誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
グローバル人事の条件
当ブログ「未来の人事を見てみよう」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/creiajp/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
先だって行われたSHRM Conferenceでのセッション"Global HR 101"における、Kelly Serviceのシニアディレクター、Lance Jensen Richards氏の講演内容です。
ちなみに、以下のリンクはSHRM会員のみが閲覧できますが、タイトルで検索するとGoogleのキャッシュ経由で今なら本文読めます(笑)。
Thanks Google先生! (これでいいんでしょうかねぇ)
High Expectations for HR in Companies Going Global
グローバル展開する企業の人事には高い期待が
http://www.shrm.org/Publications/HRNews/Pages/HighExpectationsforHRinGlobalCompanies.aspx
Richards氏がまず紹介したのはアメリカの通信会社にいたときのエピソードです。当時のCEOが飛行機のトイレで並んで待っていると、ちょうどフランスの通信会社のCEOと隣り合わせて話し始めたのだそう。そしてこの両社は1年後に合併!そして、アメリカのアラバマ州モンゴメリー(キング牧師がいたとこですね。田舎です)からパリへの人の異動が課題として出てきてこれは容易に解決したのですが、逆パターンでパリからモンゴメリーへの異動に苦労したとのこと。
グローバル展開時代はこういった話が日常茶飯事に出てきます。たかだかCEO同士がトイレの行列で出くわしただけで。
こういった実情を踏まえ、Richards氏はこれからの人事に関する3つの質問を提起します。
"What is globalization? What does it mean for HR? What do HR professionals need to focus on?"
「グローバリゼーションとは何か。人事にとってそれは何を意味するか。人事のプロフェッショナルは何にフォーカスを置くべきか。」
Richards氏によると、グローバリゼーションとは、「生産者と消費者間の距離が、じわじわとしかし避けられなないまま近づくこと("the creeping inexorable growth in distance between producer and consumer")」を意味し、今や距離というものは死んだ(distance is dead)と語ります。
そして人事はこの現実を直視するとともに、避けられないものについてはきちんと受け入れる姿勢が必要と説きます。
HR's job is managing the supply of talent, Richards said--"having the right people in the right place at the right time at the right cost doing things right and doing the right things."
人事の仕事は優秀な人材の供給をマネジメントすることだ、とRichards氏は語ります。つまり、「適切な人を適切な場所に、適切なタイミングで適切なコストを持って配置し、正しいことを正しいやり方でやるように仕向けること」
CEOは国籍や税金の事情で人事がNOを唱えることを良しとしません。なんとかするように求めます。
グローバルな人事においては、いまや駐在員の管理だけを意味するのではなく、以下のような事柄が求められてきます。
- Managing and leveraging the differences and similarities in the diversity of national and business culture.
各国固有の文化やビジネス風土の多様性における、違いや類似点を管理し活用すること- Attracting, retaining and cultivating global human capital.
グローバルな人事資本をひきつけ、維持し、育てること- Driving global HR strategies that are tightly interwoven with business strategies.
ビジネス戦略と固く織り合わされたグローバルの人事戦略を推進すること- Ensuring that strategies for movement and utilization of people and work are in place.
人と仕事の適切な異動や融通に関する戦略が保たれていること
元々人事戦略はビジネス戦略に"沿って"運用されることが求められて来ましたが、今や"沿う(aligned)"のではなく"織り合わされる(interwoven)"ほどの繋がりを持って、ビジネスと人事とを連携していくことが求められるようです。
そのほかの必要なステップとして以下が挙げられています。
- Avoid pushing an "HQ-centric" agenda
中央集権的なアジェンダを避ける(現地スタッフをイラつかせてモチベーションを下げるだけだ、と)- Understand local labor issues
現地の労務イシューを理解する- Learn about cultural and historical issues
現地の文化的/歴史的なイシューを学ぶ(現地の政治情勢を理解していますか?)- Study local compensation and benefits practices.
現地の給与や福利厚生の実態を調査する(成果主義的施策が適用できるか等)
いつ超ドメスティックな日本企業がある日突然外資に買収されてしまうか分からない世の中になってしまっています。
英語だけでなく、文化的な面も含めて、まず意識の面から多様性に慣れ親しむ必要がありそうです。
ぜひこのブログもその一助としてご贔屓に!
ご一読感謝!