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値段を上げると、客質があがり、サポートコストが安くなる。

値段を上げると、客質があがり、サポートコストが安くなる。

村上 福之

株式会社クレイジーワークスの代表。家電メーカー系エンジニアでプリンタやSDカード関連の開発に従事。ケータイのアプリやサイト、電子書籍のシステムなどに詳しい。最近、断食にはまる。

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ホリエモンが日本の医療が予約しても1時間待ちだということで文句をいって炎上した。わからんでもない。

アメリカでは富裕層向けのお医者さんがいて、有料会員制で、割高だけど、すぐ見てくれるという。そのお医者さんの仕事量は、普通の医者よりも業務時間は少ないが、給料も売上も普通の医者より高いという。

値段を上げると、客質があがり、サポートコストが安くなるというルールがある。

たとえば、ゲームで高額課金の人ほど、そんなに激しいクレームを言わない。無料ユーザーの方が文句を言う。高額課金ユーザーほど客質がよい。無料ユーザーほどめんどうくさい。

受託業務で言うと、資金力が無く見積もりをやたらめった叩く零細企業クライアントよりも、資金力があって値段を叩かない大企業クライアントの方が、トラブルも少ない。保守費用を払ってくれないなどのトラブルが多いのは前者のような零細企業だ。

新幹線で夜の普通車両に乗ると、オッサン集団が社内でビール飲んで騒いでいたり、大阪のオバチャンが弁当広げてワイワイしていて、掃除も大変そうだ。一方で、グリーン車は、比較的静かだし、人も少ないし、掃除などのサポートコストも安そうだ。

都内のスターバックスは400円で上質なコーヒーをもらえるが、客質が悪く、人が多いし、席が空いていないときも多い。ルノアールはコーヒー一杯600円でスタバよりは人が少ないが、マルチの勧誘の話や、あやしい面接をしている店舗も多い。雰囲気が良く、打ち合わせができて、コーヒーが飲めるところで、渋谷・新宿で限ると、高級ホテルのカフェくらいしかない。コーヒー一杯1,800円くらいだ。そこには、マルチもうるさいオバチャンもいない。

景気がよくなると、「お客様のために、安くて、よいものを」というのは、必ずしもベストではないと思う。