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「マイホーム、買い時感に回復傾向」 ~住宅購入前にやっておくべきこととは?~

「マイホーム、買い時感に回復傾向」 ~住宅購入前にやっておくべきこととは?~

川瀬 太志

ハイアス・アンド・カンパニー取締役常務執行役員。都市銀行・大手経営コンサルティング会社・不動産事業会社取締役を経て現職に。住宅・不動産・金融の幅広い経験を元に、個人の資産形成支援事業を展開中。

当ブログ「世の中の動きの個人資産への影響を考えてみる」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/hyas/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。




こんにちは!ハイアス&カンパニーの川瀬です。


今年も弊社にて「住宅購入に関するアンケート調査」を実施しました。
「マイホームは今が買い時だ!」と思っている人がはかなり増えているようですね。

毎夏の恒例、「住宅購入に関するアンケート調査」の結果がでました。
今回は、20代~60代のインターネットユーザー1,452名の皆さんにご協力をいただきました。

「今が買い時だ!」と考えている人がかなり増加しましたよ。



■質問 「今は一般的に住宅(マイホーム)の買い時だと思いますか?」

・「一般的には買い時だと思う」・・・・・54.5%(昨年対比8.7ポイント増加)
・「一般的にも買い時だと思わない」・・・・・45.5%(昨年対比8.7ポイント減少)
img1.jpg

「一般的に見て今が買い時かどうか?」という質問に対して、54.5%の方が「買い時だ」と答えています。
「買い時だ」と答える方の割合は年々増加してきており、今回は過去最高になりました。
過去3回の調査結果の推移をみると、

・2011年:39.0%
・2012年:45.8%(6.8ポイント増加)
・2013年:54.5%(8.7ポイント増加)

となっています。
この3年間でもっとも買い時感が高まっているようです。

その理由としては・・・



■質問「一般的には買い時だと思う理由は?」(買い時と思うと回答した方。複数回答可。)

第1位:「今後消費税増税となる可能性があるから」・・・・・63.1%
第2位:「住宅ローンの金利が上昇傾向にあるため」・・・・・39.4%
第3位:「物件価格が上昇傾向にあるため」・・・・・25.9%

img2.jpg
「消費増税」がダントツで買い時感を高めている一番の要因のようです。

消費増税が現実のものとなるかどうかは「景気動向を見定めた上で最終判断」(政府)されますが、シナリオ通りですと、2014年に8%、2015年に10%という増税スケジュールになります。
住宅着工戸数の増減は日本の景気に大きな影響を与えます。景気を安定的に成長させたい政府としては増税前の駆け込み需要とその後の反動減、という「大きな山や大きな谷」をできる限り作らないようにしたいと考えています。
ですから早々に住宅ローン減税制度の延長を決めました。


また住宅ローン減税の恩恵を受けにくい低所得者層や現金購入層のために「給付金制度」も現実的に検討されています。
「住宅ローン減税制度」と「給付金制度」があれば、計算上ほぼすべての住宅購入世帯で消費増税による負担増加分はほとんど吸収されることになります。それでもこのようなアンケート結果が出るのは、「駆け込み対策」であるこれらの政府政策への理解がまだまだ十分ではないのかもしれません。

ただ、消費増税の影響は、建物に対してだけではなくて、引っ越しや家電製品や家具の買い替えなど住宅購入とともにかかるその他のモロモロの出費などへも及ぶことを考えると、「やっぱり大きな支出は増税前に!」という心理は十分理解ができますね。


■いよいよ物価も上昇 さて、消費税は?住宅価格は?金利は?

先週末に消費者物価指数が発表されましたが、いよいよ物価の上昇が始まりました。

<消費者物価指数 14カ月ぶりにプラス圏 円安で光熱費増>(毎日新聞 7月26日付)
『6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年同月比0.4%上昇し、14カ月ぶりにプラス圏に浮上した。』

今の物価上昇は円安の影響によるエネルギーや食品価格の値上がりが大きいのですが、住宅業界でも資材価格や工賃などはじわじわと上がってきていて、住宅建築価格への影響が懸念されています。今後は景気回復にともなって本格的に物価が上昇する可能性もありますし、そうなると住宅ローン金利も上昇していくでしょう。

消費増税だけではなく、住宅価格や金利なども上がるかもしれないと考える層は「少しでも早めに」と考えるのも無理はないかもしれませんね。


■マイホームは欲しいけど・・・買うための準備も必要です!

