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会議で成果が得られないのはなぜか その2

会議で成果が得られないのはなぜか その2

宮井 弘之

79年生まれ。大手広告会社コンサルティング局所属。近年は、共創力を組織に根付かせるための各種ビジネスソリューションの事業化を推進。著書に『だから最強チームはキャンプを使う』(共著 インプレス社)がある。会議に関する専門資格、会議エキスパート認定試験を主宰。

当ブログ「「動かす会議」で会社を変えよう」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/miyailabo/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


前回エントリーの「会議の限界」を会議で扱う課題の視点から考察しています。

会議に適さない議題として、
共通しているのは、次の3つの要素を含むということをお伝えしました。

 ●まとまった時間を要する
 ●アイディアを発想する
 ●個人的な感覚をもち込む必要がある

それぞれの要素について具体的にお伝えしたいと思います。

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まとまった時間を要する
一般的な企業で会議といえば、通常は1〜2時間、長くても3時間程度でしょう。しかし、組織の改善に関する案件など、状況の分析や把握からはじめて、問題点の抽出、改善策の考案、実行プランの策定までのすべてのプロセスを遂行するとなれば、その枠内ではまず収まりません。

今日は状況の分析や把握、来週は問題点の抽出...など、作業ステップごとに細切れにして、回を分けて進めるのも一案ですが、実際には、状況分析の最中に改善策のヒントが見つかったり、実行プラン策定のためにもう一度状況の分析をしなおす必要があったりと、さまざまなプロセスが密接かつ複雑に関係しあっていて、うまく分割できません。
 
アイディアを発想する
よく、クリエイターは優れたアイディアをトイレや風呂、公園といった場所で思いつく、といわれますが、それはあながち的はずれな話ではありません。ニーチェが小道を歩きながら思索にふけったように、人のイマジネーションは、五感感覚の活性化と身体性の活用によって大きく羽ばたくものだからです。

その点、無愛想な白い壁に、いわゆる会議机とオフィスチェア、それにホワイトボード、といった体裁の会議室は、お世辞にも十分とはいえません。発想が常識や既存の枠組みに捉われやすくなり、アイディアを出す場としては不適切なのです。 

個人的な感覚をもち込む必要がある
個人の意見とは、商品でいえばユーザーの声であり、政治でいえば国民の声にあたるもので、その声を踏まえたものでなければ、議論は一般論の域を出ないものになってしまいます。ところが、会議には概して、個人的な感想を口にしにくい雰囲気があります。それは、
    • ビジネスアワーにビジネス活動の一環として行われるため、どうしても公的な雰囲気になってしまう
    • 出席者のあいだに役職の違いや立場の違い、先輩、後輩といった序列があるため、改まったものになってしまう
といった理由が考えられます。

こういう雰囲気の中では、だれしも"地"を出しにくいものです。そのため、議論が一般論化してしまう=成果が得られないのです。

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この3つの要素を含む課題は、本来は議題に据えにくいもので、会議での解決に適していません。
逆に言うと、この3つの要素を含む課題をいくら会議で取り上げても、成果が得られにくいということです。
そんな時は、例えば会議室から出て以下のような場所で対話を行うことで「地」をだした議論をすることが
できます

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今回は議論のネタとして、会議に適する課題とそうでない課題を取り上げてみました。
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