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営業マンが持つ7つのタイプ
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
基本的に営業パーソンはがつがつお客さんを攻めていく印象がありますが、必ずしも成功している営業パーソンがそのような性格を必須とはしていない、ということは、いろんな本で語られているかと思います。
Harvard Business ReviewのHBR Blog Networkで営業マネージャーの7つのタイプを解説した記事がありましたので、ご紹介します。Steven W. Martin氏の論考。
今回は通常と形式を変えて、全文を抄訳する形でご紹介。英語の原文については以下のリンクからご参照ください。この記事に影響を受けました(笑)。皆さんも間違った腹筋運動をしていませんか?
Seven Types of Sales Managers
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これまで10年近く多くの営業責任者と働いてきたが、みんなそれぞれユニークだった。社交的な人もいれば強引な人も、また何よりすぐに行動に移す人も。しかし同時に、それらの行動はある程度類型化可能なこともわかってきた。
営業のマネジメントには大きく7つのタイプがある。メンター型、表現型、軍曹型、テフロン型、マイクロマネジメント型、うぬぼれ型、そしてアマチュア型だ。多くのリーダーはそれらのスタイルを複数使い、またTPOに応じて使い分ける。
そこでこのスタイルをさらに調べるべく、60人以上の営業責任者にヒアリングをして、それぞれの役割全体を合算した場合に、そのスタイルが占める割合(%)と、営業上の重要性(1が低く5が高い)について明らかにしてみた。以下は重要性の順に並んでいる。
Mentors / メンター型
カリスマのあるタイプの責任者であり、収益目標の大きな過達、成功体験できる環境の整備、個々人のポテンシャルの開花という3つの基準でその成果が問われる。自信家でビジネス上のインサイトを読み取る力に長ける。平均26%の時間がこのタイプに費やされ、重要性も4.3と7タイプの中では一番高い。
Expressives / 表現型
人を中心に置き、部下の感情を高め、自由に操る。人を落ち着かせ、また褒めたり叱ることも得意だ。営業組織のイメージを高く保つよう環境を整備することも多い。時間としては30%を占め、重要性は4.0となる。
Sergeants / 軍曹型
まさに軍曹としてチーム内の忠誠心を育み、それはしばしば会社への忠誠心をも上回る。ハードワーカーであり、チームのためには自己犠牲を惜しまない。18%の時間を占め、重要性は3.2だった。
Teflons / テフロン型
感じが良く礼儀正しいのだが、軍曹型のようにチームメンバーと深い関係性を作ったりはしない。また社内政治にも巻き込まれることなく、常に冷静沈着でいる。全時間の10%が費やされ、重要性は2.0となる。
Micromanagers / マイクロマネジメント型
全タイプの中で最も機能的かつ方法論的だ。会社に対する責任感が強く、収益目標を達成することに高いプライドを示す。物事を白か黒とはっきり判断しがち。7%の時間が費やされ、重要性は3.3だった。
Overconfidents / うぬぼれ型
自己中心的。見た目にチャーミングで社交的で、営業コールもうまい。フィードバックが苦手。独自のやり方でコスト度外視ながらもやり遂げる。このタイプは6%であり重要性は1.8となった。
Amateur / アマチュア型
かならず新人を意味するわけではない。新たなマネジメントの役割においてまだ慣れてはいない、あるいは新しい会社や業界でこれまで経験のない商品を扱う、といった場合が多い。その結果確実な売上を上げる前まではアイデンティティを失いやすい。時間的には全体の3%であり重要性は最低ランクの1.0となった。
営業を担当する組織はそのリーダーの影響を多分に受けやすい。リーダーの性格こそが組織の性格を形作るからだ。そして、顧客と収益という企業にとって最重要な資産を扱うという意味で、営業責任者の人選は企業内で最重要な人物と言っても過言ではないだろう。
お読みいただきありがとうございました!
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今朝(2013年9月12日)のNHKニュースで、「管理職ではない中高年増加」という特集が放映され、それを伝えるネット上の記事(リンク)も大きな注目を集めました。今や管理職に上がれない社員は、この放送で対象となった50代だけでなく、その前の40代も含めてかなりの割合にのぼっており、組織の新陳代謝が十分に進まなかったり、若手の抜擢が出来ない、若手だけでなく管理職になれない中高年層のモチベーションが低下し生産性も下がる、といった事態を引き起こしています。
この現象の背景には、当社が「カベ」と呼ぶ、心理的、あるいは物理的(構造的)な壁が立ちはだかっていることが要因としてあります。
この構造によって閉塞感が蔓延しているのが今の日本の多くの企業の現状であり、これを打開するには、劇薬のような特効薬ではなく、企業の人と組織を丁寧にほぐしながら、構造改革を進めていく必要があるのです。
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