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ロジックパターンを見きわめる

ロジックパターンを見きわめる

開米 瑞浩

社会人の文書化能力の向上をテーマとして企業研修を行っています。複雑な情報からカギとなる構造を見抜いてわかりやすく表現するプロフェッショナル。

当ブログ「開米のリアリスト思考室」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/kaimai_mizuhiro/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


今回は「ロジックパターンを見きわめる」というテーマで書いてみることにしましょう。
これがわかると、自分のしたいことを実現する上での大きな武器になります。
そう、たとえば前回の記事で「学校側の理不尽な制度と戦う」話においても「論理」のフィールドで負けないためにはこれが必要なことでした。

ロジックパターンとは何か、ですが、文字通り「論理の型」、一定の形で繰り返し登場するロジックのことです。

たとえば以下の2つの文は

  1.雨雲が広がってきたから、雨が降るだろう
  2.脇見運転をしていて事故になったらしい

いずれも「原因→結果」の型になってますね。

・・・・え、違う?

という意見もあることでしょう。

たとえば1のほうは「予想(雨が降る)とその根拠(雨雲が広がってきた)」と考えることもできます。

ところが2のほうは予想と根拠には当てはまりません。
これを見ると、「原因と結果」「予想と根拠」の2種類は、似ているけれど微妙に違うパターンであることがわかります。

私が現在主力業務にしているのは、こういうロジックパターンを見きわめてそれをビジュアルに表現する、つまり図解する能力を育成するための企業研修です。

ロジックパターンを見抜いてうまく表現できると、問題の理解が深くなりますし、隠れた問題の本質や解決策につながる発想も得やすくなります。

そこで

「ロジックパターンを考える習慣を持ってください」

と、毎回毎回どの研修をするときでも強調しています。

これ、意識的にやっている人が少ないので、強調しないとやってくれないんですね。

では試しにある例文をサンプルにこれがどんな「ロジックパターン」になっているかを考えてみましょう。

例文
ネット上にはさまざまな料理レシピを集めた料理情報サイトがあるが、そこへのアクセスが集中するのは午後4~5時台だという。ちょうど主婦が夕食の買い物に出かけようとする時間帯だ。料理サイトを見て夕食メニューを考えてから、必要な材料を買い物にいく、という習慣は若い世代を中心に完全に定着しており、ある調査では20代主婦の半分以上に達する。
スーパーなどの流通業界では、「買い物に来て売り場の食材を見てから夕食メニューを考える客が多い」と考えられてきたが、その常識も変わりつつあるようだ。

続きは、明日!