「三位一体理論」とは何か。
「ツイッター」「ブログ」「オフ会」の3つの要素をバランスよく取り入れて、立体的にツイッター活動をすることこそ、ツイッター道をより深める早道だ、という理論である。
実際、この3つを同時に実践すると、単につぶやいているだけより、フォロワーが飛躍的に増える。しかし、難点もある。日々つぶやきつつブログをアップし、オフ会に参加したり主催したりすると、それだけで時間をかなり食ってしまい「貧乏ヒマなし」に陥ってしまうのだ。
去る7月30日もこの理論を実践すべく、都内で行われたオフ会「龍馬伝セミナー」に参加した。「NHK大河ドラマ龍馬伝」ファンの有志が主催したこのオフ会は「NHKふれあいミーティング」の一環ということもあり、思わぬサプライズが二度もあったので驚いた。
一度目は皆で、過去放送のハイライトシーンをビデオ鑑賞中に起こった。なんとあの「龍馬伝」の名プロデューサー鈴木圭さん(写真右)と演出家の大友啓史さん(左)が飛び入り参加!大友さんといえば「ハゲタカ」「白州二郎」も手がけ、今やNHKのみならず日本のドラマ界の明日を担う俊才だ。
お二人は「皆さんのようなコアなファンの方とお会いできる機会はあまりないので、こうして会えたのはうれしい」「今は朝から深夜まで撮影する毎日。これからも今までにない大河ドラマをめざしたい」と挨拶、会場は歓喜の拍手に包まれたのであった。
さらに二度目は、主催者有志による「幕末史」の講義後に起こった。NHK広報がやってきて、NHKのスタジオを案内してくださったのである。 我々一行は、普段踏み込めない局内のスタジオに入り、来週の番組で龍馬が乗る外国船や船内の豪華なセットを見学した。
帰りにはお土産に龍馬伝特集の「ステラ」(NHK番組のテレビ雑誌)をもらい、抽選で龍馬伝関連の本のプレゼントも。
脚本の実物も見せてもらった。
私のような「龍馬伝」ファン(というかおたく)にはたまらない一日だった。オフ会が終わると「ああ、楽しかった」とつぶやき、ブログにこうして感動の余韻を皆に知らせる。なんて立体的なツイッターライフ。やっぱり「三位一体理論」ってアリですよね?
※お知らせ
そんな中、ある日私は「タイ料理」についてマニアックにつぶやき続ける一群を発見した。全国津々浦々のタイ料理店やメニュー、タイの食材に驚くほど精通している彼らは、日夜、高度でマニアックなタイ料理情報を交換しあっているのだった。
タイ料理好きの私は、実際会って話を聞いたらもっとディープな話が聞けるのではないかと思い、彼らに声をかけた。そして先週末、新大久保にあるタイ料理店で一堂に会したのである。
バンコクの裏路地の怪しさや猥雑さを漂わせたその店、「ルン・ルアン」に三々五々集まったのは タイ料理マニアの@ushizoさん、自然農法実践家@chitakeさん 、エスニック料理研究家@yama1492さん、そしてタイマッサージ店などのタイ関連事業のプロデュースをしている3人組@thai_streetの面々。日頃頻繁につぶやきあっているにも関わらず、3人組以外は全員初対面。まずはタイのビール、シンハーで乾杯した。
タイ料理マニアと非マニアの分かれ目は何か。それは食べ方に表れる。私も含めた大半の非マニアは「きゃーおいしー」などといいながら何も考えずにひたすら食べるのだが、一方、料理マニアはどんな食材や調味料がどの程度使われているのか、微に入り細に入り慎重に吟味しつつ食すのである。
たとえば日本ではこの店でしか食べることができないという「カオモガイ(カレー風味の鶏とご飯)」が出てくると、@ushizoさんは間髪入れず「インド料理で使うシナモン、カルダモン、クローブなどのホールスパイスを使用しているところが特徴だ」とコメントして、皆をうならせたのであった。
次に出てきた「カオマンガイ(鶏スープで炊いたご飯)」と、「カオソーイ(タイ北部チェンマイのスープ麺)」もかなりおいしかった。 途中、この店の名物タイ人ママが登場。タイ人の妻を持つ@thai_streetの代表Iさんとママとの流暢なタイ語会話を聞いていると、まるでバンコクの屋台にいるような気分になる。
さて、たらふく食べた一行は、さらに南タイ料理の店「タイカントリー」(これも新大久保)へと向かった。
この店の名物「クン・トート・ガティアム(海老のニンニク揚げ)」を食べているところへ、「ひつじ党」(ツイッター上の羊肉好きの集まり)の党首@yukikitanKさんが途中参戦。デザートに頼んだタイのスイーツ、カノム・モーケン(ココナッツミルクとタロイモたっぷりの焼きカスタード)が来たあたりから、絶好調の@thai_streetさんがタイ人ニューハーフやバンコクの女子高生の動向といった最新裏事情を披露して皆を笑わせてくれたのだった。
今回分かったことは、日頃ツイッター上でコアな話題で盛り上がっている集団は、リアルで会うとさらにコアな話題で盛り上がることができる、ということである。
それにしても、大好きな料理を食べながらその料理についての知識を深め合うのって、なんて楽しいんでしょうね。
]]>全国の大学・大学院も夏季休暇に入ったので、本講義も夏休みに入ります。
ときどき気が向いたら、夏休み自由研究をやるかもしれません。
また秋になったらね~♪
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皆さんは、うだるように暑い真夏に、冷えたビールを片手に食べたいものは何だろうか?
