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ブランドとは記憶の総和

ブランドとは記憶の総和

瀬戸 和信

瀬戸和信(KAZUNOBU SETO)テクノロジーマーケティング専門家。

当ブログ「マーケターの失敗録(T_T)」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/kazunobuseto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 

ワタシはメーカーのマーケティング担当者として、以下のような質問をされたことがあります。

1.即効性のある販売値引き等に投資するべきか?
2.それともブランド力強化(広告等)に投資するするべきか?

別にマーケティングに限らず、ビジネスマンなら誰でも考えたことがある選択肢だと思います。しかし、企業の成長とブランドの成長をどうバランスさせていくかは難しい問題です。お金が無限にあれば別ですが、ほとんどの場合は限られた資源を効率的に投資することに頭を抱えてしまいます (考えすぎといわれればそれまでですが・・・)

まずは直近の成長を求めた場合、結局は数値に振り回されて先が見えなくなります。といっても、企業を動かしていくには数値は必要です。ワタシたちは日々高い販売目標を背負っているので日銭を稼ぐ必要があります。投資に対してその効果を分析し、健全な利益を得ているかを数値化して管理することは常識です。

マーケティングは科学なので、数値は当然必要です。が、残念ながら数値はブランドについては何も語ってくれません。数値に情緒的な心がないからです。

では、その金のかかりそうな "ブランド" って何よ?って感じですね。たしかに、ある程度投資する覚悟は必要だと思います・・・。

ブランドとは記憶の総和です。アッサム・ブラック・ティラテだけで、スターバックスは語りつくせません。ヒートテックだけで、ユニクロは語りつくせません。ワタシが今まで生きてきた経験や行動でワタシという人間が定義されます。ブランドも同じです。うまい、へたなブランド戦略、商品、電話の保留音、WEBの体裁など。

"ブランドはその一瞬の感情を吸い取るスポンジのようなもの" と上手に表現するのは元スターバックスマーケティング担当副社長のスコット・ベドベリ氏 (Scott Bedbury) 。

消費者が望み、企業が利益をあげることのできる優れた商品・サービスが存在し、その事業を支えていける組織、機能するビジネスモデルがあるのならば、情緒的なマーケティングが作り出すブランド力が需要を作れると信じています。

よくある話ですが、右にならってすすめ的な値引販売をすることに大金を使って、広告費も残らないようなブランドに不滅のイメージは築けません。

どんなに理論的な話でも、結局物事を最後に決めるのは、自分の直感だと思います。ブランドはある意味心理戦争なので、人の情緒に訴えるものでなくてはなりません。次回はその情緒的についてお話します。