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選んだ道は間違えていなかった。横田真一の復活優勝。

選んだ道は間違えていなかった。横田真一の復活優勝。

猪口 真

広告制作会社、人材開発コンサルティング会社を経て、2004年株式会社パトス設立。現在同社代表 マーケティング・コンサルタント。

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プロゴルファーの横田真一が13年ぶりの優勝を飾った。石川遼と同じ組であったにもかかわらず、「横田がんばれ!」の声援を受け続けながらの優勝だった。

横田真一は、学生時代から「ヨコシン」とかわいがられ、13年前にANAオープンで優勝したときには、これまでとは違うキャラクターのスターが生まれたと誰もが思った。

その後も優勝には届かないものの、確実に成績を積み重ね、選手会長の重責まで果たすようになった。

しかし、折りしも不況期で、男子トーナメントの試合数は減り続けていた。選手会長の多忙さと精神的な負担は相当なものだったのだろう。とうとう、長年続けてきたシードを手放すことになる。

ここで協会から出たオファーは、選手会長としての実績を買われた「シード特別枠」のオファーだった。忙しさのあまりにシードを失った事に対し、温情的な措置を提案されたのだ。

これだけでも横田の人格的なすばらしさを物語るのだが、なんと横田はその特別シードのオファーを断る。

選手会長として、選手が実力を公平に発揮できるようにこれまで行動してきた自分のポリシーに反するというのだ。

苦しいながらの大英断だった。

その後シードは取り戻したものの、苦しい日々が続く。

そして今年のキャノンオープン、見事な復活を遂げた。
最終日、最終組で石川遼との一騎打ちを制しての、見事な復活優勝だった。

特別枠を断った英断は間違ってなかったのだ。すべての選手に公平にチャンスを与えられ、実力がある選手だけが勝ち残る。

そうした舞台づくりが成功したことを自らの力で証明したのだ。一見損を選んだと思われたかもしれないし、批判も浴びただろうが、自分の正しいと思うことを選んだ強さが今回の復活を支えた。

横田真一の優勝は、多くの人に勇気と希望を与えてくれた。


一回ぐらいのナイスショットで「もうつかんだ!」といきまいているようじゃ先が知れていますぞ。お父さん!