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リコーGXR用カメラユニットGR LENS 28mmは相当期待できる

リコーGXR用カメラユニットGR LENS 28mmは相当期待できる

高瀬 文人

フリーランスのライター/編集者/書籍プロデューサー。 月刊総合誌や『東京人』などに事件からまちの話題、マニアックなテーマまで記事を発表。生命保険会社PR誌の企画制作や単行本の編集も行う。著書に鉄道と地方の再生に生きる鉄道マンの半生を描いたヒューマンドキュメント『鉄道技術者 白井昭』(平凡社、第38回交通図書賞奨励賞)、ボランティアで行っているアドバイスの経験から生まれた『1点差で勝ち抜く就活術』(坂田二郎との共著、平凡社新書)、『ひと目でわかる六法入門』(三省堂編修所、三省堂)の企画・制作。

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R0011750 (1).jpg焦点距離28ミリの広角単焦点コンパクトデジカメGRDigitalが5周年を迎えたのを記念して、リコーが行ったイベント「GR PARTY」から。アットホームな楽しい会であった。10.10.9 
(これはGR LENS28mmで撮った写真ではありません。また、ほんのわずかブレていますね)

10月29日、「カメラ交換式カメラ」リコーGXRの4つ目のカメラユニット、2本目のAPS-Cフォーマット単焦点レンズを装着した「GR LENS28mm」が発売される。

9日に行われたGRDigital5周年のイベント「GR PARTY」でサンプルが展示されていたので、私も少し操作してみた。先行した「GR LENS A12 50mm」に比べ、AF動作を含めてキビキビしている印象がある。また、50mmよりもレンズが薄型になっており、バランス的にも持った感じもよいと思った。

別の機会に、GR LENS28mmで撮った作例をじっくり見る機会があった。

はっきり言って驚きだ。
絵に「コクがある」のである。

雲の質感描写、紫色や緑の発色が素晴らしいのだ。

コンパクトデジカメがよくやるように、彩度を上げて一見鮮やかに見せたり、シャープネスを上げたりしているのではない。いうならば、コダクロームやフジのベルビアのような、化学的に発色させているようなコク。デジカメでたとえるならば、FOVEON素子を使っているシグマの一連のカメラの発色と、似ているとはいえないのだけれど、方向性は似ているような気もする。

今回、カメラユニット「GR LENS28mm」は、画素数は1200万画素で据え置かれた。また、今回はGRDigitalのウリでもあるマクロ機能の搭載が省かれている。デジタルカメラの世界は高画素競争が激しく、最近こそ高止まり感が出て反省の機運もあるが、やはり店頭では数が多いほうが有利に見える。しかし、GR LENS28mmでは、それにあえて背を向けているかっこうだ。もし、それが画質を練り込むためのトレードオフだとしたら、大成功だといわざるを得ない。GRDigitalと全く違う世界がGR LENS28mmにはある。

正直ここのところGXRへの関心が薄れていたのだが、強烈に欲しいと思う。
私は取材旅行にはニコンのD300を持参しており、書籍などの印刷物に使う写真を撮るという目的には充分なのだが、大きさと重さが負担になることも間々ある。受光素子がレンズと一体になっているのはGXRしかない。レンズ交換に埃を気にする必要がない唯一のフィールドカメラとして、GXRが欲しい。

ああ、GXRが買える程度にお金もうけをしたいものである。