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人事キャリアにおける理想と現実 +上司のやってる仕事はしたくない、という調査結果

»2011年10月11日
未来の人事を見てみよう

人事キャリアにおける理想と現実 +上司のやってる仕事はしたくない、という調査結果

クレイア・コンサルティング

人事・組織領域を専門とする経営コンサルティングファーム、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティングチームです。

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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日は更新が遅くなったこともあり、短い調査結果をさくさくっと2つご紹介(と書いていたらわりと長くなってしまいましたが)。
この2テーマを並べるエントリ、過去にも数回やった結果、他の単独エントリと比べて如実に人気が無いのは実証済みなんですが、単体でお伝えするにはちょっと短すぎるんですよね。。。


Survey: Most Workers Don't Want their Boss's Job
調査結果: 多くの従業員が彼らの上司の仕事を求めず


まずはこちら。OfficeTeamという高スキルの事務系ワーカーを専門とする人材系企業による調査で、18歳以上の431人の労働者を対象に電話インタビューをした結果とのことですが、

More than three-quarters (76 percent) of employees polled said they have no interest in having their manager's position. In addition, nearly two-thirds (65 percent) believe they couldn't do a better job than their boss

4分の3以上(76%)の社員が自分のマネージャーのポジションにつくことに興味が無いと回答した。さらに、3分の2近く(65%)が上司よりも仕事が出来ないと信じている。

お、おいおい、アメリカ、そんなんでいいのか。。。
対象者が実際にどういう人だったのか、が知りたいところです。ちょっと偏っている気がしますね。


続いて、人事内部系ネタ。
アメリカで人気のある人事系ブロガー、Sharlyn Lauby氏が、サイト上での購読者である人事関連の方を対象に実施したアンケート調査の結果です。


Poll Results: What HR Wants to Do
調査結果: 人事がしたいこと


Let's start with the disclaimer: this is not a scientific survey. It's only reflective of the people who responded, but it does confirm some of the trends we've been talking and reading about.

まずは免責事項から。これは科学的な調査ではありません。回答者の意見を単純に反映しただけですが、我々が語ったり読んだりしているトレンドのいくつかを裏付けるものとなっています。

調査対象者の母数も書かれてはいませんが、Lauby氏の人柄や人気から言って、そう偏ってはいないと思います。

Poll.jpg

左がやっていること、右がやりたいことで、

  • 紫: Employee Relations 労務
  • 緑: Compensation & Benefits 報酬・福利厚生
  • 赤: Staffing & Recruitment 配置・採用
  • 青: Training & Development 教育研修

というのが凡例ですが、ここでこのグラフが示していることとしては、おそらくですが、

  • 従業員はフラストレーションが溜まり、やる気が落ちていて、
  • その中でも人事は小銭レベルで給与を監視していて、
  • そんなに採用は行っておらず、
  • 教育研修は、、、、言わずもがな。。。

ということだろう、と述べています。

一方で、人事がやりたいことをまとめると(コチラは英文付きでいきましょう):

  • A study from Forrester Research shows that investments in training and development increase employee productivity, which ultimately has a positive impact on the bottom line.
    フォレスターリサーチの調査によると、教育研修への投資は社員の生産性を高め、ひいては企業収益に良いインパクトを与えることになる。

  • It only seems logical that companies who are providing employees with training, are also sending the message that employees are important and valuable. This translates into better engagement.
    社員に研修を提供している会社が、社員に対してあなたは重要で価値ある人だ、というメッセージを投げかけているということはまさに理にかなっている。これがより良いエンゲージメントにつながる。

  • Productive employees create growth and profits. Companies need to hire more and this creates jobs. More recruiting occurs.
    生産性の高い社員は成長と収益とを創り出す。そして会社はもっと人を雇う必要にかられ、新たな職が創られる。そして採用が増加する。

  • Research from the Society for Human Resource Management supports that, while total compensation might attract employees, companies retain talent through employee development.
    アメリカ人材マネジメント協会(SHRM)における研究もこれを裏付けている。全体的な報酬が社員をひきつけることは確かにあるものの、企業は優れたタレント人材を何より人材開発によって引きつけている。

現実を理想に近づけるにはどうするべきか、人事の力量が問われます。

お読みいただきありがとうございました!



メルマガにも記載しましたが、企業合併組織再編等、統合関係の案件が増えてきています。ご担当でお困りの方は是非ご連絡を
これは上記アンケートには載っていませんが、Change Management(変革管理)やPersonnel System(人事システム/制度)の分野になるでしょうか。