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どんな新規事業を選択すべきか?

どんな新規事業を選択すべきか?

赤秀 有為

慶應義塾大学 環境情報学部卒。IBM/Sun/PwC社にて、コンサルタント職を歴任。現在、エフィジェント社の代表コンサルタントとして、大手企業を中心に、新規事業企画・立ち上げを推進支援。

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事業には、それぞれ目的がありますね。
また、たいていの事業が、営利/儲けるといった事が大きな目的のひとつになるかと思います。今回は、この"営利/儲ける"といった観点から、選択すべき新規事業についての指針を示します。

選択すべき新規事業は、2つの軸で事業性を評価します。

●先ず、市場魅力度の軸。
市場は、ある程度の規模が必要ですが、重要なのは成長市場であること
成長市場だと、需給バランスにおいて、需要 > 供給 で、プレイヤー全体が儲かり易い。2000年位のITバブルの時は、私自身も身を置いてましたが、IT関係者みんな潤ってました。ただ、金銭的には良かったのですが、膨大な仕事量で、徹夜続きで、肉体的に苦しく、「お金よりも休みくれー」という感じでした。今となっては、いい時代でした。
現状であれば、インダストリーカットで見ると"介護・福祉"あたりが有望市場になるのでしょう。
一方、衰退市場は、その逆(需要 < 供給)で、小さなパイを多数で奪い合う、その結果 過当競争に陥る。これから"出版・新聞"産業は、マスマス苦しくなりそうですね。なんとか、電子書籍/電子新聞に一筋の光を見出そうとされていますが、、、
戦う市場ですが、あえて イノベーターとして衰退市場に飛び込む事を否定はしませんが、特別な理由が無い限り、成長市場を選択する事が賢明でしょう。

●次に、競争優位性を継続的に築けるか?の軸。
自分たちの持っているスキルを最大限活用したいところですね。
このスキルって、MBA取得等 自主的に勉強して得られたものと業務等の経験を通じて得られたものがあると思います。
で、どちらかというと、経験を通じて得られたスキルを重視した方が良い。
勉強は、他の頑張りやさんに追いつかれる可能性が高いけど、経験は、なかなか同じ道をたどる事は難しい。
だから、継続的競争優位性の観点からは、経験を重視した方が良い。
手前味噌だが、弊社の事業ドメインについても、経験をベースに設定しました。過去の実績/経験を整理し、様々な切り口から、その共通項を導き出す作業を実施。その結果、"新規事業の推進"を導き出したという経緯になります。

●複数事業を相対評価する。
最後にまとめると、要は、縦軸に市場性、横軸に競争優位性をとって、その中に事業をプロットします。
重要なのは、複数事業を評価すること。これしかない!と本命事業を決めこんでいる人も 無理やりにでもオプションを出します。これは、比較対象を作って、相対評価を可能にする為。
複数事業を相対評価し、手掛ける新規事業を選択します。
また、本命を決めこんでいるケースでも、 「思ったより市場が小さいなぁ。」とか「競争優位性気づけてないじゃん。」とか 新たな気付きが得られることが多い。そこで、思い切って事業を変える もしくは 事業ドメインをズラス/広げる等の調整を図ったりできるのである。

以上、何かしら 参考になれば幸いである。


新事業推進社 エフィジェント 赤秀有為
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