枝豆。冷奴。焼き鳥。それもありである。だが、私の場合、断然「タイ料理」。それもパクチーが山盛りで思いきりピリ辛な「タイ料理」が食べたい!・・・と思っていたら、先週末、ツイッターで「パクチーハウスで立食イベント」の回覧が回ってきた。
「パクチーハウス」といえば、知る人ぞ知る世界初の「パクチー専門料理店」→独特のスパイシーな香りを持つパクチーはタイ料理に欠かせない→
きっとおいしいタイ料理が待っているに違いない→と、暑さも緩み涼しくなった夕方、そそくさと経堂にあるお店に出かけた。
農大商店街沿いにあるお店に入ってみると、ワンフロアに50人以上の人が集って大盛況!会費3500円の安さなのか美味い店と評判だからか、すし詰め状態の中、どんどんパクチー入りの料理がテーブルに振舞われて、そこに皆が群がって食べる食べる。
パクチー入り豆腐サラダ、パクチー入り牛筋(?)サラダ、パクチー入り春巻き。トムヤムクンには好きなだけパクチーを振りかけてもいい。
ああパクチー好きにはたまらなんなあ、と思いながらふと見ると、店の片隅に知った顔が。
知り合いの今泉さんであった。この店で「美女対談」のUstream中継をするはずだったが、「周りのしゃべり声が大きすぎてUstができない」と立ち往生していた。なるほどこの轟音のようなおしゃべりの渦の中ではとてもUstなどできなかろう。
そこに「この店でバイトがしたい」という青年がきたので、二人で店長のパクチーさんのところへ。
手食文化を普及する日本手食協会(NHK)の会長もしておられるパクチーさんの噂はかねがね聞いていた。きっと頭にターバンを巻いたヒッピー風なおじさんに違いないと思っていた私は、「パクチーです」と挨拶した黄色いTシャツの彼がさわやかできさくなお兄さんだったのでびっくりした。
パクチー店長によれば、「この店はタイ料理だけでなく、インドや中近東などパクチーを使うすべての国の料理を扱っている」のだそうだ。パクチーさんがめざすのは「手食文化」を日本に広げること。世田谷区の保健所のお墨付きを得て、区内の小学生に手食料理を振舞うという試みをしている。
「手で食べれば、 食べている料理の堅さや柔らかさ、熱さがじかに分かる。世界の人々の半分は今も手食だし、サンドイッチも寿司も手で食べるでしょう。もっと手食の楽しさを伝えたい」とパクチー店長。
こうやって熱く夢を語れる飲食店の店長っていいですねえ。出入り自由、気軽にエスニック料理を食べながらワイワイ騒げるというのもいい感じ。ご飯も抜群においしかったし。
・・・とここまで書いてようやく気づいた。しまった。
食べるのに一生懸命で、肝心の料理の写真を撮ってくるのを忘れてた!
