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手帳と頭脳

手帳と頭脳

マイク 丹治

セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。

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どうもこのところドタバタで、ゆっくり書いている時間がないので、ちょうどお題を頂戴したから、今週は「手帳」について書いてみる。

実は、私の手帳は、結構知人たちの目を引く。ITリテラシーがないのと、内容がどうせ読めないので、写真を添付できないのが残念だが、使う手帳の様式こそ何度か変わっているが、その基本構造は同じだ。まだ、社会人として数年のころ、月刊太陽という雑誌が「手帳の本」という特集版を出したが、その際私の手帳も一ページに亘って取り上げられた。もっともその当時は能率手帳だったと記憶しているが。

今は、Ashfordの見開きで1日の手帳を使っている。さすがに年もとって、仕事の領域も膨らんだので、手帳に記載する情報も増えたというのが変更の一つの理由だと思うが、そもそも手帳を使いながら、手帳と自分の仕事の仕方や頭脳の働きが変わってきたというのが正しいところだろう。

見開きの左側は、当然人と会うとか会議などの日程が記載されており、その横にもっぱら仕事などその日のうちに必ず処理すべき重要事項が並ぶ、更にその横に、プライベートの重要事項、例えば友人との会食をセットする、などのやらねばならないことが並ぶ。要は、1ページが3段になっているのだ。

では右のページはというと、これは通常2段。左側は、急ぎではないが、その仕事の期限からして確認しておくべき事項とか、個別業務というより戦略の検討などの項目、そしてその右は当日に入ってきた未処理情報や、人と会った時のメモなど。

要は、私の場合、基本的に自分の活動に関わる全ての情報がこの手帳に記載されることになる。つまり通常これと別にメモを取るということはないのだ。だから、私を殺すには手帳を取り上げれば良いとすら、親しい人間には言われている。

ただ、私にとって、もっとも重要なのは、このような手帳のレイアウトではなく、その使い方だ。まず、毎日手帳の洗い替えを行う。つまり一日が終わると、その日の処理状況を踏まえて、残ったものはすべて翌日以降の処理・対応すべきこととして移していく。だから、理論的には私の行動に漏れが発生することはない。もちろん実際にはかなり失敗などしているが。

もう一つは、先に書いたようにすべてのことを手帳に記載するのだから、個々の仕事などについて詳しく書くことは出来ないということだ。従って、手帳の記載はせいぜい一つ当たり10文字、それを見れば何をすべきか、どう対応すべきかが頭脳の中から出てくるように私の頭は整理されている。つまり手帳を使って頭の中の情報をキーワード検索するのだ。

まあ、そんなことで手帳とは離れられない人生となってしまっているが、今のところこの便利な私の仕事の仕組みと、それを支えるAshfordの手帳を変えるつもりはない。なお、手帳はすべて残しているので、このように私の手帳が詳細になった以降の25年ー30年の過去は、結構記録されているはずだ。もっとも頭の記憶装置が入れ替わっているので、詳細は思い出せないと思うが。