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ドローンで雪下ろし作業を安全・効率的なものにしたい。【アイデアスケッチ】

ドローンで雪下ろし作業を安全・効率的なものにしたい。【アイデアスケッチ】

石井 力重

アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。

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誠ブロガーとして久々に筆を取りました。富士山や蔵王山に冠雪が見られるようになりました。真冬になると、私のいる東北では、近隣県の豪雪エリアでは時々、雪下ろしで高齢の方が落ちてなくなる事故のことがニュースで流れます。

IT技術全盛の21世紀になっても、いまなお雪下ろし(雪落とし)は、人が屋根の上に上がって行うしかないのだろうか、と思いネットで探してみると、今は

  • 伸縮式(伸縮棒。先端にはプラスチックプレートのあるタイプ、か、ワイヤーのあるタイプ)
  • 滑落式(伸縮棒の先端に、四角いワイヤー+滑りやすい帯。下から差し入れる)

がありました。今探してみると、

  • 傘投げ上げ式(小さな傘を投げ上げる。忍者が塀の向こうに鉤状の物を投げるような感じで)

もありました。

この方式は伸縮棒方式ではとどかない所にもアプローチできて面白そうです。この傘を投げ上げる位置を、ITの力でよりよいものにできないだろうか、と思いました。

現在の廉価ドローンには、重量物を持ち上げたり、長時間飛行する運用は難しいので、雪かきを助ける専用のハイパワーのドローンがそれなりに廉価で登場したら、という前提のアイデアですが、ドローンが屋根の上の位置を覚えて傘を効率的に運んでくれて、人力でひもを引いて落す、という運用がありえそうです。

屋根の形状や構造物があってひっかかってしまうようなところを避けてドローンが傘を落としてくれれば、つるっとした落としやすい屋根でなくとも、この器具が使えそうですし、投げ上げるにはきつい、屋根の高いところからも落とせそうです。

ドローン雪下ろし.jpg

この用途ではドローンのユーザには、コントローラを持たせずに運用できるのが現実的です。雪の降る前に記憶させておいた屋根の位置データと周囲の干渉可能性のある構造物(電線とかアンテナとか)を記憶させておきます。雪下ろしの場面では、Goボタンを押せば、自動で飛んでくれて、適切な位置で傘を離したら安全な位置に自動で戻って待機。次のGoボタンを押せば、違う位置に傘を落とし、満遍なく雪を落とすことが出来る。そんな風になるのが理想です。一度雪かきを始めたら、ゴム手袋、長靴、防寒服に身を固めているので、ちまちました作業が出来ませんので。

欲を言えば、画像認識をして、積雪の多い場所を見ながら傘を落として欲しいところですが、雪の日は画像認識の面では色々と不利な条件そうなので、決められた位置を次々スイープしていく方式のほうが、現実的かもしれないとおもい、そうした前提でのアイデアにしました。

 

ポイント

大きな力は人間が担い、小さな力で済む高所位置決めはドローンがする。

荒々しい作業が必要なときには、操作は1ボタンだけにする。