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クレームの実態

»2011年3月 2日
企業経営の閃き

クレームの実態

笠井 清志

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■80%は接客関連
店舗に関するクレームの80%は店舗従業員の接客態度に関するものです。
「態度が悪い」
「声が小さい」
「釣銭を投げて渡された」等の接客関連のクレームである。
クレームの大半を接客関連で占められているので、接客力を強化しなくては
いけない。という考え方は正しいのですが、全面的に正しいわけではありません。
お客様は来店し、自分で欲しい商品を探し商品をレジに持ってきて精算する
のであるが、欲しい商品がなかったとしても、その商品が店舗に品揃え
されていないことに対してクレームは申し出にくい。
それに対してレジ精算時に店舗従業員の態度が悪いのは目に見えて分かりやすい。
自分の目で確認して気分の悪い対応をされたため、
接客についてクレームを申し出ているのです。

■本当は怖いサイレントクレーマー
店舗に関わるクレームにおいて本当の問題点はサイレントクレーマーと呼ばれる
クレームを申し出ないお客様の動きです。
クレームを申し出る人は全体の5%程度と言われており、
残りの大半の95%のお客様は店舗にたいして不満を持ちながら申し出をすることない。
近くに別のコンビニエンスストアが出来ると、その店舗に流れていくのです。
サイレントクレーマーのクレーム内容の特徴として当然接客に関するクレームも多いのだが、
それ以外に店舗の清掃状況に関するクレーム、
店舗の品揃えに関するクレーム(欲しい商品が揃っていない)が2大クレームである。
普段から店舗を利用して不満足を感じながら日々を過ごしてきているので、
競合店ができると一斉に競合店に流れてしまうのです。
誰にでも愛される店舗作りを行うために、
セブンーイレブンでは基本四原則(品揃え、鮮度管理、クリンリネス、接客)の徹底を
創業以来貫き通しています。これによりチェーンに対する信頼度が向上しているのでしょう。

顧客満足度を上げるために、【接客】のレベルアップに取組まれる企業は多々あるが、
残念ながら、それだけでは根本的な解決には繋がりません。
セルフでの販売形態である以上、先ずは『店作り』を強化してもらいたいものです。