ゴメンナサイネ、パクチー店長。
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ちょうど半年前、ツイッターを始めたばかりの頃、何のことか意味が分からない言葉がつぶやかれているのを見て、ボー然としたことが幾度かある。
今回はそんなツイッター特有の言葉についてレベル別に考察してみた。
<初級編>
なう ・・・みんなこの言葉を使いたくてツイッターを始めるなう
だう ・・・大物コワモテ政治家が多用。「なう」の強化形
~しちう ・・・「龍馬伝」ファンが多用。「なう」の土佐弁
ぜよ・・・「龍馬伝」ファンが多用。例「ニッポンを洗濯するぜよ」
てげ ・・・お笑い出身知事が多用。宮崎弁で「とっても」の意味
激参考・・・とっても参考になるわ
激同意・・・本当にその通りだと思うな
なる・・・なるほど
おおっ・・・びっくりしている感嘆詞(ネット用語らしい)
むう・・・考え込んでいる様子を表す感嘆詞(同上)
ねもい・・・眠い(といいながらなおもつぶやく人多数)
<中級編>
クジラが出る・・・ツイッターが重くてつながらない(時にクジラキャラが出てくる)
ほかってくる・・・風呂に入ってくる
よるほー・・・深夜零時の時報。これをつぶやくと俄然目が冴える
空目・・・例「ブブゼラをブルセラに空目」
寝落ちする・・・Ustreamに出演中に寝てしまう
てか・・・っていうか。ホリエモンが多用
隊長・・・ソフトバンク孫正義社長のこと
<上級編>
池田ブロック・・・著名な評論家 I 氏の怒りを買いブロックされること
ダースハンペーター・・・「龍馬伝」の武市半平太のこと
先発隊・本隊・後発隊・・・「龍馬伝」のBSHi18時、地上派20時、BS222時の視聴者
日の丸アイコン・・・最近急増しているアイコン
#ohayopanda・・・早起きさんが集う場所
#sunanare・・・ツイッタードラマ愛好者が集っていた場所。あれもう終わったのかな?
ツイ飲み・・・酒を飲みながらツイートすること
わなびう・・・ビールを飲みがらつぶやく言葉。 I wanna beer
もふもふ・・・猫を可愛がる
TLが埋まる・・・つぶやきの多い人のツイートでTLがいっぱいになる
・・・などと書いているうちに、夜空が白んできた。
もう離脱しよっと(・・・ツイートを打ち切ること)。
おやすみ世界(・・・寝る前につぶやく言葉)。
続きは気分が乗ったら。
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ためしに#twiwari で検索してみると、「ツイッターの告知を見た」と言うだけで居酒屋でワンドリンクサービス、不動産屋で仲介手数料が10%オフ、キャバクラの入場料10%引き、塗装工事料20%引きなど、あるわ、あるわ。実にさまざまな業種が参入している。
だがツイ割は数あれど、フォロワー数分だけ値引きしてくれる「フォロワー割」はまだ珍しい。その珍しい「フォロワー割」イベントが、七夕の今日、東京・大井町「すし処さいしょ」さん(東京・大井町)で行われるという情報を聞きつけて、早速、ジャズ歌手の友人と参加した。
店長の
税所さん@SushiSaishoは、毎朝、魚市場で仕入れたばかりの新鮮なネタについてツイッターでつぶやいていることで知られている。同店では「フォロワー割」をすでに今年2月と3月に開催し、今回は3回目だ。2月の初回時は店に行列ができるほど盛況で、「日経MJ」など各社マスコミで取り上げられて、一躍、話題になった。
で、今回は18時半スタート、制限時間2時間。予約制貸切のお店に集まった10数人は、次々にお寿司を注文していく。
今日のおすすめは鰯と穴子、タコ。食べる前に携帯で写真撮影し、それをTwitpicでツイッターにアップするのがお約束だ。途中、大将が、大きなマグロの塊から惜しげもなく中トロと大トロを切り出して、お客全員に振舞ってくれた。ネギトロ巻きのトロもマグロの塊を削いで潰して作るという贅沢さに、思わず店内からため息が漏れる。
だが、お客の中にはフォロワー数が何千、何万という人もいる。今夜のお客の中には4万超のフォロワーを持つ猛者もいた。
思わず「これじゃ採算が取れなくないですか?」とカウンター越しに店長にたずねたところ、
「話題になったおかげでお客様が増えて、遠方からわざわざ来てくださる方々もいる。ご恩返しのつもりでこのイベントをやっているので、採算は度外視してるんですよ」とのことだった。
実際、今夜の参加者の中には、はるばる秋田や神戸からやってきたお客さんもいた。10数人のアットホームさから、たちまち客同士で親しくなり、フォローしあったのであった。
しかし、今宵の店の風景は、寿司屋の店内としては一風変わっていた。皆、右手に箸を持ちお寿司を食べながら、左手に携帯電話を持ちツイッターしたりお寿司の写真を撮ったりと落ち着かない客ばかりなのだ。
「心ゆくまでツイートしてもらうために、貸切にしたんですよ」と店長。さすがツイッターの常連、よく分かってるなあ。
・・・というわけで、この日私は合計5300円たらふく食べたが、フォロワーが5400人いたのでお勘定はタダだった。ジャズ歌手の友人も1000人超でその分割引いてもらった。
いまどき上等なお寿司をたらふく食べて、5000円分もタダなんてことがあるだろうか?
