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外資系企業へ転職を成功させるコツ(40‐50代のエグゼクティブ向け)

外資系企業へ転職を成功させるコツ(40‐50代のエグゼクティブ向け)

阪部 哲也

金融スペシャリスト。事業会社のエグゼクティブに特化した、ビジネスプロフェショナルのための外資系リクルーター。2010年ビズリーチ社「日本ヘッドハンター大賞」金融部門で優秀賞。2010年KANAEアソシエイツを設立。http://www.kanae-associates.com/

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本日は、外資系企業へ転職を成功させるコツについてお話ししたいと思います。

今回は、40‐50代のエグゼクティブの書類選考のポイントに絞ります。

① 履歴書の効果的な書き方

たとえ皆様が20年以上の職歴があっても、2008年以降の直近の仕事上の実績に関する配点が予想以上に高いのが最近の傾向です。

まず企業様に提出するレジュメは直近の職歴のボリュームが極端に少ない職務経歴書だと、採用する側に不安を与えてしまうことがあります。 この部分だけは気合いを入れて書くことが一番のポイントです。

日本語のレジュメであっても直近の経歴を一番上にもっていき、どんどん過去を遡るような書き方が今っぽい書き方です。したがって新卒で入った経歴が一番後ろにくるような形です。

同じCVを使いまわすという横着はしないで、応募する求人毎に、レジュメは毎回、リバイズする習慣をつけましょう。そうすれば書類通過率は格段にアップします。

② レファレンスの重要性

次にリーマンショック以降の外資系企業の転職マーケットで特筆すべき点をお話しします。

外資系企業のミドルマネージャー~エグゼクティブの選考はSkillやWillよりパフォーマンスとリピテーションが重視される傾向にあります。

「アピール通りのSkillやWillがあるんだったら2008年以降、実績ももちろん出てるってことで良いですよね?」という企業からの暗黙のメッセージです。想像以上にシビアでドライな現実ですね。

パフォーマンスについては面接結果でアセスメントし候補者のパーソナリティは元上司などからリファレンスをとってオファーを正式に出すかどうかの判断材料にする企業が増えています。

リクルーティングの現場では5人に1人ぐらいの確率でファイナリストまで残ったのにリファレンスがネックとなり大きなチャンスが逃がしてしまう人が結構おられます。

若気のいたりで昔の職場の元上司といまだにわだかまりがある方、背に腹は変えられません。今までの非礼をお詫びして、せめて今年からでも年賀状を書きましょう!

元上司も人の子です。昔お世話になった元上司に、たまには元部下の自分から近況報告も含めてご挨拶に出向いておくと思わぬところで助けてもらえることも多いものです。

③面接で重要な事

面接当日には『自分が生み出した業績は、企業ブランドや景気の追い風にのったラッキーパンチではなく、正真正銘、自分のリーダーシップや能力によって生み出されたものだ』と証明しましょう。今回のポジションについていかに自分の経験がフィットしているというアピールに加えて、他の候補者との比較の中でも自分がプロフェショナルとして選ばれるべき理由まで採用側に戦略的にアピールできるとかなり良いでしょう。

最後にどんな時代でも「仕事を得る」ということは大変なことだと思います。リーマンショック、震災の後の今の深刻な経済状況なら尚更です。

競争率の高い面接では、真摯な姿勢や気迫の差が合否の差となってあらわれます。これについては外資、日系は関係ありません。

ある巨大企業の常務から教わった話で非常に印象深かったことがあります。常務は「面接とは自分が採用して頂くに足る人間か、全身全霊で面接官の皆様に見て頂く場所だ。」という喝破されました。 私も耳が痛いというか、皆様も本当にそうだと思われませんか?

ちょっとしたアドバイスで気づきを得て、短期間に劇的に変わっていく方々と今まで沢山お会いしてまいりました。今後も皆さんと転職活動を上手に乗り切るコツを一緒に勉強していきたいと思います。

出典)こちらの原稿は、私阪部がイーセントラルに毎月入稿している記事の抜粋です。