ところがこの入れ歯のバネを外注した場合、歯科医の手元に届くまで最短でも数日かかってしまいます。

約束した期日までに無事に届けば問題はないのですが、もし今回のように完成品が到着しなければ、患者さんが診療台の上に座っていても、歯科医は手も足も出ません。

 

「自分で作れないだろうか？」

私が考えていたのは患者さんの笑顔。

この技術を覚えればすぐに治療が完了します。

その日のうちに完成したらきっと喜んでくれるに違いない。

そう思えば思うほど、自分で作りたいという気持ちは強くなります。

 

たくさんある技工士の仕事を、一部でも自分で出来たら患者さんのためになります。

これまでの成活習慣の流れで一番最初に「広く願いました」。

もし自分で作ることが出来れば......。

患者さんを何日も待たせることもない。

たとえ数日間でも入れ歯が完成するまでは、歯の無い生活を強いることになります。

食事のたびに不自由な思いをさせてしまいます。

私に加工技術があれば、患者さんにそんな思いをさせなくても済むのです。

 

それに実際に装着してみないとわからない微妙な調整だって臨機応変に、もっと適切に、その場ですぐに対応することが可能になるでしょう。

「挑戦してみたいなぁ！」