ああ、ツイッターやっててよかったと思いながら、幸せな気分で店を後にした。
このイベントは来週、さ来週も引き続き行われるそうだ。
皆さんもぜひ、参加してみてね!!
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向谷さんは一世風靡したフュージョンバンド「カシオペア」のキーボード奏者であり、現在は自分のバンド「メロディーズ」を率いる他、実業家としても活躍中だ。カシオペア時代からのファンである私は「向谷実&メロディーズ東京ライブで盛り上がるオフ会」を主催しようと思い立ち、twitviteで参加者を募集したところ10名集まり(うち3名が当日キャンセル)、昨夜のライブでオフ会の7名の参加者の方々と出会ったのだった。
オフ会を主催するのは共同主催を含めてこれで4度目だが、その度に驚くのは、まったく知らない同士なのに、なぜか昔から知っているかのように話が弾むということだ。
一度目は「電子書籍」、二度目は「龍馬伝」、三度目は「三島由紀夫ゆかりの地ツアー」、そして今回は「向谷さんのライブ」でオフ会を主催してみたが、結果としてかなりコアなファン同士が集まるためツイッターでの活気そのままにリアルでも盛り上がるのであった。
だが今回の音楽ライブは、今までのオフ会とはだいぶ様子が違っていた。何しろ向谷さんは「眠らない男」と異名を取るほどツイッターにハマッていて、日夜自らツイッターとUstreamというソーシャルメディアを使ったさまざまな音楽的冒険に挑戦している。
たとえばこれまでも何度かUstreamでライブを生中継しており、今回のライブで演奏した2曲の新曲の作詞はツイッターで公募したものだ。リハーサルの様子はもちろん、出演アーチスト一人ひとりが決まるまでのプロセスや公募した作詞が選ばれる様子も、逐一ツイッターでつぶやいてUstreamで中継するという熱の入れようだ。
音楽ができるまでのプロセスすべてを、可視化してお客に見せる。その徹底したサービスぶりは驚くばかりだ。
そのおかげで、ステージに上がったすべてのアーチストも、会場内にいた2人の公募の作詞家も、会場の聴衆も、みんな顔なじみのような一体感がこのライブにはあった。
ステージの演奏者たちは演奏の合間にMCでツイッターやUstreamでの反響を逐一拾い上げていた。Ustreamのライブ中継は全国で3000人以上が試聴したという。
私はこの日、新しいライブの形を見たような気がした。恐らく会場にいたすべてのお客さんもそう感じたに違いない。
ソーシャルメディアで「つながる」とはなにか、音楽を通して実感できた3時間だった。
]]>「0-0」で延長戦、さらにPK戦で惜しくも敗れたが、サムライジャパンの潔い闘いぶりには始終圧倒された。オシム元監督が「PKはしょうがない。PKはサッカーではない」 、長谷部が「PKは時の運」と言っているように、強豪パラグアイと互角で張り合う力を見せつけたサムライたちは素晴らしいの一言に尽きる。
ツイッター上では夜11時の開戦前から #jpn #worldcup #wc2010 #daihyo などのタグで応援ツイートが滝のように流れ出した。
W杯デンマーク戦では、日本人は1分間に約19万7000回ツイートして、世界の過去記録を更新したそうだが(http://bit.ly/9MBKu0 )、パラグアイ戦もそれをしのぐツイート数だったのではないか。
私もiPhoneで#jpn と #wc2010をサーチしながら、テレビ観戦した。しかし自分ではほとんどつぶやかず、もっぱら人のつぶやきをRTする側に回った。
なぜなら私にとって#jpn や #wc2010は「アウェイ」だからだ。サッカーについてあまり知識がないので、的外れなことをつぶやきかねず、サッカー通たちのつぶやきを応戦するほうがよいと思ったからである。
(本当は、「パラグアイの選手たちのシュートを果敢に防御する川島の顔を見て、幕末の志士を想起した」とつぶやきたかったが、川島の「川」の字が「河」かもしれないと思い誤植を恐れてやめた)
サムライジャパンはブブゼラの轟音に耐えて南アフリカでのアウェイ試合を戦ったが、彼らにとって最もほっとする場所はやはり、暖かい声援に囲まれたホームである日本のグラウンドだろう。
では私にとっての「ホーム」はどこかといえば、それはまぎれもなく #ryomaden=「龍馬伝」である。twilogで自分のつぶやき内容を調べたところ、#ryomadenのハッシュタグをつけたつぶやきがダントツに多いので自分でも驚いた。
「龍馬伝」オタクの私は、日曜日に少なくとも2度観る。一度目はじっくり、二度目はツイッターしながら。その日の放送分に関する歴史的事実を予習するほど熱中している。、#ryomadenの中の人には顔なじみも多く、基本的に登場人物やドラマ内容を礼賛するツイートが多いので、ケンカや炎上などのストレスもほとんどない。
