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アイデアの選び方【1】

アイデアの選び方【1】

石井 力重

アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。

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今日は仙台を離れて、東京、千葉に来ています。

さて、本題です。
  
ブレストがうまくいって大量のアイデアが出て、
さて、そのあと、アイデアを選択するぞ、というときに
何をするべきでしょうか。
 
いくつかの方法があります。シリーズでご紹介します。では、先ずは第一弾です。
 
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「○△×法」
 
評価軸となる3軸を決め、○△×をつける
 
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アイデアを、軸1について、優れていると判断したら○、
普通であると判断したら三角、劣っていると判断したら×。
とつけます。
 
この基本的な作業を、ずっと繰り返すだけで、自然と最善のアイデアがわかります。
具体的に説明します。
 
まずは、表を描きます。
 
縦には
 
アイデア1
アイデア2
アイデア3
アイデア4
  ・・・
 
といれて、
 
横には 

軸1 軸2 軸3

と入れます。

各アイデアに対して、軸1について、○△×をつけます。
 
次に、軸2、について、そして、軸3について、同じように評価をつけます。
 
その上で、○=3、△=2、×=1として、各アイデアの合計点を計算します。
 
これだけでも、ある程度の問題であれば、一番いいアイデアを見出すことができます。
なお、同着1位のある場合は、より重要な軸で高い得点を取っているほうを
上とします。完全に同じ配分であれば、一番重要な軸について、優秀なほうを選びます。
 
とても簡単な方法ですが
アイデアワークだけではなくて、
一長一短のある選択肢に悩むときなどにも有効です。
 
たとえば、社会人の方が大学院に進もうとするときに、
「会社を辞めて大学院に進む」
「会社を休職して学位をとって戻る」
「会社の仕組みを使って学位をとる」
などに迷うようなときにも、自分の重視したい軸を、作り出して、○△×を
書くと、選ぶ作業が可視化できて、選びやすいです。
後者ほどリスクが低い分、自由に研究内容の設定がができなくなると考えられますが
自分の重視したいものを洗い出して、3大要素(3軸)を作ります。
軸として例えば、「個人の興味で研究テーマを選べること」
「在学中の費用が少ないこと」
「通う時間が短くてすむこと」などを
重視したい軸などとして選ぶなど。
評価すると、全てが○のものはないでしょうが(そういうものがあれば迷わないので)、
自分の重視するものにどれが最もマッチしているかを割り出すことはできます。
 
こんな簡単な方法ではなく、もっと、きめの細かいプロユースのアイデアセレクション方法を知りたい、という方にも、もっと簡単に、点数とかつけるんじゃなく、セレクションする方法をしたい、という方にも、応えられるものを、今日から、シリーズでご紹介します。