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マクドナルドのCMは年配ビジネスマンの心をキャッチできているか?
»2012年2月 1日
本当は面白い、BtoBソフトウェアベンダー生活記
マクドナルドのCMは年配ビジネスマンの心をキャッチできているか?
コラボリズム株式会社 代表取締役で文系プログラマー。超朝型へのスイッチで、仕事と家庭の両立を目指す二児の父。
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少し前に「こういう所で社長はやめなさい」というセリフが印象的なマクドナルドのCMがあったのを、覚えている人はいるでしょうか。
ビジネスマン二人がマクドナルドで食事をしていて、若い方が年配の方に「社長」と話しかけると、社長から飛びだすこのセリフ。たぶん中小企業の社長と跡継ぎの息子みたいな関係なのでしょう。
CMとは見る人に何らかの印象を与えるべく作られるものですから、このCMにも狙いがあるはず。僕の想像では、このCMが対象とする客層は、普段はマクドナルドにあまり入らず、代わりに昔からある喫茶店なんかに入る60歳以上の方だと思います。
そのような顧客に「年配のビジネスマンがマクドナルドにいてもおかしくない感」「中小の社長クラスでも、商談の帰りにふらっと立ち寄っておかしくない感」を持ってもらう、というのがこのCMの狙いではないでしょうか。これがマフィンのCMなのも、年配の方にはハンバーガーよりマフィンの方が重たくなくて好まれやすいから、と考えると辻褄が合ってきます。
それから、この親子という設定もいいですね。昔はよくマクドナルドに連れて来てやった子供も、今では立派に跡継ぎが務まる程に成長した。でも商談の前にマクドナルドに入るとつい、子供扱いしてしまう。ハッピーセットで喜んでた昔を思い出すのでしょう。親子という設定にする事で、ビジネスマン同士というシチュエーションのCMに自然と「家族の幸せ」を盛り込む事ができています。家族の空間は安らぎの空間。その印象を与えることで、マクドナルドは単なるハンバーガー屋では無く、忙しい商談の合間にも「ほっと安らげる空間」を提供してくれる場となるのです。
本当に、マクドナルドというのはCMが上手だと思います。
それから、最近はコーヒーのCMも豪華です。イメージキャラクターは「平成中村座」ですからね。やはりこれも年配客が来てもおかしくないプレミアム感を出すように考えられた起用だと思います。コーヒーのリニューアルは、マクドナルドがビジネスマン及び年配の喫茶店客層に目を向ける大きな転機だったのかも知れません。
マクドナルドを覗くと、年配のビジネスマンも結構いらっしゃいますが、もっと落ち着ける場所を選びたい、という方もまだまだ多い事でしょう。マクドナルドのCM戦略が、より多く年配の方を取り込んでいけるのかどうか。注目しておきたいところです。