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領土問題、そろそろ決着を!

領土問題、そろそろ決着を!

マイク 丹治

セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。

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ちょうど終戦記念日に相前後して、韓国、中国の領土問題に関する動きがみられた。いつもの事ながら、何故このような手法で物議をかもしだすことをするのか、その民度の低さには驚かされる

マスコミが報道しているように、ある意味内政問題の反映ではあるが、結果としてそれぞれの国民が、それらの行動を賞讃しているのを見ると、なさけない気分になる。20世紀は戦争の世紀、その中でわが国も残念ながら戦争に深くかかわったわけだが、21世紀はより平和的な方法で、紛争解決をというのが、概ねの各国の思いのはず。だが、結局は戦争に類した行動しか取れないとすれば、そのことをきちんと認識させるところから始めるべきではないか

まず、第一に、日本のマスコミがこの手の事象で大騒ぎすることを控えるべきだ。マスコミが騒ぐから、中国にしても韓国にしても、その行状が相応に成果があったと考えるわけで、政府が何らかの対応を取ることと、マスコミの取り上げ方は切り離して考えなくてはならない。全く国益という考えなく、ただニュースになるから取り上げ、現地取材し、というバカげたマスコミの対応が、わが国の国益を大きく損なっているという認識を持って欲しい。親兄弟で汚職をした韓国の大統領が、自分の地位を守るためにやっている非常識な人気取りの行動は、無視するのが一番だ。

次に、政府はまずは粛々とすべきことをする、ということで良い。韓国に対しては、領土問題があるという認識が一致するのであれば、まさに政府が考えているようにICJに提訴するのが常道だ。もちろん韓国側の同意がなければ裁判にはならないが、このこと自体を国際社会に正々堂々と発信すべきではないか

私も、竹島の経緯についてきちんと勉強したわけではないが、感覚的な理解では、李承晩ラインの設定自体国際法にのっとったものではなく、ましてや事実上の韓国の実効支配も、国際法上は違法である。それに対して、韓国では独島は当然の国土と催眠術のように教育しているわけで、このような国民の理解と、オリンピックにおける選手の政治的行動を賞讃する民度の低さが、今回の事態にもつながっている。

とすれば、日本政府が国際社会に対して、それぞれの国のマスコミなども通じて、正々堂々とわが国の主張を展開し、場合によっては国連の場でそのような宣言を行って採択を迫る、ということも施行すべきではないか?経済的な手段など実質的に影響ある行動を対抗措置として取るというのは、逆に彼らの行動を正当化することにもつながる。正論で世界を味方につけるのが最初だと考える。

因みに、韓国の大統領が、天皇訪韓などについて、わが国の天皇に対して大変失礼な発言をしている。このことは、従軍慰安婦という問題との絡みで、別の話だ。だが、韓国と日本の第二次大戦にかかる国家間の補償はすべて決着しており、仮に従軍慰安婦の問題があったとしても、これは韓国政府が被害者とされる人々に補償するかどうかという国内問題である、というのが私に認識だ。これが正しいかどうかは更に精査すべきだが、いずれにしても政府として、これは正式に国家侮辱であるという糾弾を国際社会に対して行うべきである

尖閣は、全く別の問題だ。香港の活動家を利用しての上陸というのは、それこそ考えられない暴挙。どうも日本政府は、うまく逮捕してすぐに強制送還するというのが、最初からのシナリオということらしいが、では次に銃器を持参して上陸し、抵抗したらどうするのか?韓国も同じだが、日本は平和憲法があり、且つ諸外国との正面からの対立を避けたいと考えている、ということで完全に舐められているのではないか?

尖閣については、そもそも竹島のように国際法上の正当性がないとしても支配しているというケースとは全く異なり、完全に日本の支配下である。とすれば、これは領土問題の存在すらあり得ないので、ICJの利用はないだろう。そういう状況下で、上陸という暴挙に出たとすれば、きちんと裁判をし、最長期の刑期で収監するということでちっともおかしくない。それで中国が、更なる行動、例えば本土で日本人を拘束するというようなことがあれば、それこそ世界の世論に訴えることが出来るし、最悪国交断絶を考えても良い。このようなならず者国家の行動を容認してはならない。尖閣についても、同じく正々堂々と国際社会に訴える、場合によっては国連の場で採択を迫る、というやり方は考えられないか?安保理は中国がいるので無理だが。

まあ、いずれにしても、第二次大戦から既に70年近くが経っており、そろそろこれらの領土問題には決着をつけるべきではないか?北方領土も、終戦後にロシアが侵入したという非常識な事例であり、その後日ソ共同宣言など経緯もあるが、それぞれこれまでの経緯、それぞれの国の求めるもの、などを勘案すれば、相応の合意点はあり得ると私は考える。今まず必要なことは、国際法の考え方に基づく、わが国の主張の正当性の明確な提示と、それを踏まえつつそれぞれの国や国民に配意した相互の調整だと考える。私の私見は、竹島と北方領土については、国際法上は日本の領土であることの確認と、それを踏まえたそれぞれの国との合意点の模索、尖閣はあくまで一切の譲歩なし、というものだ。