「一般的には買い時」ですが、「自分にとってはどうですか?」という質問もしています。

質問「今が自分にとって買い時だと思うか」(マイホーム購入前の方)
・「買い時だと思う」・・・・・35.7%(6.7ポイント上昇)
・「買い時だと思わない」・・・・・64.3%(6.7ポイント減少)
img4.jpg

「自分にとっても買い時だ」という人も増加しており、3年ぶりに3割を超えました。
理由としては、「住宅ローンの金利が上昇傾向にあるため」(40.8%)、「住宅ローン減税などへの税制が有利と感じられるから」(34.0%)、「景気回復が期待できるから」(30.5%)が上位にきています。
アベノミクスによる経済回復への明るい見通しも背中を押す要因になっているようですね。

「自分にとって買い時だと思わない」という人の理由の第一位は、
「十分な自己資金がまだ貯まっていないから」(40.6%)です
「頭金」が十分じゃないからまだ買えない、という方は少なくありません。
私も住宅相談会などでよく聞くご意見です。
そんな方に私が、「では、頭金はいくらあれば十分だとお考えですか?」と聞くと、ほとんどの方は「うーん???」となります。

頭金はいくらあればいいのか?
その間に頭金が増えた以上に、住宅価格が上がったり、金利が上がったりしたらどうなるのか?
こういったことはシミュレーションしてみないとわかりません。
漠然と「頭金増えたらいいな~」という感じではなく、ちゃんと試算をして、目標額や達成時期をちゃんと決めて計画的に住宅購入プランを考えて準備しておくべきですね。


■住宅購入はしっかり知識を持った上で検討しましょう

消費増税がきっかけになっているようですが、アベノミクスで景気の見通しに明るさが出てきたことなどもあって「マイホームを購入したい」という方は11.2ポイントも増えました。

質問「将来的にはマイホームを購入したいと思いますか?」(マイホーム購入前の方)
・「購入したい」・・・・・64.0%(11.2ポイント上昇)
・「購入したくない」・・・・・36.0%(11.2ポイント減少)
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それでも心配なことは多いと思います。
「頭金はいくら貯めたらいいのだろう?」
「消費増税前と増税後、私にとって本当はどっちがいいんだろう?」
「金利の上昇が与えるインパクトってどれくらいなんだろう?」
「家の性能や価格ってよくわからないんだけど・・・」

そういった不安を持ったまま「早く契約した方がいいですよ!」という住宅会社の営業トークに乗せられてはいけません。ちゃんと自分で住宅購入に対するしっかりした考えを持つべきです。
・・・・ということで、最後にちょっと宣伝です。

弊社では、住宅購入を考えているみなさまを対象に「後悔しない賢い家づくり勉強会」を全国で開催しています。毎回多くの皆さんにご参加いただき好評をいただいております。

次回は、9月に全国の住宅会社さんの協賛もいただきながら開催する予定です。
「そろそろ」という人も「まだまだ先」という人も絶対知っておいた方がいい情報がいっぱいの勉強会ですからこの機会にご参加をしてみられたらいかがでしょうか。
詳しくはこちらのホームページからお願いします。

【全国一斉 後悔しない賢い家づくり勉強会 開催場所・日時】
   9月7日(土)・8日(日)・14日(土)・15日(日)・16日(月) 全国60ヶ所(予定)  
詳細は、こちらをご参照ください。


<住宅購入に関するアンケート調査概要>
1) 調査名:「住宅購入に関するアンケート調査」
2) 調査方法:ハイアス運営サイト「ハッピーリッチ・アカデミー」「二世帯住宅大作戦」「住宅ローン大作戦」「土地活用大作戦」上でのアンケートにて選択式にて回答を得た。
3) 調査対象:住宅購入前、住宅購入後のそれぞれのインターネットユーザー
4) 調査期間:2013年7月19日~7月22日
5) 有効回答数:1,452名(20代6.0%、30代16.7%、40代27.8%、50代27.4%、60代以上22.0)(住宅購入前50.5%、住宅購入済49.5%)


*このアンケートの集計結果については、ハッピーリッチ・アカデミーにて無料公開されます。


今回は以上です。

日本がもっと日本が良くなりますように。

 


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