W杯のような素晴らしい「アウェイ」には魅了されるが、やっぱり 「ホーム」である#ryomadenでつぶやくときがほっとするのであった。
というわけで、自分の「ホーム」がどこなのか、いまひとつよく分からないという人は、Twilogで調べてみていただきたい。Twilogを見ると、日頃自分が「誰に」「どんな内容で」つぶやいているのか、数値で分かって面白い。
だが、半年後に「龍馬伝」が終わって「ホーム」がなくなったら、一体私はどうしたらよいのだろう。途方に暮れてしまうかも・・・。
]]>
なければ一度、ぜひ試していただきたい。ツイッターのフォロワーアイコンがキャラクターとなって行進する、非常に楽しいソフトである。http://isparade.jp/
軽快な行進曲に併せて、アイコンたちがぞろぞろ歩いてくる様子を見ていると、ああ、いろんなアイコンがあるものだなあ、と感心してしまう。
自分の子ども、ペット、愛車、お気に入りの風景、好きな食べ物、好きな俳優・歌手、好きな歴史上の人物・・・・。アイコンには、その人の思い入れが込められている。
まだ初心者の頃、広瀬香美さんがツイッター上で主催する「初心者教室」で最初に習ったことは、「できるだけ早く『鳩アイコン(初心者用のサンプル)』を卒業して自分らしいアイコンに変えなさい」だった。
ツイッターでは、その人がどういう人かを他人が見極める方法は「アイコン」と「プロフィール」の二種類しかないからこそ、アイコンに気を使えということなのだ。
アイコンには自分の顔写真を使うのが理想だが、多くのサラリーマンはなかなかそうもいかない。そこで代わりに使われるのがデザインアイコンである。
デザインアイコンで人気なのが「動物アイコン」だ。イヌ、トラ、クマ、ヒツジ・・・。さまざまな動物アイコンを見かけるが、しかしツイッター上で圧倒的に多いのは、何といっても「猫アイコン」である。
ちゃんと調べたわけではないが(電通さん調べてほしい)、全アイコンの約10 ~15%は「猫アイコン」ではないか。それくらいツイッター上で大きな勢力を持っているのである。あの出版界を震撼させた大人気ブログ「たぬきちのリストラなう日記」のたぬきちさんでさえ、「狸」でなく「猫」アイコンだ。
試しに、猫アイコンのフォロワーさんたちに「なぜ猫アイコンにしてるのか」とつぶやいて聞いてみたところ、「うちの飼い猫であまりに可愛いから」「わが子のようなものだから。わが子の写真をアイコンにする人がいますが、その気持ちと一緒」という返事が返ってきた。
なるほど、猫は可愛い。私も飼っていたことがあるのでよく分かるが、とくに子猫は天使のようである。しかし可愛いだけで「猫アイコン」がこんなにも増殖するだろうか?
実は、「猫アイコンブーム」の背景には、巨大なバックアップ組織の存在があるのだった。
その名も「国境なきねこもふ団」(http://neko-mof.net/)。
知る人ぞ知る、猫好きツイッタラーの全国組織であり、北は北海道から南は九州まであまねく支部を有する。ちなみに「ねこもふ」は「ねこをもふもふする(可愛がる)」という意味である。ツイッター上の全国組織としては、「わなびう党(ビール好き集団)」と「ディスコ部(ディスコ好き集団)」がつとに有名だが、これに「ねこもふ団」を合わせて「ツイッター三大組織」と私は密かに呼んでいる。
実は私も、今でこそ「マリリン・モンロー」のアイコンを使っているが、何を隠そう、初めは「猫アイコン」だった
(当時使っていた猫アイコンはこちら↓)。
猫アイコンにしたきっかけは、ある日「猫もふ団員」の方が、「猫が好きなら、仲間に入らない?」とつぶやきかけてくれたからである。
聞けば、来る2月28日に「ニャーニャー祭り」が開催される、それに参加すれば、猫アイコン仲間が増えるという。
まだツイッターを始めたばかりで、フォロー数もフォロワー数もごくわずかで心もとなかった私は、さっそく2つの入団条件(「猫アイコンにする」&プロフィールに「猫もふ団員」であることを明記する)を揃えて入団した。
そして「ニャーニャー祭り」でデビューし、他の猫アイコンに混じって、「にゃー、にゃー」とか「もふもふ」などとつぶやき続けたところ・・・・・・あっという間にフォロワー数が急増、三桁に達したのだった。
そこで私は初めて、「ねこもふ団」の全国的な支援組織としての威力をまざまざと思い知らされたのである。 「猫アイコン」の人たちはみな、「同じ猫アイコンというだけで、ついフォローしたくなる」という動物的な習性を持っており、それは「相互フォロー」の理念にぴったりなのであった!
