モバイルを愛していますか？モバイル情報ブロガーの伊藤浩一です。

先日、スマートフォン関連のオフラインミーティングに出席してきました。参加者のカテゴリーは「スマホメディア」というカテゴリーの関連の方でした。スマホメディア？私にとって初耳の言葉だったのですが、どうやらスマートフォンのアプリ関連のまとめサイトを「スマホメディア」と呼ぶようです。アプリ情報サイトがメディアに成長したんですね。時代の推移を感じます。

アプリまとめサイトで思い出すのは、「Muchy's Palmware Review!」です。PDAとして、一世を風靡したPalmではありますが、アプリを探してインストールするのは、結構手間のかかる作業でした。インターネットで公開されているアプリを探すのは、現在のように検索も発達していませんので、Palmユーザーの情報サイトからリンクしていき、辿り着くしか手段がありませんでした。

そんな時代に、Palm OS対応アプリをまとめたサイトとして、豊富なレビューとダウンロード提供をしていた貴重なサイトが、「Muchy's Palmware Review!」でした。とりあえず、Muchyさんのところに行けば、当時、日本語化して利用していたPalm端末がすぐに使える状態にすることができました。新機種を購入したり、Palm OSをバージョンアップした際には、必ず訪問したサイトでした。Palm端末を使う上で欠かす事のできないサイトでした。

現在の「スマホメディア」と呼ばれるサイトは、この「Muchy's Palmware Review!」とは随分違う立場にいるような気がします。ユーザーの立場にたって、わかりやすいレビューと細かいバージョンアップもフォローしていた「Muchy's Palmware Review!」に比べて、現在の「スマホメディア」と呼ばれるものは、スマートフォンブームの中で溢れるようにリリースされるアプリ情報を掲載していますが、アプリの宣伝を主体にしたもののように感じます。もちろんメディアという特性を考えて、マネタイズする方向としては正しいものであることはわかります。

ただ、古くからのPDAユーザーである私にとって、現在の「スマホメディア」と呼ばれるサイトに関しては、昔とは違う方向の情熱がかけられている気がして、少し寂しい思いを感じました。如何にアプリページを書く優秀なライターを集めるか、如何に企業からアプリ宣伝費を引き出すか、熱い議論が繰り広げられますが、発売間近のiPhone 5に関しての話題は一つも出ないオフラインミーティングにおいて、昔からモバイル端末を使っているユーザーである私には、時代は変わったんだなあ、と痛感しました。