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ベンチャーの商機の見つけ方

ベンチャーの商機の見つけ方

石井 力重

アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。

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ベンチャー企業にとっての商機となるものの発見には、いくつかのコツがあります。そのうちの一つに「大企業には小さすぎた市場」というファインダーで世の中を見ていく方法があります。

大企業が新規の製品を投入する時、一定の市場調査がなされています。規模は公言しがたいですが、少なくとも1億円よりもずっと大きな潜在市場があることを、コストをかけた市場調査で見出しています。

ふたを開けてみると、予測ほどには市場がなく大企業の中の新事業チームが維持できない程度の規模ならば、早期に撤退となります。

しかし、この市場規模は、全くのゼロではない、というところが、ポイントです。予測したほどの規模はなかったとしても、何千万円かの規模はあります。大企業としては収益は出せないので撤退しますが、初期のベンチャー企業にとっては十分な売り上げになります。

また、この方法の時に、事例から抜かないといけないのは、大企業の「テスト販売」的な新製品のケースです。それ自体が市場調査の一部を担っているのでこの段階ではまだ上記に当たりません。

また、大企業ではない事業者(中小企業、ベンチャー企業)の事例もそれに当たります。撤退する場合に彼等にとって市場が小さすぎる場合には他のベンチャーにもやはり難しい所があります。ベンチャーといっても規模に依りますが。

たとえば、私の体験からですが「あ、このノート、すごく面白いし、実際使いやすいな」と感じたものが、実はとても短い期間で生産終了で、のちに手に入らなくて、何とかしてほしいなぁと、探すようなこともありましたが、これは、この例に当たりそうです。汎用ノートほどの量は出ないけれど、一定のニッチな市場は存在していました。

知的財産の面で問題があるのでまったく同じものを作って販売はできませんが、そのノートのコンセプトを受け継いで、別の表現でその市場を責めなおすならば、ある程度の規模の市場は獲得できそうです。

自社の事業分野での「大企業の製品投入→早期撤退」をあつめてみてると、その中には、すでに市場(ただし小さい)があることの情報として読み取れるものがあるでしょう。


追記


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(第2回は6月上旬の予定です)