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人事の正体

人事の正体

クレイア・コンサルティング

人事・組織領域を専門とする経営コンサルティングファーム、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティングチームです。

当ブログ「未来の人事を見てみよう」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/creiajp/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
みなさんは人事という職種に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか。
以前ちょっとふざけたエントリを取り上げたこともありましたが、なかなか興味深い調査結果がありましたので、ご紹介します。TLNTより。

Survey Says Helping People, Not Profits, Is Primary Driver for HR


タイトルがメインテーマをほぼ言い尽くしていますが、

収益ではなく人助けこそが人事の最大の原動力、という調査結果

元の調査はNew Talene Management Networkという組織が実施したもので、そこの調査結果がここからダウンロード可能です(PDF)。興味深いトピックをいくつかかいつまんで。


人好きが多く、ビジネス好きは少ない


これは、先にも述べたとおり、日本の人事の方を見ても、その傾向はあるように思います。

この調査では、人事にいる理由を6つの質問から聞いているのですが、その質問がビジネスや収益に結びついているものをCAPITALISM、社員の支援に結びついているものをHUMANISMと規定したそうです。その結果が以下。(C)がCAPITALISM、(H)がHUMANISMですね。

HR reason.png

それぞれの質問に対し、一番の理由、二番の理由、特にそれが理由ではない、の三択で答えるようになっています。

「I want to help people grow and develop / 人々が成長し能力を開発していくのを支援したい (H)」というのが人事を選んだ最大の理由(77%)。以下、
  • 「I want to help my company maximize its profitability / 会社の収益の最大化に貢献したい (C)」
  • 「I want to help balance the needs of an organization and its employees / 組織と従業員のニーズのバランスを取っていくことを支援したい (H)」
  • 「I want to represent the needs of employees in my organization / 自分の組織の従業員のニーズを代表(代弁)したい (H)」
  • 「I enjoy being part of a for-profit organization / 営利組織の一員でいることを楽しんでいる (C)」
  • 「It's one of many different business functions I want to learn about / 学んでいきたいビジネス機能の1つに過ぎない (C)」

の順になっています。二番目の理由としても従業員の代弁者があがってきており、HUMANISM寄りなのがうかがえます。

サマリとして、

HUMANISM DOMINATES; CAPITALISM DIFFERENTIATES

人間性が全てを支配する。差別化するならキャピタリズムを持て。

とありますが、まさに、人事で頭角を表そうと思うなら、CAPITALISM的視点を持つことで差別化が可能になります。ビジネス感覚を持っている人って、そう多くは見かけないですよね。


出世は特にしたくない


最終的にどこまで出世したいか。

HR future career.png

縦軸は人事内の職種(タレントマネジメント、人材開発、事業人事)の別、横軸は、左から右に行くにつれ、役職が上がっていくのですが、皆さん見事に出世欲がありません。
日本だと実態は少し違うかもしれませんけども。組合との闘争が激しかった頃は、人事が花形部署で、そのまま社長への登竜門でした。


腕に自信あり(買いかぶり過ぎ?)


また、自分がどれくらい優れているか、という点については、かなり高めの評価をする人が多いよう。

HR capability.png

縦軸は能力、横軸は能力の高さ・習熟度で右から左にいくほど高いということになりますが。

68% in the Top 20%

68%がトップ20%にいるって?

という不思議な現象になっています。まぁ、自己評価はどうやっても高くなりますもんね。。。


この調査、詳細な内訳はわからないのですが、北米、欧州、アジア太平洋州のそれぞれのサンプルが混ざっているとのことで、必ずしもいわゆる欧米だけを取り上げたものではないとのこと。
データの正確性というよりは、読み物としてかなり面白いので、是非お時間のある時に笑覧いただければよいのではないかと思います。

ご一読感謝!