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職場で幸せにすごす10のヒント(前編)
»2011年10月 5日
未来の人事を見てみよう
職場で幸せにすごす10のヒント(前編)
人事・組織領域を専門とする経営コンサルティングファーム、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティングチームです。
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリは、職場における幸福感について。
と聞くと、Life Hack的、Self Help的な空気を免れ得ないのですが、
書いている方が
- 以前コカコーラ社のグローバル人事のトップとして80,000人をマネジメント
- 現在はデューク大学のロースクールとペンシルバニア大学(UPenn)の教員
- 加えてコンサルティング会社を経営
- 実証研究と実際の経験で裏打ち
というわりとすごい経歴の方なので、しょっちゅう外部で講演したり大学で講義している自社の人事担当役員や人事部長が語っているんだ、という雰囲気で読んでいただいて、改めて自らの行動を振り返ってみるのもいいかもしれません。
人事の方は、このような職場環境を作るにはどうすればいいか?という観点でお読みいただければ。
元記事が2回に分かれていましたので、本編も同様に、2日に分けてお伝えします。
Tips For Workplace Happiness
職場での幸福感に関するヒント
I have spent 30 years observing human behavior in a variety of work environments, and the last four at the University of Pennsylvania working alongside the so-called "Father of Positive Psychology," Dr. Martin Seligman, and his colleagues, researching and studying human happiness.
これまで30年ほど様々な職場環境で人間の行動を観察し、ここ4年ほどはペンシルバニア大学で「ポジティブ心理学の父」といわれたマーティン・セリグマンとその同輩と共に、人間の幸福について研究し、また学んできた。
というこの記事の著者、Dan Bowling氏の経験に裏付けられた、職場で幸せにすごすための10のヒントを見ていきましょう。本日は最初の5つ。
1. Use your strengths 自分の強みを活用する
The research is overwhelming that you are happiest when you use your strengths and personality in your work...Know thyself, and find work that is a fit.
数多くの調査が示唆しているように、自分の強みやパーソナリティを仕事で活用できていると、最大の幸福感を感じることが出来る。自らを知り、自分にフィットする仕事を見つけよ。
Bowling氏も現在の経済環境化でそのような仕事を選ぶこと自体が難しいことは重々承知していますが、営業が本当に苦手だったら「教育のため」という名目での研修は断るべきだし、賭け事以上に数字を扱うのが無理なら会計に進むのはやめたほうがいいと言います。
人事にとっては(言うは易し行うは難しですけども)適性を見極め適材適所を実現する、というところになるかと思います。
2. Choose optimism 楽観主義を選ぶ
The good news is optimism - a key component of happiness - is a skill that can be developed. Although happiness is partly genetic, it is partly of our own choosing. Start by challenging your thoughts (see No. 5 below).
幸い、楽観主義―幸福の主要な構成要素―は開発可能なスキルなのだ。幸福感は部分的には発生主義的ではあるが、どうように部分的には自ら選択した結果でもある。まずは自分の考えに立ち向かうところから始めてはどうだろうか(5番目の項目を見てほしい)。
失敗したらキャリアが終わる、とか、レイオフされたらもう次の仕事はない、と悲観的になる気持ちもわからないでもないが、全ての挫折(setback)は一時的なもの(temporary)と認識することが重要と説きます。
これも現在の人事の方には難しいところはあると思いますが、ある程度の衛生要因の充足で不満を低減し、かつ会社やキャリアの将来を前向きに語る、といったことが求められるといえるでしょう。
3. Get out of the office オフィスの外に出る
Stand up and move around. Don't fight evolution. Your DNA comes from those early humans who could outrun prehistoric predators. The sit-around types became dinner and didn't pass on their genes. We are wired for action and play.
立って動き回ろう。進化に抵抗するな。我々の先祖が先史時代の捕食者から逃げ切ったところに我々のDNAは由来しているのだ。座ってるだけのタイプはただ食っているだけで、後の世代に遺伝子を渡さないのだ。我々は行動し遊ぶようプログラムされている。
机で昼食を食べる人も(私を含めて)多いと思いますが、ちょっとでも動けるときには動きましょう。一日座っていることは危険、というエントリも以前ありましたね。
福利厚生で出来ることもいろいろあるかと思います。
4. Make friends at work 職場で友人をつくる
The famed positive psychologist Chris Peterson, teacher of the year at the University of Michigan, defines happiness as follows: "other people matter." Be nice to the people in your office - all of them, not just the ones who might advance your career.
ミシガン大学で年間最優秀教師にもなった高名なポジティブ心理学者のChris Petersonは幸福感を「他の人の存在こそが重要」と定義している。職場にいる人―全員―に親しく接すること。決して自分のキャリア上得する人だけに限ってはいけない。
ワークライフバランスの議論の中でワークとライフをきっちりわける風潮が盛んですが、自分のパーソナリティをできるだけ隠すことなく、会社行事や仕事帰りの飲み(Happy Hourのような短時間なものを想定ですけども)も参加しよう、と語ります。
ここも福利厚生やチームビルディングで支援できそうですね。
5. Put it all in perspective すべてを相対化して考える
The universe doesn't revolve around you and your worries. A screw-up isn't the end of the world or your career. Life moves on, and things tend to work out in the long run.
この宇宙はあなたやあなたの心配事を中心に回っているわけではない。1つの失敗事で世界やあなたのキャリアが終わるわけではない。そして長い目でみればほとんどの物事はそれなりにうまくいくものだ。
キャリアについても、どこかで行き止まりになり閉塞感に苛まれてしまうような仕組みにするのではなく、敗者復活の提供や新たなキャリア機会の提示などが効果的に出来ると社員も安心できると思います。
柔らかエントリですけども、ワークライフバランスにちょっと抵抗するなど、硬派なところも垣間見えるエントリでした。
もともと一番お伝えしたかったメインメッセージは後半部分にありました(笑)ので、そちらは明日をお楽しみに。
お読みいただきありがとうございます。
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