「ねこもふ団」は、「猫の足跡」をデザインしたサイドアイコンの普及にも力を注いでいる。また同業他社(?)の「奈落にゃんこ団」や「国境なきうさもふ団」とのコラボ活動にも余念がない。
まさに昨今の「猫アイコン大ブーム」の到来は、彼らの献身的な支援活動によって実現した、といっても過言ではないのである。
今回の結論=「猫アイコン大ブーム」の背景に、「国境なきねこもふ団」あり。
]]>
さて、TL(タイムライン)上でさまざまなつぶやきを見ていると、人によってつぶやきのタイプが違うことがわかる。①発信型(=もっぱら自分から情報発信する)、②RT(リツイート)型(=もっぱら他人のつぶやきにリツイートする)、③折衷型(①+②)の3タイプに分類できる。
たとえば①の発信型の代表例は、話題作『「電子書籍」の衝撃』の著者でITジャーナリストの佐々木俊尚さんである。
下図はMymeyouによる佐々木さんのつぶやき分析である(http://meyou.jp/sasakitoshinao)。普通の会話、RT、リンク(短縮URL付)、独り言の割合は大体4.5:3:2:0.5で、とくにリンク(短縮URLを使ってブログやニュースにリンクしている)の割合が18%と高く、これに会話と独り言を合わせると全体の7割が自分から情報発信するつぶやきである一方、他人のつぶやきへのRTは3割しかない。
佐々木さんのようにリンク(短縮URL付)率が高いことが、情報発信型の特徴である。
もうひとつ、情報発信型の顕著な例である編集記者の柳生譲治さんのつぶやき分析を見てみよう(http://meyou.jp/shibainuking)。リンクが実に全体の7割を占める一方、RTは1割にも満たない。
毎日膨大な量が発信されるブログやニュースの中から吟味してひとつひとつのつぶやきにリンクを貼る、という作業はかなり面倒くさいものである。なぜといって①注目に値するブログやニュースを見つける⇒②それを短縮URLにする⇒③それに気の利いたコメントをつけてつぶやく、という3段階の作業が必要で、ついつい億劫になるからだ。
だから私も含めて、大半の人は情報発信型のつぶやきをしない。他人のつぶやきにRTをつけるほうが作業が楽だからである。
RT型の代表例はイラストレーターの本橋ゆうこさんである(http://meyou.jp/kuromog)。
普通の会話、RT、リンク(短縮URL付)、独り言の割合は大体6:2:1:1である。
私は密かに佐々木さんや柳生さんのような「情報発信型」を目指しており、なるべくリンクを貼ってつぶやこうと思っているのだが、現実には9%と佐々木さんの2分の1しかできていない。
「情報発信の女王」への道は、遠く、険しい。
さて、あなたのつぶやき成分はどのタイプ?
