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何でも行政や企業の責任にするのは本当に正しいのか?
マイク丹治の「グローバル・アイ」
何でも行政や企業の責任にするのは本当に正しいのか?
セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。
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ちょうど韓国で換気口が崩落して、16名が亡くなった。その後担当者が自殺したという報道もある。そして、マスコミはこぞって先日の船舶沈没などと関連付けて韓国の安全対策の不行き届きに集中砲火を浴びせている。
もちろん、船舶事故の際の船員の対応は考えられないものだったし、今回の事故についても、亡くなった方や怪我をした方は気の毒だと思う。そして、確かにライブを設営した側や施設関係者にも相応の措置を施すことは求められると考える。
だが、何でもかんでも行政や企業の責任だけにして良いのだろうか?そしてまた、それで韓国は安全対策が整っていないと断定して良いのだろうか?韓国の安全対策の状況については私は専門家でもないし、コメントは差し控えるが、少なくとも換気口の上に乗る行為が危険を伴うということは、誰にでも分かるはずだ。
ニューヨークなどの歩道の下に、ゴミを収集するための空洞があり、その上は網のようなものが置かれているが、その上で歩くときはちょっと気をつけるし、東京の地下鉄の排気口も歩道にあることがあるが、これも気になる。一人や二人で崩落することはないが、過剰な重みがかかれば、そもそも韓国の換気口の場合など、人や車が通ることを想定していないのだから、危険は分かるはずではないか?
とすれば、一方的に主催者や施設側だけを責めることが正しいのか?ましてや、韓国はまだ儒教精神が深く残っており、ネットによる攻撃で芸能人が多く自殺するように恥の精神が強い。そして今回も自殺者が出た。
たまたま韓国でこのような事故が起こったが、もし仮に日本で起こっていたらどうなのか?確かに、一生懸命税金を払って生きている身になれば、出来るだけ安全にしてほしいとは思う。だが、何でも国や行政、企業の責任にして、自らの身を守ることは自分の責任だということを忘れてはならないと考える。
私は、政府解釈による集団的自衛権の容認という現行内閣の進め方には真っ向から反対だが、一方で米国の兵士が、自分たちは何もしない日本国民を命をかけて守ってくれるという幻想もまた間違っていると思う。
そして、相変わらずの意思決定の遅さや、新たなものへの挑戦の意欲のなさ、そして排他的自社・自国主義のために国際競争力を失った日本の企業群が、相変わらず税金を安くしてくれだの、政府が営業してくれだの言っている、お上頼みのスタンスにも違和感を覚える。
個人にしても、企業にしても、もちろん最低限の安全対策やインフラの整備は必要だとは思うが、一方で自己責任の意識をきちんと持ってやっていくべきではないか?そして、このことは韓国でもわが国でも同じだと思う。