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絵を見て考える人、話を聞いて考える人
»2013年9月17日
開米のリアリスト思考室
絵を見て考える人、話を聞いて考える人
社会人の文書化能力の向上をテーマとして企業研修を行っています。複雑な情報からカギとなる構造を見抜いてわかりやすく表現するプロフェッショナル。
当ブログ「開米のリアリスト思考室」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kaimai_mizuhiro/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
こんにちは。文書作成能力向上研修を手がける開米です。
昨日、こんなtwitterまとめを見かけまして、面白かったので備忘を兼ねて紹介。
↓
"〈同時処理〉と〈継次処理〉の比較"
http://togetter.com/li/327083
人間は目や耳を通して何らかの情報を受け取り、それを脳内で情報処理をして「理解」しますが、
「脳内での情報処理」にはおおまかに同時処理型と継次処理型の2種類の回路がある、というような話です。
「同時処理型」というのは、情報をひとつの全体的なまとまりとして処理する方法で、「継次処理」というのは時間軸に沿って順番に処理して考える方法。
この2種類の簡単な例がこちらのPDFに載っていました(1分ぐらいで最初の例だけ見ればイメージ涌きます)
↓
同時処理と継次処理って, ご存じですか? - みんなちがって、みんないい 第2号
http://www.edu.pref.kagoshima.jp/ss/Minayoshi-H/tiikishienn/shienbudayori/22nenndo/2gou/2gou.pdf
で、問題は 人によって「同時処理」「継次処理」のどちらが得意かが異なる・・・ということだそうです。
両方ある程度対応できればいいのですが、「同時処理」優位の人が「継次処理」的な説明を聞くと、あるいはその逆だと理解に苦しんでしまうそうで・・・・教育の場面、あるいは報告の場面でどうもうまく話が通じないな、と思った時は、この認知スタイルのミスマッチがないかどうかもチェックしてみた方が良さそうです。
と、ここまでが前置きでここから本題。
実は私がこの話を読んで、「ああ、そうか!」と思わず腑に落ちたことがあるんですよ。
私がよく使う図解手法に「フロー&コメント」パターンというのがあるんですが、これが実は「同時処理型と継次処理型に両対応できる」方法なのです。
具体的にはおおまかにこんなイメージの図を書きます。
これは「肉を切る→下味をつける→炒める」のように複数の「処理」を一連の順序でこなしていくような手順の説明図の例ですが、
私はこの「フロー&コメント」型を経験的に使うようになり、数年前から文書作成能力向上研修に必ず取り入れるようにしていますが、今回この同時処理・継次処理の概念を知ったことで、「なるほど、そういうことだったんだね」と納得がいった次第です。
(余談ですが別な見方をすれば私は今まで人間の認知特性について「同時処理・継次処理」という知見があることをボンヤリ聞いてはいましたがハッキリとは知らなかったわけで、それは大いに反省しなければならないことではあったりします。ま、個人的な話ですけど)
なお、今回のタイトル「絵を見て考える人、話を聞いて考える人」というのは、それぞれ同時処理型と継次処理型の認知特性のたとえです。
「絵」は全体を一目で見ることができます。全体を見てから細部を見ることになるので同時処理型の認知が必要なメディアです。
一方、「話を聞く」ときには 「全体を一耳で」・・・・というわけにはいきません。細部を順番に聞いていく必要があります。継次処理型の認知特性を持つ人はこれを得意にしているそうです。
昨日、こんなtwitterまとめを見かけまして、面白かったので備忘を兼ねて紹介。
↓
"〈同時処理〉と〈継次処理〉の比較"
http://togetter.com/li/327083
人間は目や耳を通して何らかの情報を受け取り、それを脳内で情報処理をして「理解」しますが、
「脳内での情報処理」にはおおまかに同時処理型と継次処理型の2種類の回路がある、というような話です。
「同時処理型」というのは、情報をひとつの全体的なまとまりとして処理する方法で、「継次処理」というのは時間軸に沿って順番に処理して考える方法。
この2種類の簡単な例がこちらのPDFに載っていました(1分ぐらいで最初の例だけ見ればイメージ涌きます)
↓
同時処理と継次処理って, ご存じですか? - みんなちがって、みんないい 第2号
http://www.edu.pref.kagoshima.jp/ss/Minayoshi-H/tiikishienn/shienbudayori/22nenndo/2gou/2gou.pdf
で、問題は 人によって「同時処理」「継次処理」のどちらが得意かが異なる・・・ということだそうです。
両方ある程度対応できればいいのですが、「同時処理」優位の人が「継次処理」的な説明を聞くと、あるいはその逆だと理解に苦しんでしまうそうで・・・・教育の場面、あるいは報告の場面でどうもうまく話が通じないな、と思った時は、この認知スタイルのミスマッチがないかどうかもチェックしてみた方が良さそうです。
と、ここまでが前置きでここから本題。
実は私がこの話を読んで、「ああ、そうか!」と思わず腑に落ちたことがあるんですよ。
私がよく使う図解手法に「フロー&コメント」パターンというのがあるんですが、これが実は「同時処理型と継次処理型に両対応できる」方法なのです。
具体的にはおおまかにこんなイメージの図を書きます。
これは「肉を切る→下味をつける→炒める」のように複数の「処理」を一連の順序でこなしていくような手順の説明図の例ですが、
(A) 「フロー」のところで全体像を見せ、というつくりで、(A)(B)は「同時処理」型向きの構造、(C)は「継次処理」型向きの構造になっています。こういう書き方をすると、どちらのタイプの人でも自分の得意な認知特性を最初に使えるので、混乱せずに済むわけです。
(B) それが一連のつながりであることを見せ、
(C) 1から順番に読んでいけば理解できるように順番を明示し、
(D) 細かな説明を「コメント」欄に示す
<参考:このパターンを使った実例>
J1)事例:偽札を防ぐ - アイデアクラフト (最後の図3がその例)
原子力論考(33)エネルギー問題考察マップ
私はこの「フロー&コメント」型を経験的に使うようになり、数年前から文書作成能力向上研修に必ず取り入れるようにしていますが、今回この同時処理・継次処理の概念を知ったことで、「なるほど、そういうことだったんだね」と納得がいった次第です。
(余談ですが別な見方をすれば私は今まで人間の認知特性について「同時処理・継次処理」という知見があることをボンヤリ聞いてはいましたがハッキリとは知らなかったわけで、それは大いに反省しなければならないことではあったりします。ま、個人的な話ですけど)
なお、今回のタイトル「絵を見て考える人、話を聞いて考える人」というのは、それぞれ同時処理型と継次処理型の認知特性のたとえです。
「絵」は全体を一目で見ることができます。全体を見てから細部を見ることになるので同時処理型の認知が必要なメディアです。
一方、「話を聞く」ときには 「全体を一耳で」・・・・というわけにはいきません。細部を順番に聞いていく必要があります。継次処理型の認知特性を持つ人はこれを得意にしているそうです。