そこに声をかけてきたのが、同年代で大手メーカー営業マンのA君だった。偶然にもK子さん同様、ツイッターを始めたばかりだという。まだツイッターが今ほど流行っていない頃だったので、親近感からIDを交換、お互いをフォローしあって話が弾んだ。
A君の趣味は、外回りの合い間にワインと料理が楽しめる店を開拓することだという。
「最近では代々木上原の○○っていう焼き鳥屋がおいしかったな。今度一緒に行きませんか」とK子さんを誘い、帰り際にも「近いうちに○○で。ツイッターで連絡しますよ」と念押しした。
その翌日から、A君から毎日お誘いDMが送られてきた。こうして二人は週末ごとにA君が発掘したグルメ店を訪れるようになった。
K子さんも、話がうまく食に関する知識が豊富で女性のエスコートに手馴れたA君に惹かれていき、二人の仲は急展開。会えない日はもっぱら、別のIDを使った二人だけの「非公開ツイッター」でやりとりするようになり、それもまた楽しかった。
交際は順調のようにみえた。少なくとも3か月間は。4か月目に入ったところで、ぴたっと連絡が途絶えた。非公開ツイッターからもA君のつぶやきは消えた。
携帯に電話しても、「今仕事で忙しい」と切られるようになり、そのうち電話自体に出なくなった。何か気を悪くさせるようなことをしただろうか、と思い起こしてもとくにない。
不安に駆られたK子さんは、真意を聞こうとDMを送ろうとして、思わず「あっ」と声をあげた。DMが送れなくなっていたのだ。A君からフォローを外されたからである(→ツイッターでは、相互フォローしていないとDMが送れない仕組みになっている)。
驚いたK子さんは、手がかりを探そうとA君のTL(タイムライン)を遡って見た。
ここしばらくは「二人だけの非公開ツイッター」しか見ていなかったのがうかつだった。
A君は、ツイッター上のあちこちの女の子に、次々に声をかけていたのである。各種飲み会に出かけては、意中の女性を行きつけの店に誘う。K子さんのときとまったく同じやり方だ。
A君からのフォロー外しは、実質的なポイ捨て宣言だったのだ。
けれども、K子さんは「自分からはフォローを外せない・・・」と言葉をつまらせた。
「なぜってそうしたら、彼とのつながりがなくなってしまうから」
なくなったっていいじゃない。彼はあなたを見限ったんだから、と言うとK子さんは遠い目をして小さく笑った。
「自分でもおかしいと思うけど、どうしても彼のことが忘れられなくて。短い間だったけど、あまりに楽しかったから。だったら無理して忘れなくてもいいかなって」
というわけで、K子さんは半年たった今も、日々、A君のタイムラインを眺めている。
相変わらず、女子大生、新人OL、飲食店のママ、と手当たり次第に食事に誘っている様子がTL上のやりとりで分かる。
最近ではA君は、FOURSQUARE(位置情報を使った遊び)にハマっていて、新しく訪れた店にべたべたと足跡を残しているそうだ。
それらの店に、K子さんもそっと訪れる。
偶然の再会を期待して・・・。
今回の結論
精神衛生のためにも、振られた男のフォローは外しましょう。
人生を棒に振らないためにも、今、すぐに。
私たちは料理が出てきてもすぐには食べない。まず料理をiPhoneで撮影し、どんなに美味しいかTwitpicでつぶやいてから、ご馳走にありつけるのである。
儀式を終えた彼はとんかつを食べながら、おもむろに言った。 「実はね、うちの上司が、ぼくをフォローし始めたんですよ」
「へえ。なんでまた」
私は首をかしげた。彼は「寝るとき以外は仕事」と豪語するワーカホリックな30代である。平日は激務のためほとんどつぶやけず、もっぱら土日に登板している。彼の上司は毎日、オフィスで誰よりも長く彼と顔を突き合わせているはずだ。なのになぜまたフォローしようとするのか。
「なんででしょうねえ」
彼は口を濁したが、「上司からフォローされる」というのは正直なところ、ありがた迷惑なはずである。ツイッターはツイートの内容によってその人の生活が可視化されてしまう特徴がある。せっかくの休日に出先で「●●なう」とつぶやきたくても、上司が見ていると思うと気が引けることもあろう。とはいえ、上司に面と向かって「フォローしないで」とは言えない。
その時ふと思った。もしや、彼の上司はフォローすることで彼を監視しているのではないか。
「打ち合わせ直帰」の後、どこで何をしているのか。深夜に酒を飲みながら、「こんな激務じゃデートもできないぜ」などと会社への不満をつぶやいたり、よもや上司である自分への愚痴をつぶやいてないだろうか。
極力気をつけていても、本音をつぶやいてしまうこともある。上司たるもの、出来る限り部下の行動や本音のつぶやきを把握しておきたい、という気持からフォローに至ったのではないか。
