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有名な "ドリルの穴" の話。

有名な "ドリルの穴" の話。

瀬戸 和信

瀬戸和信(KAZUNOBU SETO)テクノロジーマーケティング専門家。

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最近のタブレット流行のおかげで、先週もたくさんの製品説明をしてきました。

今 "タブレット" と聞くとお客様も喜んで聞いてくれます。しかし、自分で説明しながら、思い出すこともあります。

それは Theodore Levitt が一貫して主張している "顧客はその製品を買うのではない。その製品が提供するベネフィットを購入している"  です。

(対象者によりますが) 製品の特性上、製品仕様を説明する機会が多いタブレット。

お世辞にもマーケット・インとは言えない、タブレットを説明をすればするほど Theodore Levitt の言葉を思い出してしまいます。

そう、有名な "ドリルの穴" の話です。

"直径四分の1インチのドリルではなくその大きさの穴を顧客は求める" という拝みたくなる業界の格言です。
 
化粧品ではなく化粧品が約束する魅力を。テントではなく、テントを買ってキャンプの楽しさを。ジャアントコーンではなく、自分への贅沢なご褒美を。

この区別はかなり重要であり、意識しないとすぐ自己中心的な感覚になってしまいます。たとえ頭では理解していても、オフィスにこもってPCの前にいると、ほんとうにそうなります。

この製品ってここの仕様がいいんです!だから売れてるんです!って。まるで子供のように。

マーケティングというジャンルは流行語が飛び交っており、常に変化しているかのようです。いったい何が正解なのか、あるいは誤解なのか、すぐには分かりません。

でも、世界で古くから愛用されている Theodore Levitt の格言が、結局はマーケターにとって、一番本質を貫き、痛く心に染みてくるほど的を得ている言葉に思えた週末でした。

Theodore Levitt の分厚い本は日頃なかなか手に取る機会が少ないのですが、今日は偶然手に取りました。これも、この格言を忘れるな!という天の声と思って、来週からがんばります。