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企業にとってのフレックスタイムの効用
»2011年7月25日
未来の人事を見てみよう
企業にとってのフレックスタイムの効用
人事・組織領域を専門とする経営コンサルティングファーム、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティングチームです。
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリはBNETより。従業員にとってフレックスタイムが有効、という議論はよくあるのですが、企業にとっても有効なんですよ、という話はなかなかないので選んでみました。
The Benefits of Flextime (to Employers)
(企業にとっての)フレックスタイムの効用
アメリカDiscovery社の調査によると、従業員の95%がフレックスタイムの適用が理想的な仕事の要因と答えているとのこと。
一方で、先月のSHRMのカンファレンスで発表されたように、フレックスタイムが適用となっている従業員はほぼ半数に留まっているようです。
そのような中、アメリカの団体、Corporate Voices for Working Familiesの最近のレポート(PDF)において、フレックスタイムが企業経営において効果を出しているという結果が出たそうです。
以下主なもの5つを引用していきます。
Workers are more likely to stay put if their company offers flexibility.
企業がフレキシブルな働き方を促進することにより、社員の定着率が上がった。
コンサルティング会社のアクセンチュアでは、80%の社員がワークライフバランスの確保がキャリア選択や会社に残るかどうかの選択に影響を与えると回答しています。
また製薬のアストラゼネカでは、男性の61%に比べて女性の80%がフレキシビリティが会社に残るかどうかの意思決定に非常に重要と答えています。
Flexibility is a cheap way for companies to "reward" employees.
フレキシビリティは社員への報酬として安上がり。
アクセンチュアで、社員がフレックスと他の福利厚生策とどちらが良いか尋ねられたところ、フレックスタイムがトップ3に入り、昇給や昇進といったもの以外がモチベーションの源泉になりうるという定説を覆す結果になったそうです。
Employees have a greater sense of work-life balance.
社員はワークライフバランスについて想像を遥かに超える感覚を持ち合わせている。
IBMが79ヶ国の42,000人の社員に対して行ったアンケート調査によると、フレキシビリティもその一翼を担うワークライフバランスが、給与や福利厚生(Compensation&Benefits)の次にIBMを退職する場合の潜在的な理由に挙がるとの結果が出たとのことです。その後IBMはフレックスタイムについての方針を強化したところ、定着率が向上したそうです。
Employees with flex-times tend to be happier at work.
フレックスタイムが適用されている社員は仕事で幸福になる傾向が高い。
医薬のイーライリリーにおいてフレックスウィークの制度を導入したところ、最大限に仕事のフレキシビリティがあり、仕事時間のコントロール性が最も高かった社員群が最も満足度が高かったとのこと。これは上司の評価などとは無関係の結果だったそうです。
Flex-time may cut medical costs too.
フレックスタイムは医療コストも下げる。
医薬/ヘルスケアのブリストル・マイヤーズスクイブによると、フレキシビリティの無い社員と比べて、フレキシビリティのある労働環境にある社員のほうが重いストレスや燃え尽き症候群となる確率が平均30%低いことが分かったとのことです。
成果主義とはいっても年功的な処遇やプロセス面での評価を重視する日本企業では、なかなか運用が進まなかったり、みんなフレックスで遅れてくるからとフレックス制度自体を廃止する会社なども出てきていますが、さて、あなたの会社ではいかがでしょうか?
ご一読ありがとうございました。今週も頑張ってまいりましょう。