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危険には2種類ある? ~それって、ほんとに やっちゃだめ? 教育との関係~
理系博士研究者の一人が考えるビジネスマインドと実践例
危険には2種類ある? ~それって、ほんとに やっちゃだめ? 教育との関係~
ポスドク&非常勤講師生活を経て、私立大学の教育・研究職に従事する一方でポスドク時代に不動産投資を開始。職場の行き帰りの生活だけでは極めて危ういことを知るに至り、現在は会社・社会・国に過度に依存しない生き方を少しずつ実践中。
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危険には2種類ある? ~それって、ほんとに やっちゃだめ? 教育との関係~
何日か前の 「落ちこぼれ」という言葉は死語? というか早く落ちこぼれないと?! の続編です。
親が子供に向かって、「あれやっちゃだめ、これやっちゃだめ!」と言ったとします。
なぜやってはいけないかというと、その理由は「危険だから」という場合があります。
例えば、大雨で、河川が増水していて、子供が「見に行く!」と言ったとすると、
もしかしたら、足を滑らせて、川に落っこちるかもしれないわけで、
親としては、当然、「行っちゃダメ!」というわけです。
ところが、危険でもないのに、「ダメ!」って言ってしまう場合があります。
正確には、親が危険かどうかわからないので、とりあえず、「ダメ!」と言ってしまう場合です。
つまり、子供の行動を親が理解しうる範囲のことでしか評価しないというわけです。
その範囲をはみ出して、親が理解しえない行動を子供がとると、
「そっちへ行ってはダメ」となってしまうわけです。
これって、子供の可能性を踏みにじっている可能性が高いように思います。
学校の教育も同じなんだと思います。
「落ちこぼれ」っていうレッテルを張って、劣等生扱いしてしまうというのは、
子供の可能性の目を積んでしまっていることだと思います。
なので、既存の枠にとらわれず、
外にはみでることはむしろ良いことで、
どんどんはみださないといけないのだと思います。
例えば、携帯電話。
子供が携帯電話を使うことに反対している人達もいるように思います。
有害なサイトにアクセスしてしまったり、
思いもよらないトラブルに巻き込まれるのではないかという心配があるからでしょう。
私が携帯を初めて持ってから、まだ10年ちょっとしか経過していませんが、
子供の時代から携帯を持っていると、
我々の年代とは全く違う発想・考え方が身についているはずで、
思いもよらない、携帯の使い方を思いついてくれるかもしれません。
リスクがあるのは当然だと思いますが、
良い面も多くあるわけで、物事はなんでもそうですが、
良い面と悪い面の両方があるわけで、その両面がわかっているからこそ、正しい使い方ができるのだと思います。
例えば、自動車は勿論便利なわけですが、交通事故という危険もあります。
上記の携帯電話の例でいえば、「自動車は危険だから、一切乗らない」という論調も成立してしまうわけです。
ですが、自動車に乗る理由は、危険を回避する方法を知っているからです。
カーブに差し掛かったらスピードを落とす、万が一に備えて保険に入るといった、リスクヘッジができているからですね。
要は、何でもそうですが、よくわからないものを一方的に危険と決めつけてしまうのではなく、「正しく評価する」「危険かどうか、正しく怖がる」ことが何よりも肝要だと思いますし、
この「正しく怖がる」という姿勢こそが、科学的な姿勢そのものです。
リスクを正しく評価するというのは、「お化けが怖い」というレベルからの脱却でもあります。
将来が明るくない、将来に希望が持てない という論調もありますが、
今よりも良くなろうと思ったら、
とりあえず、既存の枠からはみでないことには始まらないかなと思います。
同じことをずっとやってても面白くないですよね。
お笑い芸人が同じネタをやってても飽きられるわけで、
面白くしようとおもったら、とりあえず、はみ出てみては?(笑)