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さよなら、ガラパソ。

さよなら、ガラパソ。

瀬戸 和信

瀬戸和信(KAZUNOBU SETO)テクノロジーマーケティング専門家。

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値段が安くて品質が良い商品と、値段が高くて高性能な商品、という二つの異なる "標準" が国内に存在する問題を前回お話しました。購買者は必然的に前者の世界標準か?それとも後者の日本標準か?を選択しています。

全世界で多くを占めるミドルからローエンド市場向けの世界標準の商品とは、一般大衆化した商品を水平分業によって低価格化し、ボリューム層を狙い撃ちして世界標準化としていることです。

では、日本標準の商品が仮に世界を取りにいく場合はどうでしょうか?

実はそう簡単にはいきません。欧米・台湾・中国系企業などの圧倒的コスト競争力に優れた企業と真っ向勝負しなくてはならないからです。

製造業は基本的に数で勝負が決まりますので、経営者はリスクの恐怖が頭をよぎるはずです。例えば、パソコン世界出荷台数でトップを走るHPは約6千万台、二位のAcerでも約4千万台もの規模が通期ではじき出せます。一方、国内でトップを走るNEC、富士通は通期でせいぜい300万台~600万台程度です。製造業では数量効果はきわめて大きい要素です。なので、世界展開している企業が断然有利ってことです。

日本人は高くても日本ブランドを買います。一方、アジア・世界の購買者の大半は価格が安くて、そこそこの性能をもった商品を買いました。結果的に、日本は "ガラパゴス化" と呼ばれるようになってしまいました。

必要以上の高付加価値路線を世界の大部分の消費者は望んでいません (たぶん・・・) 品質が良い商品と、技術的に性能が高い商品は異なる概念です。

一般大衆化してしまった商品に関しては、結局は数の原理が勝敗を分けます。例えば、海外と商品仕様の話を社内でするときに、日本の標準 (常識) がビックリするくらいほとんど通用しません。 "だぁ~から、日本は違うんだって!なんで分かってくれないの~!" と、すごくイライラします。

世界は明らかに、数の原理で動いています。エレクトロニクス産業の中でも特にパソコンは、値段が安くて品質がそこそこ良い世界標準の商品が成功の鍵です。ワタシは日頃そういう人たちと接していて、このことをほんとうにヒシヒシと感じています。