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復興に何が必要か?
マイク丹治の「グローバル・アイ」
復興に何が必要か?
セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。
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今日は朝から出かけていたので、遅くなりました。そもそもこんな時期に統一地方選挙をやっていること自体良く分かりません。その上、悪意はないと思いますが、皆が復興策を掲げて、その内容で当選を志す、何だか変な感じがします。
それから、当座の施策はいろいろと議論されていますが、その先がないのが気になります。もちろん今優先すべきは、引き続きの被災者救助と、避難者への物資提供であり、加えて問題となっている原発の処理です。
ただ、各地で被災者を受け入れるのは良いとして、そのあとの被災地をどうするのでしょうか?また、被災者の方々の将来はどうなるのでしょうか?当面の対応に注力しつつ、中長期的なビジョンをもって進めていく必要があります。
気になるのは、まずマスコミ。様々な報道をし、例えば避難所への物資の供給にバラつきがあることなどを知らせるのは良いのですが、ある意味で問題点の指摘に終始している。通常ならマスコミはそれが仕事ということで良いのでしょうが、国難とも言える状態だとすれば、それぞれの局が勝手に様々な報道をするのではなく、横に連携してそれぞれの報道マンが集めた避難所の情報を整理し、これを現地の自治体や自衛隊あるいはNPOなどの開示すべきではないかと思います。
また、ボランティアやNPOについても、もちろん善意だと思いますが、どうも私の周辺の方々の中には行くことが目的化している、或いは物資を送ることが目的化していて、受け取る側のことをあまり考えていないように感じられる方もいます。本当に足りないところで、民間ならではのきめ細かさで物資を届ける、そんな活動が求められていると思います。
原発については、詳細は分かりません。ただ作業員の方がそれこそ命をかけて頑張っているのは事実です。でも、放射線量がある中での作業には時間がかかるのは明白で、最終的に重大な事態にならないにしても、外部電源で冷却が出来るようになり、更に使用済み燃料からの放射を隔離するためのふたをするとなると相当な時間が必要な気がします。
その意味では、原発周辺は物資輸送にも限界があるのですから、過剰反応を起こさないように注意しつつ、例えば50キロ圏内の方々は強制的にその外に避難させるなどの措置が必要だと思います。
まだ、第一段階としての救助、避難者への物資供給が中心ですが、先のことも考えないといけません。住民情報や地籍情報も散逸している状態では、保険金支払いや銀行貸付なども困難が予想されますので、生活資金を提供するため何らかの形でマイクロファイナンスのようなノンバンク形式の支援が当座必要だと思います。
また、当面被災地での生活が出来ない中で、知らない地でどう生計を立てるかという就業支援、更に被災地のインフラが整った場合に、そこで自分たちの力で新たな地域社会を創り出すそんな活力と産業の基盤も徐々に培っていく必要があります。
そんなことをつらつら考えると、ちょっと気が早いですが、以前から議論のあった遷都、皇居の東北への移転も一つの考えかたかな、と思ったりします。千年に一度の地震だとすれば、そんな発想もあって良いのでは?