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電子書籍にふさわしい未来型コンテンツとは? 〜今こそ「ゲームブック」復活に期待!〜
»2011年1月24日
コンテンツとメディアの近未来
電子書籍にふさわしい未来型コンテンツとは? 〜今こそ「ゲームブック」復活に期待!〜
山口哲一(音楽プロデューサー)と、ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)によるプロデューサー・ユニット。インターネット上のソーシャル・マーケティングを実践的に研究。エンタメ・コンテンツとソーシャルグラフの関係を分析し、具体的なプロデュースワークにフィードバックする活動を行っている。2011年に『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)を刊行。 2012年4月よりトークイベント『sensor 〜it&music community』を開始。毎月完売の人気イベントになっている。 https://www.facebook.com/happydragon.page
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エンタメ・コンシェルジュのふくりゅう(happydragon)です。 (*・ω・)ノ
今日は、電子書籍にふさわしい未来型コンテンツについて考えてみたいと思います。
アイパッド(アップル)や、ギャラクシーTab(サムスン電子)、
そして、もちろんキンドル(アマゾン)など、使えるタブレット型の端末が増えた今、
電子書籍を通じて得られる、未来型の読書体験には大きな期待がかかっています。
なのですが、現状販売されている電子書籍は、
通常の書籍で販売されたヒット作を、後追いで販売する作品がどうしても人気です。
もちろん将来的には、ネット上で、読書体験をシェアする、
「ソーシャルリーディング」という、
画期的な読書の新しい楽しみ方も提案されつつありますが、
まだ一般的ではありません。
しかし、電子書籍には、
タブレット端末活用にふさわしい、新しい読書の楽しみ方があるのでは?と思うのです
せっかくタッチパネルなど、優れたインターフェースを持つタブレット端末です。
もっと電子書籍には、エンタテインメント性があっても良いのではないでしょうか?
もっとゲーム性があっても良いのではないでしょうか?
そこで考えてみました。
わたしは、ふだん、企画に煮詰まったとき、小学生時代を振り返ります。
経験上、エンタメの種は、小学校時代の日常生活にあることが多いのです。
筆者は1976年生まれ。団塊ジュニア世代です。
いま、市場を牽引するエンタテインメントの大半は、
人口の多かったこの世代を狙い撃ちにし、
ブレイクしていったモノが多いことに着目をしました。
たとえば、オモチャ界隈で考えるとわかりやすいです。
ファミコン、ミニ四駆、仮面ライダー(スカイライダー時代)、カードダス、
機動戦士ガンダム(ゼータ〜逆襲のシャア時代)ウルトラマン(80時代)、
ベーゴマ、ガチャガチャ、体感ゲーム(ゲームセンター)、野球盤、
漫画(ジャンプ、コロコロ)、ドンジャラ、プラモデルなどなど。
2010年にも、継続して盛り上がっているコンテンツがたくさんあるのです。
そこで、電子書籍コンテンツとして、
再活用できるエンタテインメントを思い出してみました。
それは『ゲームブック』です。 v(。・ω・。)ィェィ♪
『ゲームブック』とは、物語を読み進めていくうちに、
いくつかの分岐点が生まれ、
読者の選択によってストーリー展開や結末が変わっていくという本でした。
そもそも、本にはページ数が割り振られているので、
選択肢によってページ数を飛ばしていくことによって、
読む人によって、読書体験に変化を生ませることが出来るのです。
なかには、アイテムの入手などを鉛筆で記録させたり、
敵との戦いを、サイコロを使って勝ち負けを表現するなど、
様々なアイディアが盛り込まれていました。
スーパーファミコン時代にヒットした、
サウンドノベルと呼ばれる『弟切草』、『かまいたちの夜』などを、
思い出していただけるとわかりやすいかもしれません。
あれを、かつての小学生は書籍で楽しんでいたのです。
それこそ学校の図書の時間や授業中にも、楽しむことが出来たので、
読書嫌いの生徒の間でも、人気だったことを覚えています。
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<『ゲームブック』のページ展開例>
(ミッション)
洞窟の行き止まりに2つのボタンをみつけた。
後ろからは敵が迫ってきている。さあどうする?
(選択)
●金色のボタンを押す→140ページへ
●銀色のボタンを押す→68ページへ
●何もしない→48ページへ
●140ページ:隠し扉が開いた! 見事に敵から逃げるのに成功した。
●68ページ:突然天井が崩れ、生き埋めになってしまった。【THE END】
●48ページ:敵かと思ったら、実は味方だった。近道が描かれた地図を手に入れた。
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1970年代終わりに誕生した歴史ある『ゲームブック』ですが、
当初はテーブルトークRPGなどを楽しむ、
大人でマニアックな方々が楽しむ遊びでした。
しかし、空前のファミコン・ブームを迎えた80年中盤。
双葉社から発行された『ファミコン冒険ゲームブック』シリーズは、
子供に大人気の、ファミコンの人気ソフトが見事に移植され、
『ゲームブック』は大ブレイクを迎えることになったのです。
なかでも、「スーパーマリオブラザーズ」、「ゼルダの伝説」、
「ドラゴンクエスト」、「ファミコン探偵倶楽部」など、
文庫スタイルで青い表紙が、
記憶に残っている同世代の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これらの『ゲームブック』シリーズでは、
ゲームの後日談から始まるスピンアウトな物語もあり、
ゲームファンにはたまらない作品も多くありました。
はい、しかし時代は『電子書籍元年』を迎えた2011年です。
『ゲームブック』シリーズで考案された、
読者の選択によってストーリー展開と結末が変わっていくゲーム性を、
電子書籍らしいコンテンツとして、取り込んでいくなんていかがでしょうか?
しかも、タブレット端末ならではの、音楽&映像も織り込んだ展開なども期待できます。
いわゆる『小説+ゲーム=未来型電子書籍コンテンツ』というワケです!
タブレット端末の操作性の良さも行かせると思います。
しかも、高機能化していく家庭用ゲームソフトを制作するよりも、
制作費も時間も少なくてすむと思います。
音楽アーティストとコラボして、シーンによってはBGMや、
テーマソングが聴けるなんて楽しそうです。
そして、既存人気小説の続編や、
アニメ作品などの『ゲームブック』ノベライズ化も面白いのではと思います。
もしかしたら、電子書籍マーケットに置いて、
思わぬキラーコンテンツになってしまうのでは?なんて期待もしちゃいます。
しかも、今の時代、ソーシャル化して、
ツイッターや、フェイスブックと連動する仕掛けも考えられますよね。
まさにワクワク・ドキドキな展開が生まれるかもしれません。
以上、電子書籍時代にふさわしい未来型コンテンツの提案でした。
☆^(*≧ω≦)ノ~~~βyё βyё♪
PS:小学生時代、一番ハマった『ゲームブック』は、
『FF』でお馴染みのスクウェアによる『キングスナイト クレア姫を救え!』でした。
スタジオジブリ風のイラストもたまらないですね。
ちなみに原作のファミコンソフトでは、RPGではなく、なぜかシューティングでした。。
by ふくりゅう(エンタメ・コンシェルジュ)