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若者たち、海外に雄飛せよ その8 海外滞在語学上達の秘訣 入門編

若者たち、海外に雄飛せよ その8 海外滞在語学上達の秘訣 入門編

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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若者たち、海外に雄飛せよ その8 海外滞在語学上達の秘訣 入門編

 

私の提案の、現地での語学上達の秘訣12箇条がこれだ。(入門編)

 

   感謝言葉、挨拶言葉、自己紹介言葉、トイレ探し言葉は現地に到着するまでに覚えておく

   その国の言葉で、何か有名な、その国の人なら、誰でも知っているような詩(たとえば日本なら平家物語の最初の10行のようなもの)、歌の一つでも、練習して歌えるようにして現地に出発しよう。

③ よく聞くこと(語学は耳から)

④ 授業は録音(録画)すること。録音(録画)したものは、その日に何度か聞き直し(見直し)すること

⑤ 何度も書きながら、丸暗記してしまうこと

⑥ 暗記したら即使うこと

⑦ まわりをすべて先生にすること。誰とでも話すこと

⑧ ただしく発音できれば、何度も書いて固めること

⑨ 語学以外のその国の文化を楽しむこと

⑩ 名刺を作っておくこと。コピー用紙でかまわないから、自分の名前とメールアドレス、スカイプの名前だけの名刺を作っておくこと。電話と住所はもはや不要。

⑪ 私の考案した空の名刺(写真参照 "あなたの名刺"という名称)を作って、(海外じゃ、名刺を持たない人が多いので)、出会ったすてきな人の名前とメルアド(できればスカイプの名前も)をもらうこと。

⑫ 何か日本の100均でもよいので、小さなプレゼントをたくさん用意すると良い。言葉の練習につきあってくれればお礼をしておこう。付き合いが長持ちする。

 

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 まずは「ありがとう」を言うことから始まる。英語ならThank you.だけではない。言い方は一杯ある。それから始まって、朝昼晩の挨拶、トイレの在処、自己紹介。これらは現地に到着する前に、何語であれ、言えるようにしておこう。マイナーな言葉を学ぶなら、その日本にあるその国からの人がやっている料理店へ行こう。

 1999年にネパール・カトマンドゥに赴任する前に、東京のネパールレストランへ行って、「当時の」ネパールの国歌をICレコーダーに入れて、丸暗記して歌えるようにしていった。顧客に招待された時に、歌ったら、酒の消費が3倍になるほどウケた。こっちも酔った。

 ベトナムに赴任する前には、キム・バン・キュウの物語の導入部の1頁を覚えて行った。これもすごい反響だった。

 

 どんな言葉も耳から学ぶこと。現地で言葉を学ぶなら、まずは先生の発音を数十回でも聞くこと。

 これには日本からICレコーダーを持参するのが良いだろう。長い海外生活では、カセットテープレコーダーから、ICレコーダーまで、常に先生の声を録音して聞いてきた。今はリニアPCMICレコーダーがある。迫真の録音状態だ。

 これをそっと教室の机に置いて、録音すると良い。もちろんビデオレコーダーで、顔も撮れればもっと良いが、先生によっては嫌がられることと、事前許可が必要になったり、長時間撮影できないこともある。

 

 ICレコーダー、ビデオレコーダーの使用の原則は、

①(私も厳密には守れなかったが、できるだけ)録音したものは、その日に聞いてしまうことだ。録音したものを、聞かないままにどんどん溜めていくと、いつかICレコーダーは満タンになり、聞けなくなる。聞くのが嫌になる。聞き終わったICレコーダーの内容は切り取って、パソコンの外付けハードディスクに蓄えておくこと。捨てる必要はない。

  として壊したり、置き忘れたりすることを防ぐ。

 私は格好が悪くても、ICレコーダーは首から掛けたり、写真のように、ズボンのベルト通しに固定できるようにしていた。だから長い海外生活でも紛失したことは一度もない。

 先生の模範会話をビデオで撮影する場合には小型3脚が要る。

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リニアPCMのICレコーダー。落とさないように、ひもの先にナスカンがついていて、ズボンに固定できる。

 

 教室外、学校外の先生をつくること。これは強力な学習手段となるし、友人獲得手段となる。独身の場合は究極のパートナー探しにもつながる。覚悟して掛かると良いだろう。課外授業を頼む相手が同姓なら別として、異性なら言葉を教えてもらうというのは、すばらしい縁の結び方になる(もちろん私は、結婚していたので、この方法は使いませんでした)。

 

 IC辞書と紙の辞書

 両方を持っていること、万一IC辞書が故障したら、紙の辞書とインターネットを使うことができる。今は、発音をしてくれるIC辞書もある。

 

 ホテルに滞在しているなら、ホテルの暇な時間に、カウンターのデュウティマネージャーと親しくなり話すなり、ドアボーイと話すなり、お掃除おばさんと話すなり、とにかく近くにいる人をできるだけ使うことだ。あるいは通りや公園に行って、誰かに話しかけること、あるいは通りで、「私は日本からきました。学生です。語学の練習のために、お話しできますか」と、こんな恥ずかしいお願いでも、あえてやる。

 

 その都市の大学に、日本語科があれば、そこにぶらりと見学にいくのだ。学ぶ需要と供給を満たすことが可能だろう。あるいは日本文化会館のようなところで、日本語を学びたいという人を探すこともできる。

 1時間日本語を教えるのと引き替えに、1時間その地の言葉を教えてもらう手もある。同じカフェーに行くなら、そこで働いている人に日常会話の先生になってもらうのも良い。

 こんな場合に、日本の身分が学生であることは非常に強い。そして大事なことは、現地でつきあいできる相手として、大学の学生たちは、すばらしい友達になれる可能性がある。また、大学生だけに知的にも、身元も、飲み屋で出会う相手よりも恵まれているはず。

 

 ネパールに駐在していた時、ネパール語を学んでいた。ある時に、ネパール南部のテライという低地にある自然公園に単独で旅をした。双発のプロペラ機での往復で、小さな空港ロビーで、飛行機の到着が3時間遅れとなった。タクシーもなく、どこにも行けない。ただただ空港のロビーで待っているだけだった。乗客が私を入れて4名(もともと16名しか乗れない飛行機だが)しかいない。空港はガラーンだった。板張りの航空会社のチェックインカウンター、小さな売店でおばさんが店番。そして、空港の玄関ドアの横に、軍の警備兵が一人カービン銃を持っている。

 さっそく、日常使っていたネパール語の会話の教科書を取り出して、まず何もしていない警備兵のところに行って、教科書を見せて、「この人の役を読んでくれ。私はこの人の役を読む」と頼んだら、顔を崩して笑い「そうか、ネパール語を学んでいるんだ。協力するよ」とロールプレイの会話の練習。

次はお店のおばさんへ行って、同じ頼みをして、会話の練習。その後は、航空会社のカウンター(ひまでした)に行って、会話を楽しみ、何もしないで待っていた他の乗客にも参加を頼み、一巡して、二巡目に警備兵のところに戻って、お店、カウンターの女性と回ったら、せっかく練習しているのに飛行機が到着してしまった。誰もが笑顔で参加してくれた。

 

ポイント

上記の秘訣をお忘れなく。麻薬、暴力団などには注意。人と話すには時と場所を選ぶこと。