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その後継者育成は大間違い!
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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
今回は日本でも徐々に話題に出てきているサクセッション・プランニング(Succession Planning、後継者育成)について。
この訳し方についても、ツッコミが入っていますが。
Your Succession Plan Is a Bust
あなたの後継者育成計画は破綻している
http://businessjournal.gallup.com/content/154856/Succession-Plan-Bust.aspx
あなたの後継者育成計画は破綻している
http://businessjournal.gallup.com/content/154856/Succession-Plan-Bust.aspx
日本でも「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」などでおなじみのギャラップ社のパートナー、Randall Beck氏のインタビュー記事です。
興味深いところをいくつか抜粋してご紹介します。
Succession planning isn't just naming the new CEO...That's called replacement planning.
サクセッション・プランニングとは、単純に新社長を任命することではない。それは後継者計画と呼ばれるものだ。
いきなり痛烈です。後継者育成という表現は間違っている、と。
Many companies don't have a formal succession plan in place, or if they do, it's old and dated. Often, the only time companies look at succession planning is during times of crisis, when they have to name somebody to fill a role quickly. But that's not succession planning either; that's crisis management.
多くの会社が公式のサクセッション・プランニングを実施していないが、もし実施していたとしても、。その方法は古くて時代遅れだ。たいていの場合、サクセッション・プランニングが垣間見られるのは何らかの危機が起きたときで、誰かを新たな役割に急いで任命しなくてはならなくなった時だ。しかしそれもサクセッション・プランニングではない。ただの危機管理(クライシス・マネジメント)に過ぎない。
では何がサクセッション・プランニングの本質なのか。
Many companies don't know how many leaders they have, and they don't have a good definition of what a leader is. A lot of companies don't even know how many leaders they need. But these are basic questions that organizations need to know how to answer.
多くの会社は、自社にどれくらいのリーダーがいるか把握しておらず、そしてリーダーとはそもそも何を意味するのか、明確な定義を持っていない。多くの会社は何人のリーダーが必要なのかさえわかっていない。しかしこれらの質問は、まさに組織が回答をしっかりと持っておくべき基本的な質問なのだ。
リーダーの定義、現有人数、必要とする人数を把握し、そのギャップを埋めるべく計画することこそが、サクセッション・プランニングだ、ということですね。
その後、外部登用よりは内部登用がベター、100日以内の結果を求めても外部登用者は1,000日かかる、などのコメントが続きます。
さて、サクセッション・プランニングのうち、プラン(Plan)の部分については、
Developing a plan in advance gives you time to react and develop more leaders.
計画を事前に立てることで、現状に対処しながらより多くのリーダーを育てる時間を確保することが出来る。
と、ギャップを埋めるための方策を立案・遂行できる余裕を確保することこそが計画立案の肝であると述べられています。
また、そのようなリーダー輩出組織を作るには、まずは選定・選抜と採用から始まり、次にリーダーシップ開発、特に社長から始まる上位3階層が重要とのこと。加えて
You also need to understand the strength of your leaders. What type of leadership skills do they have, how strong are they, and how do they interact with members of their teams?
またリーダーの強みについても理解しておく必要がある。彼らはどのようなリーダーシップスキルのタイプを保持しているのか?それはどれくらい強力なものなのか?そしてチームメンバーとどのようにやり取りを行っているのか?
タレント・マネジメントに近い話になってきていますが、実際かなり科学的(scientific)な手法を推奨しています。なぜそのような手法を取るかというと、実際のところ、
There's too much subjectivity in the process today. A lot of leaders use what I call the mirror effect. You look like me and you act like me; therefore, you would be a good replacement for me. Or you're a person with whom I socialize and consider my friend. That's how companies begin to look like each other -- by promoting people they like. You need to understand what leadership looks like, have a common definition of it, and be able to measure it.
今日、このプロセスはかなり主観的になりすぎている。かなりのリーダーがミラー効果と言われる現象に陥っているのだ。あなたは私と似ていて私と同じような行動をとる、したがって、あなたが私の後継者としてふさわしい、といった感じに。もしくは、あなたは私が親しくしていて、友達として認識している、といった具合だ。このように会社は、自分が好きもしくは自分に近しい人を推薦することで似たような存在になり果てている。まずはリーダーシップがどのようなものか、共有されるべき定義を持ち、それを測定することが必要だ。
かなりギャラップ社のサービスの売り込みチックなポジショントークが入ってはいますが、主張は明快で納得感があります。
リーダーシップの中身については、
There are five key dimensions of leadership: direction, drive, execution, influence, and relationship.
リーダーシップには5つの主なディメンションがある。指示、推進、実行、影響、そして関係性だ。
そして重要なのは、これらの才能を持っていることは、リーダーになれるという可能性を高めるというだけで、
you also need key experiences.
(その才能をフルに活かした)重要な経験を持っていなくてはならない。
ということなんですね。このあたりは人事考課など、過去の業績をしっかり見ていく必要があるでしょう。そしてポテンシャルについてはアセスメントなどがツールとしては該当するかと。
You can't improve your overall leadership unless you know what you have. You have to audit that leadership.
どのようなリーダーシップ要素を持っているかを理解しておかなければ、リーダーシップ全体を改善していくことは出来ない。リーダーシップを査定/監査しなければならないのだ。
そして、リーダーシップを監査し、開発していくにあたって注意すべき点は2つ。
The biggest one (failure) I've seen is that companies spend an inordinate amount of time identifying leadership competencies.
これまで企業が犯してきた過ちで最もひどいものは、リーダーシップのコンピテンシーの明確化に尋常でない程の時間を費やしたことだった。
実際40~50ほどのコンピテンシーを定義していた、とのことですが、これだけ規定しても時間だけがかかり、かつ、全てを満たす人などいるはずがありません。
ちなみに当社のアセスメントでも、せいぜい15程度に抑えていますね。
When companies figure that out, they get excited because now they think they know what they need to do to develop the kind of leader they want. But a lot of these competencies are innate and can't be taught.
(もう一つの点としては)会社がコンピテンシーを明確化した後、必要とするリーダーを開発する術を得たと喜ぶケースが多々あるのだが、このようなコンピテンシーの多くは先天的なもので教えることが出来ないものだ。
コンピテンシーは成果発揮能力、もしくは潜在能力と呼ばれることが多いのですが、ポテンシャルと言われるように、元々その人に備わった特質である面が多くあり、不必要な育成プランを立てても意味をなさない可能性はあります。当然スキルでカバー出来るものもありますが、そうではないものもあり、的確に峻別することが重要です。
A better approach is to find out what strengths the employee has and would need for a role and work on making the right fit...Using 360-degree evaluations is a good way to measure leadership values.
適切な方法としては、社員が持っている強みを明らかにし、それが必要となる役割や仕事につけて正しくフィットしているかを見ていくことである。そのようなリーダーシップの価値を測定する方法としては、360度評価が良い方法だろう。
アセスメントだけでなく、360度評価も有用とのことでした。
Beck氏はサクセッション・プランニングの専門家だそうで、その他もろもろ有用な話が載っていますので、興味のある方は是非原文を。
お読みいただきありがとうございました!
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360度評価やアセスメントは、リーダーシップの事前/事後測定に効果的です。
ご訪問の上ご説明させていただきますので、お気軽にお問合せ下さい。
そして採用も!