誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
子供を守る社会を創ろう!
マイク丹治の「グローバル・アイ」
子供を守る社会を創ろう!
セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。
当ブログ「マイク丹治の「グローバル・アイ」」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/miketan/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
ゴールデンウィークに入りましたが、相変わらず仕事に沢山積み残しがあって、どうも貧乏性は変わらないようです。
さて、気になっていること。このところ子供の列などに車が衝突し、小さな命が奪われる事件が頻発しています。たまたまこの1週間に多かったということかもしれませんが、これからの亡くなったお子さんたちの人生を奪ってしまったと思うと、何ともやるせない気持ちです。
これは、どうもそもそもは日本において社会で子供を守るという意識が希薄になってきていることから来ているのでは、などと思ったりします。戦後の日本をつぶさに眺めたGHQの関係者が、日本の子供を大事にする文化に心から感動したと言われていることからすれば、おそらくこの数十年の間に大きく日本の社会が変貌したのではないかと思うのです。
そして、このことには実は核家族化とか、没交渉とかいう社会全体の事象もさることながら、そもそも家庭特に両親における子供に対する関係の変化が影響しているように思えます。親が子供をうるさいから殺すとか、或いはパチンコをするために車に残して結果として脱水症状で子供が亡くなるとか、親が子供を大事にしないことが、社会全体の風潮につながっているのではないでしょうか?そして、もう一方で、モンスター・ペアレンツに代表される、自分の子供だけを特別視し、或いは自らの家庭だけを重視し、社会との敵対関係を構築するというスタンスが、子供たちに影響を与えている部分もあると思います。
では、話を戻して、どうすればあのような痛ましい事故を防げるか?アメリカでは、通学時間帯のその地域における車の走行は極めて厳格に規制されています。でも、これは車社会で、しかも道が広くて道路網が発達していて、更に通常は通学がスクールバスであるアメリカ社会で通用すること。
現実に日本でも、通学時間帯の進入禁止など行われていますが、そもそも道路が狭く、通学区域は広く、道路が生活道路として活用されていて、しかも通学が通常徒歩の日本では、同じ手法は通用しないでしょう。
ところで、今回のいくつかの事件は、大体18から20代前半の方々が容疑者です。まあ、これもある意味で偶然かもしれませんが、やはり若年齢では、精神的にも安定しておらずいろいろな意味で無茶をするのは、自分のことを思い起こしても事実です。とすれば暴論ではありますが、車の免許年齢を25歳に引き上げるというのはどうでしょうか?成人年齢を18にという議論がされているところで、時代に逆行するという議論もあるかもしれませんが、これで相当程度事故が防げるだろうというのは結構確実だと思います。
それに、必要以上にモータリゼーションが進んだ社会で、民政分野におけるエネルギー使用量を削減するという観点でも相応の効果はあるでしょう。
もう一つの交通事故の多い年齢層は高齢層です。これも同時に一定年齢以上については、1年ごとに実技試験を義務付けるなどが考えられます。もっと言えば、そもそもペーパードライバーや週末ドライバーも危険なので、実技試験を定期的に義務付けるというのも一つです。
これがあまりに非民主的だということであれば、もう少し大きな縛りをかける方法が考えられます。交通事故は通常過失犯ですから、これに対して被害者の身分による量刑の差を設けるのは暴論かもしれませんが、社会として子供を守るという明確な法規範を提示して、すべての刑法犯で被害者が一定年齢以下であった場合には、加重犯とするというものです。
何らかの方法で、もう一度子供を大事にする社会を取り戻したい、そして一度はあったが今はもはやそのような社会は存在しないので、あえて「創ろう」という文字を使わせていただきました。