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10月1日ってそんなに大切?

10月1日ってそんなに大切?

天笠 淳

キャリアデザイナー。「人を通して組織を元気に」をテーマに、学生から社会人までを対象に幅広く活動を行う。早稲田大学を始め多数の大学にて、就職やキャリア全般に関するセミナーやカウンセリングを行っている。

当ブログ「アマガサの「就職活動ナナコロビヤオキ」」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/johnama/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 初めまして。キャリアデザイナーのアマガサです。

 景況感がまだ好転しない日々ですが、そんな中で就職活動を頑張る大学生、そしてそれを支援する大学、受け入れる企業の採用担当、それぞれご苦労があるかと思います。そこで少しでも役に立とうと、日々就職活動で相談に来る学生の支援をしています。

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 さて本題。10月1日(金)を迎えましたが、皆さんにとってはどんな日でしょうか。新卒採用の視点からすると、今日は各社で内定式! 2012年卒業予定の現3年生の方にとっては、早々と就職サイトオープンの日ですね。来年3月卒業の学生の方々で、まだ悩んでいる人、就職先が決まっていない人、多々いらっしゃるかと思います。今日は仕事選びについて「少し視野を広げてみませんか」というご提案です。

 この時期決まって相談で発生するのが「内定ブルー」と「内定無し」のあせり。

  「私の選んだ会社はこれでいいのだろうか」

  「来年4月に入れる会社はあるだろうか」

 「内定が無い」学生さんと、内定があっても「内定ブルー」の学生さん、どちらも悩みかとは思いますが、少し視野を広く持って頂ければと思い、今日はそんなお話をしたいと思います。

 会社はたくさん数えきれないほどありますが、体はひとつしかありません。つまり行ける会社はひとつという事。とはいえ悩んでいる方は少なくありません。わたしが思うに、2010年4月1日の入社日は変えられないのに加えて、内定式は一般的に10月1日と言われていますが、就職活動は9月迄って別に誰も決めていません。

 ですので「10月1日を締め切り」と思うのはまだ早いわけです。ですが当然、就活生をおおっぴらに受け入れる事は人事的には難しいので、リクナビ等の就職支援サイトでは「締め切りました」の表示をほとんどの企業は出しているでしょう。


しかし、

10月以降も採用継続する企業が約1割はある。


 まだチャンスはあります。それをチャンスと思うか、思わないかです。納得できないまま就職活動を終了した4年生は、まだ早いのではないかと思うのです。

 毎年、就職活動に関する日どりについて思い出す個人的な体験があります。私が就活で訪問した会社は外資系のみ。(何故外資系かは、別途記します)20年前は『コンサルタントって何?』という時代でした。私がマッキンゼーの会社説明会に参加した際には、"御大"大前研一氏ご本人が説明をされておりました。粛々と会はすすみ、終了後の質疑応答タイムとなりました。以下は、参加学生からの質問のやりとりの一幕。


学生: 御社の内定はいつから出しますか?

人事: それは明言できません。

学生: 御社の内定はいつ頃からなんでしょうか?(よろしければ少しだけでも...)

人事: 人によって違うかと...。(説明に困っている様子)

学生: 御社の内定はいつ頃からなんでしょうか?(頼むから少しだけでも...)

人事: え?


しつこく続くやりとりが3往復。ついに、当時社長であった大前氏が一言。


 『君ね~、内定通知の期日を気にするなら、本社(アメリカ)は就職協定ないから、本社に履歴書出して!!』


 そうなんですよね。行きたい会社を日本で探すから10月1日の内定日が気になりますが、来年の4月1日から働きたいなら、日本以外で探す手もあります。いや、卒業さえ確定して授業がなければ、別に10月1日にこだわらず世界の企業をめぐっても良いのでは、とわたしは思うのです。企業によっては、英語や中国語が話せなくても採用する企業はあります。

 就職活動、及び、20年間転職市場でわたし自身も経験しましたが、東京以外、日本以外、と希望を出して探してみると無限の可能性が現れてきませんか。今現在、働く場所(地域)にこだわっていることで、仕事の幅を狭めていませんか。

 内定が出ていない方も、内定をもらったが諸々の事情で就職先を考え中の方も、まだまだ先は長いのです。明るく前向きにいきましょう。


 ではまた。