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努力家の皆さん、申し訳ない。結局は才能です。

»2011年11月21日
未来の人事を見てみよう

努力家の皆さん、申し訳ない。結局は才能です。

クレイア・コンサルティング

人事・組織領域を専門とする経営コンサルティングファーム、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティングチームです。

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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリは、タイトルのとおり、身も蓋も無い話を。
この言説が不人気なのは百も承知な上でのニューヨークタイムズからの記事です。


Sorry, Strivers: Talent Matters
努力家の皆さん、申し訳ない。才能は重要です。


この記事を寄稿したのはミシガンステート大学のHambrick准教授とサザンイリノイ大学のMeinz准教授ですが、まず二人は

HOW do people acquire high levels of skill in science, business, music, the arts and sports? This has long been a topic of intense debate in psychology.

科学やビジネス、音楽や演劇、スポーツなどで高いレベルのスキルをどのように獲得するのか? このトピックは心理学において活発な議論がなされてきた。

といいます。そして近年の研究においては、端的に言うと、

a big part of the answer is simply practice -- and a lot of it.

答えの大部分は単に練習にある ― 本当に大部分において。

というものであって、これは練習時間を積み上げた人のほうが一流の演奏家になる、というEricsson教授のような研究が有名です。

ただ、

Those findings have been enthusiastically championed, perhaps because of their meritocratic appeal: what seems to separate the great from the merely good is hard work, not intellectual ability.

これらの研究結果は熱狂的に支持されてきたのだが、おそらくその理由は実力主義への魅力にあったのだろう。偉大な人と凡人とを分けるのはハードワークであり、決して知的能力ではない、と。

アメリカだけでなく日本でも有名なマルコム・グラッドウェルのOUTLIERS(邦題:「天才! 成功する人々の法則」)においても、IQはそれほど重要じゃなく、いったん120を越えてしまえばそれほど現実世界では意味がなくなる、と書かれているようです。

でも、

But this isn't quite the story that science tells. Research has shown that intellectual ability matters for success in many fields -- and not just up to a point.

しかしこれは科学が伝える話とはまるで違うのだ。研究によると、知的能力は多くの分野において重要であり、かつそれは部分的な意味合いには収まらない。

ヴァンダービルト大学のLubinski氏とBenbow氏によって行われた研究によると、13歳までにSATというテストで上位1%の優秀な成績を修めた若者2,000人の教育や職業におけるその後の達成状況を調べたところ、

The remarkable finding of their study is that, compared with the participants who were "only" in the 99.1 percentile for intellectual ability at age 12, those who were in the 99.9 percentile -- the profoundly gifted -- were between three and five times more likely to go on to earn a doctorate, secure a patent, publish an article in a scientific journal or publish a literary work.

この研究の驚くべき発見は、12歳の段階で上位0.9%という高いレベルにいた参加者と比べて、上位0.1%という天賦の才能を持った参加者のほうが3倍から5倍ほど、博士号をとったり、特許を獲得したり、科学雑誌に論文を発表したり文学書を出版していることがわかった。

上位1%の中で比べているので、よくわからない世界ですし、身も蓋もない結果であります。

著者も、知的能力や潜在的な可能性が、成功にとって部分的に重要であったらどんなにいいか、むしろ全く無関係だったらどんなにいいだろうか、と言っています。なぜならこれらは人生においてほとんど不変のものだから。

でも、

But wishing doesn't make it so.

ただそう望んでいても、結局は何も変わらない。

しかし、

None of this is to deny the power of practice. Nor is it to say that it's impossible for a person with an average I.Q. to, say, earn a Ph.D. in physics.

これらの話は練習の力を否定するものでは決してない。ましてや平均的なIQを持つ人が、例えば物理学で博士号をとったりすることが不可能だと言っているわけではない。

つまり

It's just unlikely, relatively speaking.

相対的に言って、ただそうなりにくい、ということなのだ。

科学が教える話は、しばしば我々が聞きたくない話なんですよね、と著者たちはまとめています。

さて、でも凡人は凡人として、精一杯今週も頑張ってまいりましょうか。たいていの人(少なくとも99.1%の人)は凡人ですしね。

お読みいただきありがとうございます!


ということで、教育・研修は依然として重要です。より自社に合った研修を提供されたい方は、ぜひご相談・ご連絡ください