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ティム・バートン監督作にアリス・クーパー? それ、似合いすぎだしw

ティム・バートン監督作にアリス・クーパー? それ、似合いすぎだしw

平沢 薫

映画ライター、編集者。仕事のためと思って始めたハリウッド・ニュース・ウォッチが気づけば趣味のひとつに?

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「アリス・イン・ワンダーランド」を大ヒットさせたティム・バートン監督の最新作「ダーク・シャドウ」が5/19(土)日本公開に。

「ダーク・シャドウ」公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/darkshadows

バートン監督とのコンビで知られるジョニー・デップが白塗りでヴァンパイアを演じるホラー・コメディ、とくれば内容も想像できてしまいそうなわけだが、さてお立ち会い、なんとこの映画に70年代の人気ミュージシャン、アリス・クーパーが登場するってんだから、そこを気にしないわけにはいかないだろう。

だってアリス・クーパーって、白塗りピエロメイクで、巨大なニシキヘビを抱いて歌って、舞台でギロチンにかけられてた、あの人ですよ。アリスはアリスでも、少女じゃなくて、オヤジ。とはいえ、歌はティム・バートン系といえなくはなく、最初のソロアルバム「悪夢へようこそ」は、少年が巡る悪夢の世界を描く幻想小説集のようなコンセプト・アルバムで、今思えば、あれを立体アニメにすれば、まんまティム・バートンの世界だったような気も。

「悪夢へようこそ」wiki
http://en.wikipedia.org/wiki/Welcome_to_My_Nightmare

アリス・クーパー公式サイト
http://alicecooper.com/


思い起こせば、ティム・バートン監督の「シザーハンズ」のジョニー・デップのメイクを見て、キュアのロバート・スミスが元ネタだと思った人は多いだろう。たしかにキュアもティム・バートンの世界だが、なるほどアリス・クーパーもありなんじゃ? それとも似合いスギ?


そういえば、このアリス・クーパーという名前は、「夢に出てきた魔女の名前」という設定なのだった。エバ・グリーン演じる魅惑的な魔女が出てくる「ダーク・シャドウ」には、ドノバンの「魔女の季節」もナイスなシーンで使われてるが、実はアリス・クーパーも魔女だったのだ。


ちなみに「ダーク・シャドウ」はアメリカの同名TVシリーズのリメイクだが、オリジナルが放送されたのは1966~1971年。今回の劇場版は劇中の映画館で「スーパー・フライ」が上映され、T-レックスの「ゲット・イット・オン」が流れるので72年の設定らしく、映画に登場するアリス・クーパーの曲も初期の2曲、サントラに収録されている「No More Mr. Nice Guy」と「Ballad Of Dwight Fry」。そして、72年といえば、ティム・バートンは14歳の中学2年生で、まさに中二病まっさかり。きっとその頃のティム・バートンはアリス・クーパーを聞いてたんだろうなあ、と思うのだがどうだろう。

 てなわけで、中坊の頃にアリス・クーパーを聞いてたような気がする人は、今度のティム・バートン監督作は見たほうがいいかもしれない。他にも70年代の大ヒット曲大会で、予期しなかったところで足元をすくわれること請け合いw