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音楽恐怖体験 その15 脳への落書き音楽と消しゴム

音楽恐怖体験 その15 脳への落書き音楽と消しゴム

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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音楽恐怖体験 その15 脳への落書き音楽と消しゴム

 以前に、特定の曲が脳に張り付く「ディラン現象」を説明したことがある。

 短い同じフレーズとハーモニーを繰り返すコマーシャルは、やはり明確に脳侵害の明確な公害だと思う。たとえば、毎朝、テレビで、「キ○ートーシステム、キ○ートーシステム」と、ラテンの服装で踊り、歌いまくるCMは、聞けばあと、かなりの時間、脳に残る。

  
 CMだからまさにその効果を狙っているわけだが、「キ○ートー」とまったく関係のない無数の人々の脳に入り込んで蔓延り始めることを考えると恐ろしい。このような脳侵略的CMを子供たちに何年も何年も続けて聞かせることの害がどのようになるかは、まだ誰もわからない。この手の脳残存効果の強い種類の短時間、キーワード繰り返しフレーズのCMは、いつかきっと禁止されることになるだろう。禁止すべきと願っている。
 

 私はキ○ートーシステムのコマーシャルが始まれば、ただちにテレビを切ってしまう。この種類のCMの効果は、某カルト教団が低周波の繰り返し名称を歌い上げていたあの恐るべき歌と同じだ。自分の脳が侵害されるのを放置できない。リモコンに飛びつきテレビを切るが、それでも一回分程度の「キ○ートー...」と聞いてしまう。そうすると、あるていど脳に残る。
 

 そこで脳の消しゴム作業に入る。スマホでも、CDコンポでも構わないから、自分の好きな音楽を思い切り聞くのだ。嫌な脳浸透型のCMをたくさん聞いてしまうと、パイオニアの折り畳みヘッドホンを取り出して、自分の好きな曲を脳に注入するように聴くこともある。できればそのハーモニーを自分でも繰り返すとよい。

 踊るような映像と言葉の入った脳浸透型のCMを消すには、本当は、同じように派手な映像が必要になるのだろうが、今のところは映像を持ち出さないでも消すことができている。このような手口のCMを使うスポンサーの製品は私の目の黒い間、絶対に購入しないことを自分に言い聞かせる。

 この手の脳浸透度の高い繰り返しCMを禁止すると言えば、メディアは放送の自由とか権利とかを主張して、反対する人もたくさんいるだろう。ところが怖いもので、放送の自由を唱える人も、私のこの拙文を読んだ後、この内容のディラン効果に、多分感染してしまうはずだ。

 その上で、前述の「キュー...のCM」を自分自身で全部聞いてみるがいい。自分で口ずさんでみるがよい。どれだけ自分が怖い現象に陥っているかがわかることになる。多分、この文を読んで、「キュー...」を聞くと、もはや昔のように無関心に聞き流せなくなる。多分、最初は半時間程度は、「キュー...」が脳に残存し、毎日聞いていると、半日「キュー...」が脳に住み付く。恐ろしい、CMが作り上げるホラーだと自らの体感でわかってくる。疲れていればいるほど、このディラン効果は長く、強力に浸透するようだ。

 この脳浸透度のCMを排除することに反対の人も、自分の脳での残存可能性を知り、意識すれば、すぐに感染してしまうのだ。ほら、まさにホラーだ。

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