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海外旅行・出張危険回避講座 (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その5 飛行機の荷物のリスク 

海外旅行・出張危険回避講座 (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その5 飛行機の荷物のリスク 

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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海外旅行・出張危険回避講座
(一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ)その5 飛行機の荷物のリスク 

 エアーカナダで、関空からバンクーバー乗り換えで、ロスアンジェルスへ向かう便に、チェックインしようとしたら、質問を受けた。
「(預け入れる)スーツケースに貴重品は入れていませんね」
「入れていません」
「パソコンは、入れていませんね」
「はい」
「絶対に入れないでください。米国乗り換えだと、パソコンは、確実に、壊れるか、なくなります。TSAの鍵以外で、バッグには鍵を掛けられません。TSAの鍵が付いていても、カバンを壊された例もあります」

 25年前の頃の、ロンドン・ヒースロー空港は、カバンを壊されて中の貴重品を盗られる事件が頻発していた。空港の飛行機からターミナルまで運ぶトレーラーで、ドライバー一本で、すき間に差し込んで、カバンの鍵を壊し、中に手を突っ込む手口で、明らかに空港従業員の仕業だった。スーツケースのカギは、ドライバー一本で簡単に壊せる。
 これは犯人が逮捕されたか、飛行機の荷物が、コンテナーで運ばれるようになって消えていった。

 カバンの中に入れてはいけない貴重品には、
(1)パソコン、iPad、カメラ、置時計、携帯電話
(2)宝石・貴金属(海外には持っていかない方がよろしい)、高級骨董品(帰国時)、思い出の品
(3)会社の重要書類、契約書や入札など、国際ビジネスに関しての書類(現地に運ぶ膨大な書類や厚手のファイルカバーが多数ある場合、個人情報や銀行の保証書のオリジナル、機密の価格関係の書類は、すべて外して、機内持ち込みにすること)
 
 昔の同僚の中には、通常のスーツケースを信じないで、会社の書類保存箱(ダンボール)をスーツケース代わりに使っている人がいた。これも欠点は、ダンボールの箱は、税関で必ずチェックされるところが多いことだ。


 TSA鍵が付いていても、付いていなくても、スーツケースには、なるべく派手な(若い女性が好みそうな)布バンドを付けて、縛ってしまうのが正解だ。

 更に徹底するには、スーツケースの鍵側に(日本製の)布のガムテープを貼りつけることだ。ガムテープをはがすと、糊が残ったりするのは、避けよう。

 ガムテープで、スーツケースをぐるぐる巻きにすることも逆効果となるかもしれない。インドや中近東では、カバン全体をビニールフィルムでミイラ化するサービスがあるが、効果はあるとしても、やはりエコではない。


布バンドも、ガムテープも、空港検査官や犯罪者のスーツケース開錠や、壊錠の意欲を失くすためだ。派手な布バンドは、遠くからでも、自分の荷物の判別が付き、観光客のように見せて、中は私物しか入っていないことを示し、犯行意欲を失くすためだ。絶対に必要。

 新品のスーツケースより、古いスーツケースの方が安全だ。薄い布のはったスーツケースは、ドライバー一本で、簡単に布をL字型に破られて、中を手探りされる。

 私は米国向けだともともとカバンに鍵は掛けない。預け入れカバンの中には貴重品を入れないことにしている。

 荷物の中は、細かいものは、大きな日本のゴミ袋に入れてまとめて、カバンに整理していれると、更に抜き取られにくい。荷物の抜き取りに手間が掛かれば、犯行者は、意欲を失くし、忙しいので次に向かうはず。犯行者に与えられた犯行時間は限られている。

 

ポイント
1 預け入れ荷物には、貴重品は入れない。使い古しの下着などを表面に入れて、食欲を落とすこと。
2 布のガムテープを小巻きにして持っていくと便利。万一カバンを壊されても、ガムテープで応急処置できる。
3 布のバンドは必需品。
4 カバンにハンカチか、リボンを取りつけて、更に目立つようにすること。布バンドだけでは、すべての日本人が実行しているから判別しにくい。
5 スーツケースの外側に大きく名前を書いてはいけない(これは次のブログで書く)。必ずタグで自分の向かう先の住所と連絡先をスーツケースに付けておくこと。

(次は、空港シリーズの最終で、来週末に、空港内の危険を書く予定)

 

海外での犯罪被害・詐欺被害の体験例を、募集します。コメントに書き込んでください。

 

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