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もっとオープンに外に出ていけば!
マイク丹治の「グローバル・アイ」
もっとオープンに外に出ていけば!
セールスジャパンという、中小企業・ベンチャー企業向けの営業代行・販路開拓の会社で会長を務める傍ら、いくつかの会社の顧問に就任しており、更に政策シンクタンク・構想日本で政策提言を行っています。
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今週は簡潔に!
今朝、ロンドンから帰ってきた。いわゆる見本市のようなものが開催されていたので、行ってきたのだが、結構盛況だったので、低迷する欧米社会において、元気だなと感じた。
場所は、ロンドンの東側で、多分新興地帯なのだろう。決して高いビルが立ち並んでいるわけでもないが、会場一帯は多くの参加者で盛り上がっており、空港でも入国管理官にその会議では沢山人が来ているよと言われたほどだ。
それにつけても、ちょっと不思議なのは、あまりアジアの人間を見ないこと。欧米やその他の世界の人々は沢山いるが、日本、中国、韓国、台湾、もちろん出展している企業はいるが、決して多くはない。
産業としてはゲーミングという特殊な業界ではあるが、LCDのパネル、制御用のボード、その他の精密機器を中心とした製造業の世界であり、また求められるのもどちらかと言えば多品種少量生産、一番日本が得意とするお家芸の分野だ。それにも関わらず、欧米を始めとした企業群がその中心にいること自体、わが国の凋落を物語っている。
日本が国際標準に関わった事例としてVHSの話は有名だが、どうも昨今はガラパゴス化というのか、わが国の市場がそこそこの規模なので、ここへ向けた商品に力が行き過ぎて、世界の市場に対応できていないのではないか?
これには一つは日本の市場が極めて高い品質を求めることにある。アメリカではスーパーで電球を買えば、6個に1個切れているのは当たり前で、だから無料の取り換え所があるのだが、日本では電球など一回つければ何年も切れることはない。
もちろん品質が高いことは重要だが、それが必ずしも求められていない地域・商品もある。価格競争ではもちろん勝てるはずはないのだが、競争力の低下の要因が為替だけなのか、今一度考えてみる必要がある。その観点から、マーケティングという発想が未だに育っていないのは気になるところだ。
もう一つは、自らの技術への過信。確かに日本が世界の技術を席巻した時代もあっただろう。でも、世界中に優秀な技術者はいるし、そもそも誰か一人が、他の人には考え付かないものを作れるなどという幻想は、情報化時代には通用しない。既に日本より優れた製品を作る技術は、欧米にもアジア圏にもいくらでもあるはずで、だとすれば自社開発などに頑なに拘るのではなく、もっとオープンに世界の技術を取り入れ、そして世界にある意味気楽に出ていけばよいのではないか?