父の回復を見て以来、私は奇跡の回復をした方々にお会いして話を聞きました。

スキーの事故で頸椎骨折し寝たきりになったのが、半年で奇跡的に立って歩けるまで回復した腰塚勇人さんのセミナーに、2011年2月11日（金）に参加させていただきました。

事故の後に意識が戻ったものの体を動かすことはおろか、呼吸も自分ではできなくなっていました。
人工呼吸器に繋がれていた腰塚さんにできることと言えば、まばたきすることだけ。

医師からは一生植物人間か、良くても車椅子の生活だろうと言われました。
看護師が献身的に世話をしてくれるにも関わらず、絶望に打ちひしがれていた腰塚さんは何も反応しなくなっていました。
いつものように世話しに来た看護師が言ってくれた「一緒にがんばりましょう」の言葉。
しかし腰塚さんは「お前なんかに俺の気持ちが分かってたまるか」と思いました。それが目つきだけで伝わってしまったよう。　
それでも看護師はひるみませんでした。
「ごめんね。傷つけることを言って。何でもいいからできることをさせて。元気になってほしい」
涙ながらに訴えたのです。

腰塚さんはその夜、一晩中泣きました。
なぜなら「助けて」って言っていいんだ、俺は一人じゃないんだと気付いたから。
私も腰塚さんの話に、涙が止まりませんでした。

事故で全てを失ったかのように思っていたのですが、しばらくして左手の小指の先がピクッと動いたのです。
それからも失敗や試行錯誤の連続でしたが生きる気力を取り戻したおかげで少しずつ回復していきました。

腰塚さんの話はフジテレビ系「奇跡体験アンビリバボー」に取り上げられて話題になりました。

著書「命の授業」（ダイヤモンド社）で腰塚さんは
「いつも周りの人の幸せを願おう」
「いつも笑顔でいよう」
「いつも感謝しよう」
と述べています。