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梅田地下迷宮の50cm幅に息づく「花ビジネス」
»2012年10月 3日
本当は面白い、BtoBソフトウェアベンダー生活記
梅田地下迷宮の50cm幅に息づく「花ビジネス」
コラボリズム株式会社 代表取締役で文系プログラマー。超朝型へのスイッチで、仕事と家庭の両立を目指す二児の父。
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御堂筋線梅田駅の南改札を出ると、阪神の入り口と阪急の入り口の両方に接する広場に出ます。その場所は東西をつなぐ通路になっている上に、二つの地下鉄の入口でもあり、北にも南にも抜けられる事で、人の往来にカオスが感じられる素晴らしい場所となっています。迷宮に例えられる梅田地下街のスタート地点の一つとして、ふさわしい場所と言えるでしょう。
さて、その場所から出発して阪神百貨店沿いの地下通路を西に行くと、その通路沿いの、ほんの50cm程の隙間に、商品を並べて販売している店舗がある事に気づくと思います。販売しているものは乾物のような物産展ぽいものとか、バックとかアクセサリーとか「花」だとか。
それら店舗の存在は肌では感じていましたが、自分の興味を引くようなものは無かったので、今日まで特に興味を持つこともなく、スルーしてきていました。
先日、そんな阪神百貨店沿いの通路を朝の8:00過ぎに歩いていると、興味深い光景に出くわしました。その狭い花屋さんのスペースの前に6~7人の女性が集まってミーティングしているのです。
全員がペンとノートを持ち、リーダーらしき女性の話を真剣に聞いています。その集団は僕の想像と異なり若い人が多く、通りすがりにちらっと覗いてみたある人のノートには、恐らく届いた花の取り扱いについてなのでしょう。なんらかの箇条書きとか、縦長の箱の絵に書き込みがしてあるのが見えました。それだけでも、リーダーの話を完全に理解すべく真剣に話を聞いている事が伺えます。
僕の勝手なイメージで言えば、失礼ながらこの地下道の脇にあるスペースにある花屋さんは個人商店で、地上に店舗を持つのは難しいけれど、ここなら初期投資少ないからお店が出せて「あんまり儲からないけど客さんと接するのが喜びなのよ」みたいな、おばちゃんの趣味っぽいビシネスなのかと思っていました。
しかし、集団でミーティングするという事は、僕の想像に反して、これが組織化されたビジネスであるという事を示しています。一つの形としては、これはリーダー格の女性を代表とした会社組織で、他の人は一定のサラリーか、歩合をもらっているのかも知れませんし、あるいは、個人商店の集まりだけれど仕入れはリーダー格の人が一括で行ってボリュームディスカウントを効かせ、人脈やキャッシュの少ない他の個人商店に、少量でも安く花を卸せるような仕組みなのかも知れない。
いずれにせよ、そのミーティングに参加していたメンバーからは明らかに「ビジネスの意思」が感じられました。
「花」という販売のタイミングが重視される商材で、在庫を極限まで削らなければならない50cm幅の店舗と、人通りは一級品ながら花のイメージとはかけ離れた「地下道」という立地。それは確かに、腕次第で高い利益率が望めるビジネスのように思います。
仕入れた花の特性や時節を理解し、在庫を短期間で売りさばく。そのためには限られたミーティング時間で、必要な情報をとりこぼさすに拾い上げなければならない。あのミーティングの真剣さは、そんな意識に起因しているのではないでしょうか。
目立たなくても、こっそりと、高い収益を上げているビジネスというのが、世の中には存在するものです。ビジネスって本当に奥深くて、面白いものだと思います。
ちょっとバタバタして来ましたので、ブログを書くペースが落ちます。
しばらく、月1~2回ペースでやっていきます。
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