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若者たち、海外に雄飛せよ! その2 このままムザムザ大学を卒業するのか

若者たち、海外に雄飛せよ! その2 このままムザムザ大学を卒業するのか

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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若者たち、海外に雄飛せよ! その2

このままムザムザ大学を卒業するか
 私は、大阪外国語大学(現在の大阪大学)の学生時代、1967年から1969年までの2年間、オーストラリアのマコーリー大学に自費留学した。
 大学の3年になったとき、海外体験を持たないで、外国語大学を卒業してしまうことに一種の恐怖感を感じた。1967年の当時、まだ、海外にでかけるのも、非常に難しい時代だった。


 英語は好きだったし、当時の日本経済の発展状況の就職から見て、そのまま卒業しても、どこかに入社できることは問題無いだろうと思っていた。それでも、自分の英語を使って、ビジネスで人を説得できるかどうかとなると、かなり怪しいと自分で思っていた。

 今なら外国語大学の学生で学んでいる国に行かないで大学を卒業することはまずあり得ないが、当時は英語学科のクラスの中で在学中に留学した者は誰もいなかった。

 この想いを持ちながら、すでに2年を終えて3年の専攻に入りかけていたので、教授のところを訪ねて、
「先生、2年ほど留学したいのですが」
「どこに行くんだ」
「英語を話す国です」
「やめといた方が良いよ。早く卒業しなさい」
 こう言われて、私は逆に絶対に海外に行くと決心した。こういうところが私の性格かもしれない。

 先生に反対されて、私は余計に考え始めた。1年や2年、海外に出ても、私の人生からは、何の問題があろうか。(⇒結果から言って、まったく問題なかった。)何もしないで、そのまま卒業して、就職するよりも、自分を発見して、自分の何か特別のことを見つけてから、就職すればよいと考えた。

 ただ、遊びに海外にいくことは嫌だった。海外の体験は、言葉だけでなく、自分発見の旅だった。絶対に海外に行くと決めたら、寝ても覚めてもその作戦を考えた。どこに行くか、いかにして行くか、海外で何をするかを考えて、行動をとり始めた。

 まずは資金を稼ごうと考えた。3年の授業が始まる直前に、変わったアルバイトの募集を見つけた。20日間、輸入工作機械のチェコ人のスーパーバイザーの通訳の募集だった。日給はかなり良かった。それをやれば、数十万円は残る。ただ、そのアルバイトは、毎日だったから、授業を受けられなくなる。だから誰もやらなかった。私は、そこで腹をくくった。
「このアルバイトをやって、海外に留学する」と決めた。決めたとき、身震いしたのを覚えている。
 もう後に引けなくなった。「絶対に海外に出て行こう」と決めたのだった。

 今の若者たちも、同じ状況がある。今と昔の違いは、国内の就職が難しくなっていることと、円高・親がリッチになっていることだ。今は誰でも、アメリカでもヨーロッパでも出かけることができる。自分が満足できない就職活動なら、自分の改造を果たして、自分を求めてくれる就職をしたいと思った。


 自分の能力を試しに、今の若者たちも海外に、世界に出て行けばよい。

自分の実力をためしに行けばよい。ただ、漫然と遊びに行くのではなく、少なくとも語学力、そして何かを学ぶ計画であればよいだろう。
 行くなら大学生の間に、学生証を持っていき、学生証を持って帰ってきて、もとの大学を卒業すればよい。それも3年生で出て行くのが最適だと思った。


 周りを見渡してみると、現在なら、だれか海外に住む人、海外に学ぶ人とのコネを見つけることができるはず。必死になって探せばよい。きっときっかけを見つけることができるだろう。今なら、下見に行くことでもできる。欧米でも、東南アジアでも、オーストラリアでも構わない。


 現在のオーストラリアは、世界中から留学の希望者が殺到して、大学では留学を受け入れることが大学の大きなプロジェクト、ビッグビジネスになっていて、学費にはかなりの資金が必要となっている。欧米も似ているが、調べれば必ず何かの便法は見つかるはず。大切なことは、自分で探し、自分で決断をすることだ。

 狭い日本から飛び出せ!

ポイント

①海外に学びに行くこと

②漫然と海外に遊びに行くのはなく、学びに、自分を磨きにいくこと

③できれば学生の間にでかけて、語学は最低限確保すること

④帰国して、元の大学に戻るのが賢い。

⑤反日の国は避けたほうがよい。