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株価が下がるとほくそ笑む

»2011年2月14日
生保のトリセツ

株価が下がるとほくそ笑む

しごとにん

10年余り生命保険業に所属し、一社専属の大手国内生保から乗合い代理店、保険ショップ運営を経験。現在は業界から距離を置き、俯瞰できる立場で個別相談や執筆活動を行っております。

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皆様、「将来に関する算数の宿題」はできましたか?
早々とブロガー仲間から正解がコメントされましたが、
一応答え合わせをいたします。

有効数字を特に示しませんでしたので、153万円台で
正解とします。

ユキオ君が100万円投資して結局100万円となり、
10万円づつ毎年投資して10年間10回のタカシ君が153
万円となりました。

今回の例では、ユキオ君が株価が2万5千円、つまり2.5倍
になった時点で売り抜ければ250万円を手にしたわけですが、
投資はそう簡単ではありません。
2.5倍になると「もっと上がるのではないか」と欲を出して
しますのです。

そして株価が下がったときには冷や汗をかいて、耐えきれず
もとに戻る前後の価格のところで清算しました。

一括で100万円と毎年10万円、10年で100万円は何が
違うのでしょうか?
賢明な読者の方はお分かりですね。
株価ではなく、どれだけ株数を変えたかが勝負を決めています。
株価が下がったときは、同じ10万円で株数を多く買えます。

株価1万円→10万円で10株
株価5千円→10万円で20株

でありますから、運用中であれば株価が下がるとほくそ笑む
のです。
基準価格(ここでは1万円)以下になるほど、はじめの想定より
多く株数を買うことができますが、逆も真なりで株価が上がると
買える株数は少なくなります。

株価1万円→10万円で10株
株価2万円→10万円で5株

ただ株価が上がったときは売り抜けるチャンスでもありますので
冷や汗をかくことはありません。

この考え方、やり方を「ドルコスト平均法」といいます。
400年前からある古典的な考え方です。
短期投資やデイトレードなどには全く馴染みませんが、長期投資
で毎月決まった金額をコツコツと積み立てるには心強い方法です。

証券会社の世界では、お客様の投資金額の数%が手数料となります
ので、「毎月コツコツ」は歩留まりが悪いのであまり歓迎されません。
(それでも極一部にこの方法を奨励して基本的に手数料を取らない
証券会社もあります)

また、満期が来たら換金して、別の商品に投資させて手数料を稼ぐ
のが証券の世界ですので、タイミングによって(そのときの株価に
よって)どうなるのか極めて微妙です。

私たち一般の生活者(タカシ君の立場)ですと、満期がなく、
株価などに惑わされない長期投資が極めて有効であるとご理解いた
だいたと思います。

毎年(月)同じ金額で長期間で満期がない、ってどっかで聞いたこと
ありませんか?

以下、次回お話します。