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森は見えても木は見えない。

»2011年10月 9日
マーケターの失敗録(T_T)

森は見えても木は見えない。

瀬戸 和信

瀬戸和信(KAZUNOBU SETO)テクノロジーマーケティング専門家。

当ブログ「マーケターの失敗録(T_T)」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/kazunobuseto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


PCは世界で1日に100万台以上が出荷されており、全世界で15億台のPCが使用されている成熟市場です。

市場が成熟すると、2つの悩みが現れます。1つ目は、競争が激しくなり、過剰な活動が繰り返されること。
 
 1. 企業はCPUやグラフィック部分等の改善を行う。
 2. それに一部の消費者が喜ぶ。
 3. 競合がそれに追いつこうと真似をする。
 4. 昨日はありがたがれていたモノも今は当然だと感じられる。
 5. 最低限要求されるハードルが高くなる。
 6. ステップ1に戻る。
 
これを繰り返すことで、みんな似たり寄ったりになり、消費者の目にはその違いがわからなくなってきます。
 
2つ目は差別化意識からくる過敏反応です。
 
ビジネスの世界で差別化は重要です。ワタシも先輩から差別化の重要性を何度も教えていただきました。そしていま、日々会社では差別化戦略を練っています。
 
差別化を意識すればするほど、他社が何をしているかを常に気にかけます。例えば、東芝が新商品を出すらしい、ソニーが値段を下げたぞ、等々。
 
競合を監視するのは重要ですが、ささいなことで心をみだされかねません。顧客よりも競合のことのほうがよく知っている、なんてことになります。 (過去の記事リンク
 
結局、差別化と口では言いながら、実際には違いが薄く、類似性ばかりが目立つブランドを生み続けてしまっている一面も (事実) あります。

売れれば何でも正しくなりますが、正直、差別化競争病がマーケターを悩ませています。スタンダードPCをはじめ、Netbook、Tablet、Ultrabookなどが良い例です。差別化競争によって、過剰な活動が繰り返され、みんな似たり寄ったりの製品が増えます。

結果、消費者の目にはぼんやりとカテゴリー全体が見えるだけで、肝心な個々のブランドが映っていません。森は見えても木は見えなくなります。

laptop2.jpg 
これは昨日まで開催中だったCEATECで展示されていたPCの1つです。 さて問題です。 『写真のブランド名は何でしょうか?』