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Startup Weekend で仙台代表をもぎとった男子学生の野望
»2012年11月27日
力重の「ブレインストーミング考」
Startup Weekend で仙台代表をもぎとった男子学生の野望
アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。
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Startup Weekend(スタートアップ・ウィークエンド)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=c3MEbr-gLlU
という、54時間かけて週末に行われるエンジニア系のイベントがある。
簡単にいうと、
アイディア
↓
MVPを作る(minimal viable product)(サービスの価値を最小限に実行してみせるプロダクト)
↓
プレゼン
を1回の週末(54時間)で作ってしまうものだ。
11月は仙台でも行われた。私はコミュニティー的に近いので注目していた。
その結果、仙台代表 に「 SATORIBA 」というサービスが選ばれた。
概要は次のようなものだ。
- 恋愛経験が少ないと、なかなか恋人の言動の真意が理解できない。
- そういう時に、SATORIBAの空間の中では異性の相談相手を見つけることができる。
(恋愛は自由だ。恋愛が必ずしも、異性間で、というものばかりではないので、サービスの本格リリースがなされるならばその際には、相談相手の性別は選択できるようになるかもしれないが。) - そのSATORIBAの中で相談し、異性の気持ちを理解し、恋人との関係をスムーズにしよう、というもの。
これは、男子校~工学部~メーカーエンジニア、という男社会にずっと行くような理系の男性には、結構いいサービスなのではないだろうか。筆者は、高校は理数科、大学は理学部、と進んだので、当時を振り返るとそう感じる。
このサービスの要諦は、恋愛相談にきちんと乗ってくれるユーザがどれだけいるのか、にある。
だが、世の中には恋愛相談を行うことを楽しみの一つとして享受するタイプの人たちもいる。暇な時間にログインして、男子校100%で純粋培養されてきた男子の悩みを聞きたい女性、あるいは、その逆、というのは結構いるだろう。
SATORIBAの考案者は、東北大学の男子学生。
動画では、サービス解説の中で、気が利かない、いかつい男性像を考案者の学生が自ら演じてみせる。男には人気がありそうだが女心は疎い「いいやつ」を結晶化したような学生像である。ビデオの中で主人公は恋人らしき女性からビンタを食らってしまうが、サービスを使って次のデートは上々、となる。最後のそのリア充部分の彼の演技は何かぎこちないが。
考案者:東北大学・経済学部の渡辺聡氏(23)https://www.facebook.com/satoshi.watanabe.509
このStartupWeekendは世界大会がある。
FB上でVOTE(投票)を数千票を集めると世界大会へ進める。そこで優勝すると、サービスインに向けて大きな追い風になるが、彼にその点を尋ねたところ、結果によらずかたちにしたい、と強い信念を持っていた。
FB上で見てみると、今日(11月27日)がその投票の最終日とのこと。
もし、このSATORIBAを実現させて利用してみたいという方、あるいは、渡辺氏の解決したい課題に共感するという人は、VOTEの1票を提供するのもいいかもしれない。
- FBのAppの承認(あるいは、インストール)をOKする。(ここは少し重い処理)。
- その後、彼のプランのページが表示される。
- 動画はサービス説明動画。その横の【VOTE】を押すと票が入る。
私は、東北大の学生として過ごした期間が長い。学部~社会人博士まで通算で10年母校に通った。東北大はやたら男子が多い。そして研究は没頭するが女性のことになるとてんでだめ。そういう風土がある。SATORIBAのようなサービスを考案したのが慶応からではなく、東北大から、というのは、なんというか、認めたくないが、、、言いようのない、、、納得感がある。
(補足:もちろん、そうじゃない東北大学生も少なからずいました。)
彼らの野望通り、未来において世界に展開した場合、今後日本でも外国人の居住率が増えた場合に、異文化の恋人との恋愛上の悩みを解決するプラットフォームにもなりそうで、展開次第では面白い可能性を持ったサービスであろう。サービス開発の今後に期待したい。