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若者たち、海外に雄飛せよ その7 海外での味付けはユーモア
読むBizワクチン ~一読すれば身に付く体験、防げる危険~
若者たち、海外に雄飛せよ その7 海外での味付けはユーモア
アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。
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若者たち、海外に雄飛せよ その7 海外での味付けはユーモア
海外における日本人の一般的印象は、「日本人はクソまじめで笑わない。ユーモアの欠けらもない」というものだ。
まじめに学び、まじめに働いていても、ユーモアがなければ、誰とも親しくなれない。
私は海外のビジネス交渉の基本のムードはユーモアだと思っている。もちろん笑えない交渉もあるが、軽い冗談を言うところから入って、微笑みを浮かべながら、次々と議題をこなしていくのが一番発想と結論が出やすい雰囲気だ。
海外での講演やプレゼンもユーモアがないと、聞いてもらえない。
海外では笑わないことは、知的レベルが低いとみなされる可能性もある。仕事だけをする冷血人間と取られてしまう可能性もあり、個人的つきあいもできないとされる。
海外留学や生活の初期に、現地の人が冗談をいったり、皮肉を言ったり、つっこみを掛けて、日本人が笑うのが少ないのは、言葉を理解しないからのことが多い。言葉を聞けるようになると、その分笑いも増えてくるようだが、それでも日本人はユーモアに欠けると思われている。
簡単な努力に、自分の名前をいかに覚えてもらうかの工夫をすれば良い。名前だから一人一人違うが、海外で親しくなると、名字よりも名前の方を覚えてもらうことになる。
例えば私の名前だと、樋口健夫の健夫(たけお)を覚えてもらうのに、自己紹介では、いつも「My name is Takeo, just one step from Tokyo(私の名前はたけおです。東京という言葉から一歩です)」と言っていた。名字の樋口は、海外では言いにくいが、「ハイ・グッチ」と言われることが多かった。イタリア高級ブランドのグッチに便乗していた。このように名前を覚えてもらう工夫をするだけでもユーモアになる。
私はいつも現地の新聞などで、面白い話を探していた。面白い話があるとノートに書き写して、話のネタにした。日本の面白ニュースも、必ず読んで、ノートに書き留めて、現地の人に話せるようにした。
その土地の言葉、方言、キャッチフレーズなどは、どんどん使った。その土地の方言集などの本やネットのサイトがあれば、調べてみるとよい。
オーストラリアでは、「オージー」「ストライン」などは、オーストラリアという意味だが、これを使うことで、相手はニコッと笑う。
日本の現在の最大の輸出は、アニメーションかもしれない。それらの仮装、真似なども、けっこうウケるだろう。
話ができるようになり、冗談がとばせるようになれば、ユーモアは本物だ。
ただ、日本人を含めた東洋人の「照れ笑い」や「はにかみ笑い」は、欧米では理解されない。(東洋人も)日本人は突然思わぬことを言われると、思わず笑ってしまう癖がある。特に、海外の学校で文句を言われたり、指摘されている時に、照れ笑いをすると、「可笑しくない(It's not funny)」とピシャリと言われる。人によっては侮辱されたと取り、強烈に怒る人もいるので注意しなければならない。この笑いはEmbarrassed Smileとか、Shy smile、Negative smileとか言われる。これは中国人も、韓国人も、ベトナム人もやっている。東洋人の特徴だが、欧米では注意が必要だ。
私はビジネスの場合でも、誰かに招待された場合でも、いつもポケットに小さな(日本製の)手品を入れていた。もちろん、その時の雰囲気が許せばの時に使ったが、周りに笑いを起こすためだった。30年以上も続けている。
海外でパーティに呼ばれると、日本語の占いの本を持って行って、コインの裏表を使った占いや手相をみてあげたりすることもあった。
未婚のカップルが手相を見て欲しいという場合は、まず男性を見て、事情を聞いて、女性には、その男性との出会いと関係を大切にするように話すなどをしていた。女性は分かっていながら、喜んでいた。占いを簡単にできるだけでも、パーティに呼ばれる回数が多かった。
ユーモアは、海外生活の必需品である。
ポイント
① ユーモアは人との付き合い、仕事の進め方の基本
② ユーモアは、スマイルとあいさつから始まる
③ 常にネタを集めておこう