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ハイブリッド組織を作ろう
当ブログ「未来の人事を見てみよう」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/creiajp/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
Cost and productivity benefits of the hybrid organisation
ハイブリッド組織におけるコストと生産性のベネフィット
Leading businesses are combining communications technology with radically redesigned workspaces to free employees to work in more innovative, collaborative ways, a study claims.
ある調査によると、世界をリードする企業においては、コミュニケーションのテクノロジーと大胆にデザインされたワークプレイスとを組み合わせることで、社員をより革新的で協力的(コラボレーティブ)な方向へとシフトさせている。
とのこと。
ここで例としてあげられているのは、フィリップス、グラクソスミスクライン(GSK)、そしてオーストラリアの投資銀行であるMacquarieの3社です。
ちなみに"Hybrid Organisation"は以下のような組織とのこと。イギリスのMicrosoftが提唱しているみたいですね。
A hybrid organisation is one that (ハイブリッド組織の特徴とは):
- Makes decisions based on people, workplace and tools in combination.
人とワークプレイス、ツールを組み合わせることで意思決定を行う- Empowers individuals to maximise their impact.
インパクトが最大になるよう個人を支援する- Balances short-term priorities with long-term vision.
短期の優先順位と長期のビジョンとをバランスさせる- Uses resources efficiently to effect desired outcomes.
目指すべき結果に向けて資源を効率的に使う- Has an entrepreneurial outlook.
起業家として世の中を見る
Macquarie Bank drives staff collaboration
Macquarieは社員のコラボレーションを加速
Macquarieはオフィスをリ・デザインして部署の異なる社員同士がであってコラボレーションを起こせるような環境を作ったとのこと。
It has replaced fixed desks in its London office with shared workspaces tailored to different activities, open meeting rooms and glass partitions, which encourage people to move around the office.
ロンドンオフィスでは固定の机を全て入れ替え、オープンな会議室やガラスのパーテーションなどを用いることで異なるアクションをワークスペース内でシェアする形にした。これによって、社員がオフィスをより動き回らざるを得ない形にした。
これによって、生産性が高まるとともに、新オフィスのオープン以降3ヶ月の間に、社員の60%が友人や家族にオフィスを見せに来たのだそう。
Philips introduces innovation in the workplace
フィリップスはワークプレイスにイノベーションを導入
Philips is promoting hot-desking and mobile communications across 13,000 employees in 30 sites worldwide, as part of its workplace innovation programme. Since it made the changes, company surveys show that workers are feeling happier at work, says programme director, Peter de Winter.
フィリップスは、ワークプレイスイノベーションプログラムの一環として、ホットデスキング(複数の社員でPC等を共有)やモバイルコミュニケーションを30箇所13,000人の社員を対象に展開している。この改善以降、同社の調査によると社員はより仕事に対して幸福感を感じている、とプログラムディレクターのWinter氏は語る。
新しい環境を歓迎し、これまで以上に新しい考えがもたらされることがこのプログラムの意図だそうだが、すでに内部スコア的に20~30%の伸びを示していると。
さらに20箇所5,000人に展開をし、最終的には40,000人の社員を対象にするといいます。
GlaxoSmithKline staff hot-desk
GSKはホットデスキングを整備
GSKは、スマートワーキングプロジェクトの一環としてホットデスキングを導入し、不動産費用を圧縮。
これにより社員は静かな場所もしくはコラボレーションを生み出す場所を選択できるようになりました。
"The aim is to create a set of objectives and policies that bring the workplace together to help people perform better, encourage new ways of working, entice new employees into GSK, use our space more efficiently, and provide employees with the tools and resources to make them feel supported," said Colin King, GSK's worldwide vice-president of real estate and workplace.
「もともとの目的はワークプレイスを一体化するような目標や方針を生み出すことでした。それらは社員がよりよく働き、新しいワークスタイルを支援し、GSKへ新たな雇用を生み出し、スペースを有効活用し、そして社員にとってツールやリソースの面においてきちんとサポートされていると実感させることを狙ったものでした。」とGSKの不動産およびワークプレイス面を統括するヴァイスプレジデントのKing氏は語った。
もっと規模は小さいけれど、ウエストヨークシャーの消防署でも、ITをベースとしたコラボレーションツール(ノートPCによるメッセンジャーサービス)を導入することで、これまで手動に頼っていた48の消防署からの情報集約のスピードが、4~6週間からほんの数分に変わったとのこと。
そのためには会議にノートPCを持ちこんでカタカタ打つというこれまでにない文化を醸成するという苦労があったようです。
Unwork.comのコンサルタント、Philip Rossによると、このようなフレキシブルなワークスタイルを取り入れることで、オフィススペースのコストは20~30%は下がるとのこと。
また、MicrosoftのSearch部門のディレクター、Dave Coplinによると、Hybrid戦略で最も重要なのは、部署間の壁を取り払うことだそうです。
"You almost stop people from sitting together in teams. The result you want is cross-fertilisation, sharing ideas, even though they are working for different clients. The organisations that have done that have had a much better experience of innovation,"
「チームでまとまって座らせることはほとんどなくなるでしょう。異なるお客様に対して働いていたとしても、相互学習やアイデアの共有を得られます。このような仕組みを取り入れた組織はさらに良いイノベーションの経験を持つことになります。」
本日もお読みいただきありがとうございました。