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買い物するときのシンプルな意思決定原則 - マーケティング視点
当ブログ「マーケターの失敗録(T_T)」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kazunobuseto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
広告文句を信じている消費者はわずか6%しか存在しません (フォレスター社2009年) 94%の消費者は広告を信用していません。
なぜ企業は信用されない広告をやり続けるのか?
なぜなら、消費者は知っているブランドを選ぶ確率が高いからです。
私は元ラガーマンでラグビーが好きです。嫁にラグビーの試合を無理やり見せていたときでした。
私: オールブラックスとスプリングボックスどっちが勝つかな?
嫁: う~ん、分からんけど、オールブラックス。
私: なんでそう思うん?
嫁: スプリングボックス知らんし。
選択した理由は、スプリングボックスは知らず、オールブラックスは知っていたから。つまり、その分野に詳しくない人は、聞き覚えがあるモノのほうを、知らないモノよりも選択しやすいのです。

私はたまに人から "タブレット買いたいけど、何を買えばいいのか?" と相談されます。そんなときは、個人の考えは出さないように、出来るだけシンプルな原則でお伝えしています。
"○○さんがよく知るブランドがいいじゃないでしょうか?" 又は "よく知るブランドの旧モデルをご検討されてはいかがでしょうか?" と。
個人が買い物するときのシンプルな意思決定原則です。
1.ブランド認識できるか否かによって選択範囲を絞る
2.技術水準が高いモノは旧モデルを選択する
いかがでしょうか?
個人の買い物は好み、感情が優先されるので、できるだけ迷いを少なくする原則があると便利です。拘りある人を除き。
多忙な日々をおくっている人に喜んでもらえます。そんな人は、専門誌や比較サイトを見て調べる時間を惜しんでいます。
特にタブレットやスマホのように、技術水準が高いモノは、性能の違いを体感しづらいです。別に旧モデルであっても、個人に必要な需要は満たしています。
メーカーは時に、無くても別に困らない技術でモデルチェンジを繰り返します。市場を守るために、消費者の驚きが少ないのは承知で、必要以上の機能を追加し、多くの広告を打つのです。
なぜなら、その分野に詳しくない人は、聞き覚えがあるモノのほうが、知らないモノよりも選択しやすから。
photo credit:http://www.flickr.com/photos/lori_greig/5331407245/