上司フォローについてはこんな話も聞いた。某社の総務部長がツイッターを始めたが、自分はつぶやかず、もっぱら社員のつぶやきを眺めているだけで、廊下で通りすがりに「君のつぶやき、面白いね」と褒めてくれたりするという。
しかしこのお褒めの言葉は「余計なことをつぶやくと人事考課に響くよ」という意味合いではないか、とそこの社員は首をすくめていた。
そんな矢先、隣の席にいる私の上司がおずおずと話しかけてきた。「今流行りのツイッターって、やってみたら面白いかな?」
「いえいえ」私は即座に答えた。「時間ばかり食うし、寝不足になるからやめといたほうがいいですよー」。
「そうか、やっぱり面倒くさそうだな」と言ったきり、彼はその話をしなくなった。しめしめ。
というわけで今回の結論。
上司からのフォローは監視の意味合いがある。「君のつぶやき、面白いね」は余計なことをつぶやくと人事考課に響くよ、という意味かも。
]]> 日本におけるツイッター人口(月間ユニークユーザー)が、4月に988万人に上ったそうだ。だから6月の現時点で1000万人を超えているのは間違いない。
けれども、大方の人々にとって、ツイッターはいまだに謎だ。私の周りの友人知人も、「見も知らない人につぶやいて、いったい何が面白いのかね」と怪訝そうな顔をしている。
ハマる人はハマるのだが、一方、性に合わない人はとことん合わないツールなので、そういう人にとってはツイッターは永遠に謎のままなのである。
そこでこの謎を、学問的に究明していこう、というのがこの連載の趣旨である。
で、「第1回」は<すき間時間活用理論>。
「ツイッターは、すき間時間のタバコの一服のようなもの」
ある日私がそうツイートしたところ、意外に多くの人からふぁぼられた(=リツイートされた)ので、なるほど皆もそう思ってるのか、と納得した。
私は禁煙者だが、原稿待ちなどの空き時間にスタバに行ってコーヒー飲みながらiPhoneでツイートすると、タバコの一服のようにホッとする。
iPhoneをONにするときのカチッという音はライターで火をつける音にどことなく似ている。喫煙者がブハーッと紫煙を吐いて気分が落ちつくという気持ちが分かる気がするひとときだ。
ツイッターは、「するべきこと」と「するべきこと」の狭間にある5分、10分といった細切れの時間を使うのにはもってこいのツールである。140字の短さとすぐ打ってすぐ送信できるスピード感が細切れの時間にピッタリなのだ。
では、遡って人々は「すき間時間」をどのように活用してきたのか。
80年代には、人々は「すき間時間」にウォークマンで音楽を聴いていた。通勤車内では本や週刊誌を読むのが主流。遠距離通勤者は「基礎英語」などの語学テキストや資格試験本で勉強もした。
90年代に入ると携帯電話が登場、00年代には携帯メールを打つ姿が車内や喫茶店で頻繁に見られるようになった。
そして10年現在、「すきま時間」の王者はツイッターに変わりつつある。電車の車内やスタバやマックで、携帯でツイートしている人を目撃することが非常に多くなった。
ところが、そこには意外な罠があるのだ。
「すきま時間」を活用しているはずが、それだけではすまなくなってしまうのである。なぜならツイッターには中毒性があるからだ。
いったんハマってしまうと、よっぽど強い意志がある者でなければ、5分や10分で切り上げることができなくなる。
私などもひまつぶしにツイッターでもやるか、とiPhoneを握り締めた途端に、軽く2時間、3時間は費やしてしまう。つぶやいた内容に対して面白い反応があると、もっと面白いことをつぶやきたくなり再びRTをつける、ということをやっているうちにあっという間に時間がたってしまうのである。
たかがネット上のつきあいと言っても、つぶやきの先は生身の人間同士なので、お返事しないで無視するのは気が引けてしまうのだ。
というわけで没頭するあまり、気づいたら肝心の「するべきこと」もすっ飛ばしているということもしばしばである。
どうもそれは私ばかりではないらしく、TL(タイムライン)上には、「しまった、ツイッターしてる間に、見たいテレビを見過ごした」とか「ツイッターで寝不足なう」といったつぶやきをよく見かける。
先日、ツイッターがご縁で学生時代に大ファンだった音楽アーチストのMさんとお茶する機会に恵まれた。午前中に喫茶ラウンジにやってきたMさんは、寝不足でやつれている。私は昨夜かなり遅くまでMさんがツイートしているのをTLで眺めていたので知っていた。
普通芸能人や有名人は一般の人からつぶやかれても滅多に相手にしないものだが、人がいいMさんは一人ひとりに親切丁寧にRTしている。それで「ツイッター疲れ」してしまったのかも。
きっとMさんも、当初はスタジオ録音のすき間時間にツイートするはずだったのだろう。
というわけで、今回の結論。
「ツイッターはすき間時間活用だけではすまされない。
なぜなら強い中毒性があるからだ」。